放射能を封じ込めよ

2013年7月 5日 (金)

217.原発再稼働の申請受付のタイミングよ・・・

なんちゅう破廉恥なアリバイ原子力行政か。
 
原子力規制委員会が
以下のような日時で原発再稼働の申請を受け付けるのだという。
 
平成25年7月8日(月)
9:30~ 北海道電力株式会社(泊発電所1・2号機、泊発電所3号機)
9:50~ 関西電力株式会社(大飯発電所3・4号機、高浜発電所3・4号機)
10:10~ 四国電力株式会社(伊方発電所3号機)
10:30~ 九州電力株式会社(川内原子力発電所1・2号機)
 
参議院選挙たけなわ。
誰がこんなタイミングを考えたんだろう。
 
呆れるのは、原子力規制庁が、
立地自治体と周辺自治体に対して初めて新規制基準に関する説明会を開いたのが
昨日、7月4日(木)であることだ。
 
自治体に「呼ばれていって説明をしたことは何度もある」というのだが、
一度たりとも、周辺自治体はおろか立地自治体に対してさえ、
 
自分たちから進んで、新規制基準(案)の段階で公式の場で
説明をしたことも意見をもらったこともない。
 
週明けから再稼働の申請を受け付けるときになって
一方的に説明会を開く。
 
これが昨日の朝、報道関係者に届いたリリースだ。
 
===============
立地自治体等に対する新規制基準に関する説明会の開催について
 
この度、原子力規制委員会が策定した発電用軽水型原子炉の新規制基準について、立地自治体および周辺自治体の理解増進の一助として、自治体職員に対し、以下の通り説明会を開催します。本説明会は、冒頭の挨拶まで、頭撮りが可能です。
 
日 時:平成25年7月4日(木) 13:00~15:00
場 所:原子力規制委員会庁舎13階会議室A
議 事:発電用軽水型原子炉の新規制基準について
    (含む、運転期間延長認可制度および高経年化対策制度について)
===============
 
この説明会は頭撮りだけでプレスに対しても非公開だった。
 
昨日朝、電話で何故かと聞くと、「自治体職員が委縮して質問がしにくいから」だという。
では「説明の部分は公開すればいいではないか」と聞くと、う~ん、という。
 
「委縮して質問できないとか言っている場合じゃないでしょ」というと
「いや~地方から出てくる職員ですから」と。
 
人の命を預かっているという自覚が、
自意識や羞恥心より強い職員でなければ
いざというときに何もできないと、思うべきではないか。
 
質疑を公開して都合が悪いのは規制庁の側ではないか。
 
「公開していいかどうか、自治体職員の方々にきいたらどうですか?」
「どういった説明するか録画をして公開は考えている」といったが、
見る限り、いま現在、まだ公開はされていない。
 
東京電力福島第一事故以来、三度目の夏を前に、
もはや節電計画すらない。
 
東京電力からは、連日、トラブルの発表がある。
 
○本日(7月5日) 午前3時45分頃
福島第一原発の5号機の非常用ディーゼル発電機(5B)が動作不能
 
○本日(7月4日)午後1時5分頃に発生した福島第一原子力発電所雑固体廃棄物
 焼却建屋の建設エリアにおける油漏れ
 
○本日(7月4日)午前11時45分、CST炉注水ラインに接続されているタービン建
 屋内炉注水ラインの弁について、本来閉まっているべきところ、開状態になっており、炉心スプレイ系に流れるべき水の一部が給水系に流れていることを確認しました。
 
○本日(7月2日)午後0時48分頃、福島第一原子力発電所にある一般焼却施設
 近傍において、仮置き中のゴミから発火していることを協力企業作業員が発見
 いたしました。
 
脱原発派は、隣近所や親戚にちゃんと声をかけて
選挙へ行こう。
 

2013年4月 6日 (土)

205.東電からの連絡

福島第一原子力発電所1~4号機所内電源系の停電事故の後、東電が3月28日に「中長期ロードマップの進捗状況」を発表し、3月30日午前9時56分、多核種の放射性物質を取り除く設備ALPSの試験を始めて以来、毎日のように異常を知らせる連絡が東電から入り続けている。

しかし、ALPSで本当に何がどこまで除去できるのか、以下の異常のそれぞれは互いに関係があるのかないのか、もうしばらくこの件を取材にいく時間がとれない。どのような連絡が入ってきているかのみ、ここで共有させていただく。

福島第一原子力発電所正門に設置されたダストモニタの警報発生について
○平成25年4月3日午後3時55分、福島第一原子力発電所正門に設置されたダストモニタの警報発生について放射能高の警報が発生。
○構内において全面マスク着用を指示。
○正門以外の構内に設置してある連続ダストモニタの指示値に異常ない。
○また、モニタリングポストの指示値に、有意な変化はない。

福島第一原子力発電所正門に設置されたダストモニタの警報発生について(訂正および続報)
○本日お知らせいたしました福島第一原子力発電所における正門に設置されたダストモニタの警報発生に関して、訂正および続報がありましたので、お知らせいたします。
○警報の名称に誤りがありましたので、以下の通り、訂正いたします。
 (正)放射能高高の警報が発生
 (誤)放射能高の警報が発生
○福島第一原子力発電所正門に設置してある連続ダストモニタにおける放射能高高の警報発生について、現場にて空気中のダストサンプリングを行い、分析をした結果、検出限界値未満(検出限界値:5.4×10^-6Bq/cm3)でした。
○なお、モニタリングポストの指示値に有意な変化はありません。

福島第一原子力発電所正門に設置されたダストモニタの警報発生について(続報2)
○本日お知らせいたしました福島第一原子力発電所における正門に設置されたダストモニタの警報発生に関して、続報がありましたので、お知らせいたします。
○現場にて採取した空気中のダストサンプリングの分析結果および、交換した連続ダストモニタの指示値に問題がないことから、当該連続ダストモニタの故障と判断しました。
○当該地点において、交換した連続ダストモニタの指示値は、1.8×10^-5Bq/cm3であり、問題のない値であることから、午後8時10分、全面マスクの着用指示を解除いたしました。

福島第一原子力発電所正門に設置されたダストモニタの警報発生について(続報3)
○当該連続ダストモニタに関して、放射能高高警報発生時に採取していた連続ダストモニタろ紙の核種分析を行ったところ、有意な核種が検出されておらず、放射性物質が集塵されていないことからも連続ダストモニタの故障と判断しました。

多核種除去設備の一時停止および再起動について
○ 平成25年4月4日5時23分頃、汚染水処理設備にて処理していた廃液を用いた試験(ホット試験)を開始していた多核種除去設備(ALPS)が、誤操作により停止しました。
○ 停止後の現場確認を行いましたが、異常がないことから同日6時33分に再起動を行いました。
○ 再起動後の運転状態に異常はありません。

多核種除去設備の一時停止について
○ 本日お知らせいたしました福島第一原子力発電所における多核種除去設備の一時停止に関して、誤りがありましたので、以下の通りお詫びして訂正させいただきます。
 (正)同日午前6時33分に、系統の残水処理を開始しました。
 (誤)同日6時33分に再起動を行いました。

 (正)残水処理開始後の運転状態に異常はありません。
 (誤)再起動後の運転状態に異常はありません。

多核種除去設備の一時停止について(続報)
○ 多核種除去設備は誤操作により停止したことから、系統の残水処理を行っておりますが、本日(4月4日)午後5時頃に終了する予定です。
○ 現在、再発防止対策の検討を行っており、対策を行った上で、運転を再開する予定です。

多核種除去設備の一時停止について(続報2)
○ 多核種除去設備は誤操作により停止したことから、系統の残水処理を行っておりますが、本日午後6時54分に終了しました。
○ 現在、再発防止対策の検討を行っており、対策を行った上で、明日以降準備が整い次第、運転を再開する予定です。

ほう酸水注入設備タンクヒータのケーブル変色および端子台の焦げ跡確認について
○平成25年4月5日午後0時55分頃、ほう酸水注入設備(※)タンクAのNo.2ヒータのケーブルの変色および端子台の焦げ跡を発見しました。
○ ほう酸水タンクAのほう酸水温度制御は、No.2ヒータで行っていましたが、今後、タンクAのNo.1ヒータに切り替えて、当該ヒータ用ケーブルの状態確認(絶縁抵抗測定等)を行う予定です。
○ 現在のほう酸水温度は約15℃であり、運転上の制限値(ほう酸水溶解度に対するほう酸水温度)4℃に対し、十分余裕があります。
○ 現在、ほう酸水温度の監視を強化しております。
○ 本件については同日午後1時5分に消防へ連絡しております。
○ 本件について新たな状況が判明次第、お知らせ致します

ほう酸水注入設備タンクヒータのケーブル変色および端子台の焦げ跡確認について(続報)
○ 平成25年4月5日午後0時55分頃、ほう酸水注入設備タンクAのNo.2ヒータのケーブルの変色および端子台の焦げ跡を、No.1ヒータ点検を行っていた当社社員が発見しました。
○ ほう酸水タンクAのNo.2ヒータケーブル変色および端子台焦げ跡について、同日午後1時45分にNo.1ヒータに切り替え、ほう酸水タンクAのほう酸水温度制御を再開しました。No.1ヒータの運転状態に異常はありません。
○ 現在のほう酸水温度は、No.1ヒータの動作確認(通電確認)により、温度制御停止前の約15℃から約18℃に上昇しており、運転上の制限値(ほう酸水溶解度に対するほう酸水温度)約4℃に対し十分余裕があります。
○ ほう酸水温度の監視強化は、ほう酸水温度が安定していることから、解除しております。 

福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について
○本日4月5日午後2時27分頃、電源関係の動力盤故障警報が発生し、3号機使用済燃料プール代替冷却システムが停止していることを確認しました。
○現在、現場の状況を確認しているところです。
○本日(4月5日)午後2時時点の3号機使用済燃料プールの水温は15.1℃です。
 ※温度上昇率は、4月4日時点で約0.144℃/h(参考値)と評価。
○現時点で、モニタリングポストの値に変動はございません。
○本件について新たな状況が判明次第、お知らせ致します。

福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(訂正および続報)
○停止している3号機使用済燃料プール代替冷却システムについては、本日(4月5日)中に、復旧する見込みです。
○現場において、代替冷却システムの停止状態を確認したところ、漏えい等の異常は確認されませんでした。
○原因については、現在確認中です。
○なお、本日(4月5日)午後2時時点の3号機使用済燃料プールの水温は15.1℃であり、使用済燃料プール水の温度が保安規定上の 管理温度の上限である65℃に達するまで、約2週間と予測しています。
○また、先ほどお知らせいたしましたプール水の温度上昇率の値に誤りがありましたので、以下の通り、訂正いたします。
(正)温度上昇率は、4月5日時点で約0.145℃/h(参考値)と評価。
(誤)温度上昇率は、4月4日時点で約0.144℃/h(参考値)と評価。

福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(続報2)
○3号機使用済燃料プール代替冷却システムについては、午後4時16分に運転再開に向けた操作を開始しておりましたが、午後4時55分に当該冷却系の二次系を、午後5時に当該冷却系の二次系エアーフィンクーラをそれぞれ起動しました。
  その後、午後5時20分に当該冷却系の一次系を起動し、当該冷却系の運転を再開しました。
○運転再開後の運転状態は異常ありません。

ほう酸水注入設備タンクヒータのケーブル変色および端子台の焦げ跡確認について(続報2)
○ 本日(4月5日)午後0時55分頃に確認された、ほう酸水注入設備タンクAのNo.2ヒータのケーブルの変色および端子台の焦げ跡について、続報をお知らせ致します。
○ 消防による確認の結果、同日午後3時30分、火災ではないと判断されました。

福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(続報3)
○3号機使用済燃料プール代替冷却システムについては、午後4時16分に運転再開に向けた操作を開始しておりましたが、午後4時55分に当該冷却系の二次系を、午後5時に当該冷却系の二次系エアーフィンクーラをそれぞれ起動 しました。
  その後、午後5時20分に当該冷却系の一次系を起動し、当該冷却系の運転を再開しました。

福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(訂正および終報)
○3号機使用済燃料プール代替冷却システムについては、午後5時20分に当該冷却系の運転を再開しましたが、午後6時10分時点の水温は15.2℃でした。
○また、先ほどお知らせいたしました3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について、一部設備の名称に誤りがありましたので、以下の通り、訂正いたします。
(正)冷却塔
(誤)エアーフィンクーラ

多核種除去設備の一時停止について(続報3)
○ 多核種除去設備の誤操作による停止について、原因調査と再発防止対策を以下のとおり取りまとめ、再発防止対策の実施が完了し、準備が整い次第、運転を再開する予定です。
 
【原因調査】
 ・多核種除去設備操作は、タッチペンによる操作画面タッチで行っていたが、タッチペン先が太いことから隣ボタン(操作画面切替ボタン)をタッチしてしまった。
 ・さらに、操作画面切り替わりにはタイムラグがあり、連続してタッチ操作していたことから、切り替わり後画面の運転スイッチにタッチしてしまい、多核種除去設備を停止させてしまった。

【再発防止対策】
 ・タッチペンによる画面タッチを中止し、マウスによる操作とする。
 ・不用意な連続クリック防止のため、「操作の際は操作毎に確実に確認」を周知徹底する。
 ・操作盤付近に、上記対策の注意喚起札を表示する。
 ・単独操作を防止するため、データ採取の画面操作も2名1組で実施するとともに、指導責任者を明確化する。

○ また、今後さらなる対策として、機器操作に関わるスイッチ動作のソフト改造(操作をシングルアクションからダブルアクションに変更)を実施します。
○本日(4月5日)午後6時29分、福島第一原子力発電所正門に設置してある連
 続ダストモニタにて、本体機器異常の警報が発生しました。

福島第一原子力発電所正門に設置されたダストモニタの警報発生について
○本日(4月5日)午後6時29分、福島第一原子力発電所正門に設置してある連続ダストモニタにて、本体機器異常の警報が発生しました。
○このため、構内において全面マスク着用を指示しました。
○午後6時42分、当該連続ダストモニタに発生している本体機器異常のリセット操作を行い、機器は復帰しました。
○そのため、午後7時7分、全面マスク着用指示を解除いたしました。
○なお、正門以外の構内に設置してある連続ダストモニタの指示値に異常はあり ません。
○また、モニタリングポストの指示値に、有意な変化はありません。

多核種除去設備の一時停止について(続報4)
○ 準備が整ったことから、本日午後7時18分に多核種除去設備の運転を再開いたしました。
○ 再開後の運転状態に異常ありません。

福島第一原子力発電所地下貯水槽No.2からの水漏れについて
○4月3日に発電所構内に設置した地下貯水槽No.2において、貯水槽の内側に設置された防水シート(地下貯水槽は3重シート構造となっている)の貯水槽の一番外側のシート(ベントナイトシート)と地盤の間にたまっていた水を分析した結果、10^1Bq/cm3オーダーの放射能が検出されました。
○そのため、本日(4月5日)、一番外側のシート(ベントナイトシート)と内側のシート(2重遮水シート)の間にたまっている水の分析を行ったところ、放射能が検出され、検出された放射能濃度は、約6.0×10^3Bq/cm3です。
○明日(4月6日)、再度当該箇所の水の分析を行います。
○現在、詳細調査中です。

福島第一原子力発電所地下貯水槽No.2からの水漏れについて(続報)
○地下貯水槽No.2に貯水してある水を、準備ができ次第地下貯水槽No.1に移送することを計画しております。
○現在、地下貯水槽No.2(容量:約14,000m3)に、約13,000m3(運用上の上限値)は貯水しており、まずは、空の状態である地下貯水槽No.1(容量:約13,000m3)に約11,500m3(運用上の上限値)移送します。
○なお、付近に排水溝がないことから、海への流出の可能性はないと考えております。

福島第一原子力発電所地下貯水槽No.2からの水漏れについて(続報2)
○4月6日午前5時43分、地下貯水槽No.2に貯水してある水について、地下貯水槽No.1への移送を開始しました。
○移送ラインについては、午前5時43分に現場確認を実施し、漏えい等の異常がないことを確認しております。
○また、本件については、漏えい量が約120m3、放射能濃度が約1.5×10^0Bq/cm3であったことから、漏えいした全放射能量は約1.8×10^8Bqと判断しました。
○そのため、4月6日午前5時10分に実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号である「原子炉施設の故障その他不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等が管理区域内で漏えいしたとき。」にあたると判断いたしま
 した。
○なお、本件については、福島第一原子力発電所原子炉施設保安規定第168条(報告)に基づき報告を行うものです。

福島第一原子力発電所地下貯水槽No.2からの水漏れについて(続報3)
○4月6日午前5時43分、地下貯水槽No.2に貯水してある水について、地下貯水槽No.1への移送を開始しましたが、さらに、仮設ポンプ3台を追加し、準備が整い次第、地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1に移送を開始する予定としております。

2013年4月6日10:00~現在、臨時の記者会見が行われている。

http://www.tepco.co.jp/tepconews/streaming/index-j.html

2013年1月31日 (木)

159.月刊誌でも週刊誌でも十分に広められない原発パブコメ

1月30日(水)、「原子力規制庁」が昨日、初めて「原子力規制委員会」に
原子力災害対策指針(原案)」を説明した。
 会議資料  http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/20130130.html
 動画  http://www.youtube.com/watch?v=5qXnxgmWMfI&feature=youtu.be
 パブコメページ  http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130130.html 
2月12日(火)が締め切り。
2月20日(水)原子力規制委員会で改定案を決定という流れだ。
 
これに対しては「避難の権利」ブログの運営者達がこの原案について
2月9日(土)にパブコメセミナーを企画している。問題の指摘もしている。
 
●2週間のパブコメは今どきになく短い。
原子力規制庁が「できるだけ早く自治体にお示しをしたい」という理由で
「ご了承いただければ」「パブリックコメントは2週間にしたい」と
原子力規制委員会に問うと、すかさず、
傍聴席からは「2週間では短すぎます!」と異論が発せられた。
 
国会の同意人事も受けずに就任したのであるから、ほんとうは誠意の見せどころ。
ところが、「二週間では短いか?」と相談もせず傍聴者は「雑音」扱い。
 
原子力規制委員たちにとっては初めての規則作り。
検討チームで検討してきたとは言え、
委員たちの議論は上記動画(0:23~0:46)で正味10分のみ。
 
●午後の田中委員長会見で、
米国の規制当局ではルール改正の際、
産業側だけではなく当該自治体やNGOから直接意見を聴いているのに
日本ではなぜそうしないのかと問うと、
米国では訴訟が起きているからではないかとの答え。
なぜ日本では意見を聴かないのだ?と根拠を挙げて再質問すると、
原子力規制庁の森本次長に「ここは意見を言う場ではない」と遮られた。
 
●今後、バラバラに議論されていた「設計基準」「地震・津波に関わる新安全設計基準」
「シビアアクシデント基準」を含め、パブコメが続くが、
とても座りの悪い、規則作りをしている。
本来なら、事故を二度と繰り返さないことを前提に、
 立地条件 → あわなければ廃炉
 設計要件 → あわなければ廃炉
 稼働・定期検査等での労働者の健康確保ルール→違反があれば運転停止
 万が一の事故が起た場合の事前の対策要件→クリアできなければ廃炉
 住民防護・避難計画策定の要件→ クリアできなければ廃炉
 シビアアクシデント対策の要件→ クリアできなければ廃炉
と段階的に考えいけば、合理的だ。
ところが、最初にパブコメにかかったのが、
万が一事故が起きてしまった後の策だ。
 
立地条件を厳しくすれば廃炉になり、
避難計画が不要になる自治体も中にはあるのではないかと推察したが、
そうは考えなかったらしい。
 
(ところで昨日ぶさらがりで確認した限りは設置基準
 活断層の露頭が地表に表れていないという1基準しかなく、
 他はすべて「設置基準」と書かれていても「設計」次第で事故は防げるという
 「設計基準」だった。)
 
「条件」や「要件」ではなく、「指針」や「基準」という表現ぶりで
しかも「バックフィット命令をかけなければ反映されないが
いつどう命令をかけるかはわからない」と昨日の時点では記者に説明をしていた。
 
2週間しかないのでは直前に載るかもしれない載らないかもしれない
記事執筆だけでは不十分と考え、以上、ご紹介した。

2013年1月 9日 (水)

148.原災法施行令改正の落とし穴

原子力規制委員会が猛スピードで原発利用についてのさまざまなルール作りを行っている。それを同時多発で行っているために重要なことが見落とされつつある。目配りをすべき原子力規制委員会が、野放図に見落としている。
 
原子力災害対策特別措置法施行令の一部改正パブコメの落とし穴
そのひとつに、「原子力災害対策特別措置法施行令の一部改正」がある。
 
改正案がパブコメにかけられたが、
その期間は、2012年12月1日~12月30日だった。
総選挙で世の中が騒がしかった期間だ。
 
この政令案は、「原子力事業者防災業務計画」の協議が必要な施設として
原発と同様、「もんじゅ」や 「ふげん」を追加するというものだ。
 
しかし、その追加だけが改正内容であれば問題がある。
 
なぜなら、この政令は同時に「関係周辺都道府県」とは誰かを規定するものでもある。
現状では、その要件を「原子力事業所の 30kmの範囲内」としている。
原子力規制委員会が示した改正案では、この範囲を広げる「案」が提示されなかった。
 
しかし、福島第一原発事故に直面した多くの人が、
その被害が「30km」では収まらなかったことを体験した。
であるならば、「関係周辺都道府県」の要件であるこの距離を
実際の教訓に基づいて広げるべきであるという意見が出ても不思議はない。
 
パブコメによって、まさにドンピシャな意見が寄せられていた。
 
災害対策地域が概ね 30km というのは危険に対する防災意識が低すぎる。
チェリノブイリの事故では 200km 離れていても、プルームで汚染されている
 
今回の変更で「周囲三十キロメートル」を周囲 50km あるいは 70km と変更すべきである。福島の事故をみてもその影響範囲は 30km を超えており、不適切である事が 明白である。」
 
ところが、2013年1月9日午前に開催された原子力規制委員会では、
原子力規制庁官僚から、今回の改正案は「もんじゅ」や 「ふげん」を追加するものであると
木で鼻をくくった回答があり、それに対して、
委員からは質問も反論も議論もなしでものの数分で終わった。
 
このままの“改正”案が15日に閣議決定されるのだという。
(閣議で福島の教訓をもとに異論を唱える閣僚が安倍内閣にいれば別だが。)
 
意見は3通しかなかったとの発表だ。しかし、本当か?
目を転じて、もう一つのルール作りに目を向けよう。
防災計画策定のための避難基準の検討
上記の政令改正とは別に、原子力規制委員会の原子力災害事前対策等に関する検討チーム が防災計画策定のための避難基準の検討も行っている。
 
この基準づくりには多くの異論が上がり、以下の署名活動が積極的に行われている。
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緊急防護準備区域(UPZ)30kmは狭すぎる!
これについては、ブログやツイッター、MLなどで幅広く「拡散」され、
署名の輪が広がっている。
 
さて、この緊急防護準備区域(UPZ)はなぜ30kmなのか?
 
もっと言えば、もし、原子力事業者防災業務計画についての協議を行う「関係周辺都道府県」の要件が、先述のパブコメで寄せられたように「70km」と改められたらどうか?話は違ってくるはずだ。
 
ルール作りは有機的なものであり、多元的なものである。多重に考えなければ機能しない。多重に考えることが必要であるからこそのパブコメ(みんなで改善するためのもの)である。
 
緊急防護準備区域(UPZ)30kmは狭すぎるとの署名活動が大々的に行われているすぐ脇で、それとも整合すべき、「関係周辺都道府県」の要件を広げるべきだとの意見が、たった3通だったと、何の議論もなく蹴飛ばされてよいものか?
 
「原子力事業者防災業務計画」の協議が必要な施設として「もんじゅ」や 「ふげん」を追加するという「改正案」に隠されて、「関係周辺都道府県」の要件を広げるべきという意見を、「今回の改正案には含まれていない」という説明になっていない説明を行ったのが、原子力規制庁だ。
 
「関係周辺都道府県とは誰か」を規定する重要な政令であり、その改正案に含まれていなかった(見落とされていた)からこそ、寄せられた意見であるにも関わらず、そして、そのように事務方(ともすれば原子力ムラ)の意図で(あるいは非意図的に)、見落とされていくことを、防がなければならないのが、原子力規制委員会の面々ではないか?
 
事務局のシナリオ通りに動く原子力規制委員会では、旧原子力安全委員会と大差はない。3.11前に逆戻りしつつある。
 
 
 

2013年1月 4日 (金)

146.私たちは待てる。再生可能エネルギー社会

今年になっても続いている論議の一つに「再生可能エネルギーは非現実的」というものがある。あらゆる情報にアクセスができる国家レベルの政治家までがそう言っているが、これは最新情報を踏まえた認識ではない。

昨年12月2日(土)に日英・環境アセスメントと災害管理の政策統合に関するワークショップ(Japan-UK joint workshop on Policy Integration between Environmental Assessment and Disaster Management)に呼ばれて、「災害時における日本のアセス法の適用除外、その機能の検証」と題して話をした。その際にまとめたプレゼンの中から3枚のデータを見てもらいたい。

一枚目は3.11後に「災害復旧」を理由に東京電力がアセス法の適用除外を求め、日本政府が認めた火力発電の増設分である()。283万kW分もある。これに対し、福島第一原発の1号機から6号機までを足すと470万kW程度だった。原発6基分の6割の電力を、たった半年間でガスタービン等8基の火力発電で代替した。単純化すれば火力発電13基で原発6基を代替できる計算だ。

Photo

「東電発電設備のアセス法適用除外に関する報告」 政野淳子『環境アセスメント学会誌』2012年2月(第 10 巻第 1 号)より作成

二枚目は、3.11後に成立し、2012年7月に施行開始した再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT) が3カ月の間にどれだけ再生可能エネルギーが増えたかを示したものだ。右下の発電量の合計を見て欲しい。すでに稼働されたのは115万kW程度だが、許可された出力量は286万kWにのぼる。福島第一原発の6基分(470万kW)はすでに火力発電(283万kW)と再生可能エネルギー(286万kW)が代替し、お釣りがくる。

Fit

質問をいただいたので(2013.1.5)、元の日本語は2列目が「2012年4月~10月末までに運転開始した設備容量」、3列目が「2012年度末までの導入予測」、4列目が「10月末までに認定を受けた設備容量」です。資源エネルギー庁の元データを引っ張り出しました。(あ、上記DecemberをNovemberに訂正してお詫びします。)

もう一枚、決定的なデータを見てもらう。これは東電が3.11後公表し続けた2011年夏の需要予測(5500万kW)と、2011年3~9月までの毎月10日の24時間の実際の電力供給量の差をグラフにしてみたものだ。私たち日本人は今現在も甚大な被害を出し続けている福島第一原発470万kWを遥かに凌ぐ節電(直後の4月で2500万kW、真夏でさえも600万kWもの節電)を行ったのだ。

Photo_2

私たちの社会は原発を必要としない。
良識(節電努力)と新しい技術と制度でこの2年間を乗り切った。

日本に存在した54基の原発うち、3.11前でも稼働率は6割程度だったとすれば32基分を代替すればいい。6基強を3ヶ月で代替できたのだから、単純計算で16ヶ月あればすべてを代替できる潜在性を日本は持っている。

国家経営の観点、および企業(電力会社、金融機関)の社会的責任と経営判断から、事故時の影響リスクのより低い代替エネルギーへの転換を進めるべきではないか。地震で揺れるたびに、どこ?震度は?と慌ててテレビをつけるような恐怖から国民は脱することができる。私たちはすでに21ヶ月をしのいだ。16ヶ月は現実的な目標となりえる。そのためのいくつかの健全な選択肢を示すことができる。

政策決定者への提言(国民に選択肢を!)

1)内閣が国家の経営判断として、超法規的に原発稼働停止を政治的に決定する。

2)原子力規制委員会が、原子力規制委員会設置法第4条に基づいて、環境大臣に対し、「原発再稼働申請」行為を環境影響評価の対象事業に加えるよう勧告を出す。その際には、影響評価の項目に何を加えるべきかを、パブコメにかけた上で、その公衆意見を反映した形で勧告を行う。

3)環境大臣が、 

①環境影響評価法に基づき、その第2条2項1号ワ「(略)一の事業に係る環境影響を受ける地域の範囲が広く、その一の事業に係る環境影響評価を行う必要の程度がこれらに準ずるものとして政令で定める事業」として、「原発再稼働申請」行為を環境影響評価の対象事業に加える政令改正を直ちに行う。 

②政令改正にあたっては、なんぴとも参加できる環境影響評価において「原発再稼働」と「再生可能エネルギー」を比較評価できるよう、事業者に対しては「再生可能エネルギー」による代替案の影響評価の提出も義務付ける。 

③政令改正にあたっては電力自由化政策にも考慮したうえで、環境省設置法第三条に示された「環境省は、地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ることを任務とする」省をつかさどる大臣として、経済産業大臣他関係省に呼びかけ、当該原発再稼働分にあたる電力の供給事業を一般競争入札にかける制度を創設する。この一般競争入札参加者はコンソーシアムや複数企業によるジョイント・ベンチャーも可能とする。

④電力供給実施を前提に多企業による異なる電力事業の環境影響評価を行い、最も環境影響リスクの少ない事業が選択できる制度を創設する。

もちろん、3)については細々とした制度改正がさらに必要になるが、事故時にはどこまで放射能影響が広がるかという予測の他、今までは隠されていた採掘から廃棄物処理に至るまでの労働災害コストも含めて適正な影響予測を行って、再生可能エネルギーによる実現可能性と影響評価を比較することが可能な時代ではないか。

原子力規制委員会は、今年7月までに原発設置許可の基準を策定し、それを遡及(バックフィット)させることは決定しているから、実際には、それが「原子力再稼働申請」にあたることになる。上記の提案はけして突飛な提案ではないはずだ。その選択の先には原発から脱した社会が私たちを待っている!そして16ヶ月からさらに先は火力発電をも徐々にリプレースしていくことが可能なはずだ。

夢や意図的な情報操作ではなく現実を語ろう。

最後に、この考えをまとめるきっかけとなった「日英・環境アセスメントと災害管理の政策統合に関するワークショップ」に呼んでくださった主催者に感謝します。

)余談だが、私なりの理由で原発事故についてはもともと取材をしないつもりだった。しかし、未曾有の大惨事を引き起こした東電がそれに乗じて火力発電でアセス法の適用除外を受けようとしているという告発を受け、他の事業者が取って代わるならまだしも、東電が適用除外されるのでは、火事場泥棒(モラルハザード)ではないかと思い、4月になり取材をしに行ったのが東電取材の始まりだ。たまたま資料をもらいに行った時間が東電会見と重なっていた。その模様を見て驚愕。海洋に放射性物質を流したというリリースに「低濃度」と書いてあるが実際の数値は「高濃度」。この「大本営発表」に誰も突っ込まない(良心的に言えば記者たちが泊まり込みで取材し続けているような状況で中だるみしていたのでしょう)実態に遭遇して、「これはいかん」とただちに質問を開始。以後、取材を始めたが、昨年後半は会見に出向けていないが、監視は続けている。

 

2012年12月27日 (木)

140.原子力規制当局の権限と意志

ちょっと横道にそれます。

組閣が行われた昨日、「原子力規制当局」は誰なのかを垣間見る一場面があった。田中俊一原子力規制委員長の定例会見が終わり、記者たちがわっと取り付いたのは、委員長ではなく、森本英香原子力規制庁次長だった。誰がこの委員会をコントロールしているかを、記者たちは見抜いてしまったのだ・・・。

これ幸い、と会見中に手を上げたが時間切れとなりできなかった質問を田中委員長にぶつけることにした。「活断層が見つかっている件ですが、ないから原発を建てた、なかったはずのものが出てきた。すると(原発設置)『許可取り消し』ということにならないですか?ズサンな審査だったということで。」

田中委員長は答えようかどうしようか迷っているのか、目を合わさずにいたが、次のように答えた。「・・・ダイレクトにはそうならない。」どういう意味か分からないので角度を変えて「インダイレクトにはなりますか?間接的には?」と聞いたが、やはり意味がわかる回答はなかった。

そこで、2歩隣にいる森本次長に同じ質問をすると、「明快」な官僚答弁が帰って来た。明快なは「答弁」ではなく「官僚」にかかる。
「ならないです」
「どうしてですか?」
「バックフィットしないですから」
「いや、ないから許可したのにあったんですよ?」
「直下にはないですから」

この明快な官僚答弁は、どう考えても間違っている。規制を後から新しく作った場合、諸外国ではその規制を既存の原発にもかけた。日本ではかけない(バックフィットさせない)仕組みを堅持してきた。今後はバックフィットさせるための仕組みを「今」作っている。そこまでは事実だ。

しかし、設置許可のための立地審査指針を見れば、活断層のあるのが「直下」であるかどうかは関係ない。「直下」どころか「敷地周辺」に活断層が通っていれば許可できないための「めやす」が書かれている。規制当局は、活断層が見抜けなかったか目をつぶってないことにして審査し、「安全側」ではなく「安全神話」に則って次々と立地を許可してきた。そのズサンな規制実態がフクイチをきっかけに明らかになっただけだ。

〇原子炉立地審査指針及びその適用に関する判断のめやすについて
昭和39年5月27日 原子力委員会決定

http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/shinsashishin/pdf/1/si001.pdf
a 敷地周辺の事象、原子炉の特性、安全防護施設等を考慮し、技術的見地からみて、最悪の場合には起るかもしれないと考えられる重大な事故(以下「重大事故」という。)の発生を仮定しても、周辺の公衆に放射線障害を与えないこと。

この原子炉立地審査指針に従わないズサンな許可が行われていたと判断して、「許可取り消し」をするのが筋ではないか。福島第一原発事故は想定外ではなかった(★)ことも明らかだ。規制、審査がズサンだったことはすでに福島で証明されたとも言える。現・規制当局がこのことを直視しなければ、国民の信用を勝ち取ることはできない。本当に安全側に立った公正な判断を原子力規制委員会が行うことも、「脱・原子力ムラ」住人となることもできないのではないか。

なお、上記の指針も、平成18年の指針の指針も、それらの書きぶりでは、活断層があったとしても「安全機能が損なわれ」ないように設計できるかのような「安全神話」の規制内容になっている。これから作る審査指針は、間違っても、このような書きぶりにならないことを願いたい。

○発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針
平成18年9月19日 原子力安全委員会決定

http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/shinsashishin/pdf/1/si004.pdf

耐震設計上重要な施設は、敷地周辺の地質・地質構造並びに地震活動性等の地震学及び地震工学的見地から施設の供用期間中に極めてまれではあるが発生する可能性があり、施設に大きな影響を与えるおそれがあると想定することが適切な地震動による地震力に対して、その安全機能が損なわれることがないように設計されなければならない。

本来、原子力規制委員会は、今までの規制(審査指針)の何が間違っていたのかという総括からはじめるべきだっただろう。ところが、原子力規制庁ペースで忙しくさせられて、そうした考え方が「規制」された原子力規制委員会になっている。原子力規制庁が準備したたたき台をもとに新しい指針の議論を始めてしまい、来年1月にはすでにパブリックコメントが行われようとしている。

この「規制」のありようにあまりにも危うさを感じるので、パブリックコメントとは別に、原子力に対してもっとも厳しい目を向けている市民団体や立地自治体などからも公開で意見聴取をすべきではないか、と聞きに定例会見へでかけていった。

しかし、田中委員長の答えは、私が例示として使った米国の事例(規制を新たに設定するときにはパブコメのほか公開で意見聴取を行う)を捉えて、なぜか「NRCはすべての機会にそうした意見を聞いているわけではない」という理屈に合わないものだった。

規制してやる!という強い意志を外に見せびらかす必要はない。淡々とやるべきことをやればいい。しかし、「専門家」の過信と怠慢が福島第一原発事故を起こしたのだから、最も厳しい批判に公開の場で耐えうる指針であることを、国民にわかるように見せなければ、規制行政に不可欠な国民の信頼を勝ち得ることはできない。死活問題として死に物狂いで審査を通そうとし、通せる規制にしようと「公開質問」などで圧力をかけてくるであろう被規制者たる電力業界に毅然とした態度で臨むこともできないし、世界最高水準の規制を作ることも無理だ。なぜ、そうしたことがわからないのだろう。実に不思議な「規制当局」の姿が見えてきた。

2012年12月14日 (金)

132.泥棒を捕まえるルールを作りながら泥棒を捕まえられるか?

のコマの続きです。この日、会見に出かけていった理由は、もう一つ。規制当局が現在、何を基準に規制しているのかという根源的な問題がクリアでなく、このことは規制当局にとって(つまりその庇護を受けざるをえない国民にとって)致命的な欠陥と結論をもたらしかねないことに記事「 大飯原発を調べる有識者の一人、岡田篤正教授が35年前に現地の論文を書いていた」を書いていて気づいたからだ。

委員長ほかすべての原子力規制委員がその前身である原子力安全委員会のマインドとほとんど変わらず、原子力規制庁(前身・原子力安全・保安院)のシナリオ通りに無自覚で進んでいるのではないかという危惧が激しくわいてきた。

この日、以下のやりとりがあった後、他の記者からも他の角度から同様の質問があったのだが、その回答が良くも悪くも変わっていった。これについては後日、時間があれば記録する。もしくは今後、紙媒体での発信に反映させていきたい。

2012年12月5日原子力規制委員長会見録 http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20121205sokkiroku.pdf

○記者 すみません、全く別のことで伺いたいのですが、先日、28日にこちらで記者会見されていました時に、大間(原子力発電所) 、あるいは大飯(発電所)について質疑があり
ました。大間に関しては、田中委員長は、事業者が納得するだけの調査をすることが第一義的だと思うということをお答えになった部分と、それから、規制委員会として納得
できない時は許可しませんと
いうお返事をされた時と、矛盾した回答がありました。これは何を基準にして、誰が納得するまで調査をする必要があるとお考えになっているのかということをお願いします。

というのは、今、基準は、古い基準しかないわけですね。そうすると、今、大飯にしても、敦賀にしても、破砕帯の調査をしているのは、いわば保安院の残務の形でやっているのではないかと思うのですが、その時に何を基準にやっているのか。つまり、来年7月までにつくるという基準があるのだとすれば、今、何故新しい規制委員会が古い基準に基づいて審査をしているのかという疑問があります。もし7月までに新しいものをつくるとしたら、無意味な審査になるわけなのですけれども、今、一体何を基準に、誰が納得するまで調査をしているのかというのが全く聞いていて分からなかったのですが、お願いします。

○田中委員長  かなり幅広い御質問だと思うのですが、今、島﨑委員を中心にして、耐震基準等の見直しをやっていますので、それが最終的に結論が出てくるとは思うのですが、活断層とか、地盤の問題というのは、いわゆるシビアアクシデントマネージメントのような、ああいうものとは少し切り離して検討していく必要がある。要するに、未知の部分が非常に多いわけですね。ですから、まず、そういう点で、我々も現地を見ながら学んでいくというところがあるかと思います。
それから、大間に関しては、大間に限らないのですけれども、まず、事業者が自分たちでやるべきことをやって、その申請が出てきた時に、私どもの判断で審査をして、それで納得がいかなければ、場合によっては稼働を認めないという意味です。最初から大間という土地があって、そこの地盤調査をやって、ここならつくってもいいですよというやり方は、今、私たちはとれないし、とるつもりも、今のところはない。だから、今回もそうですけれども、大飯にしても、他のあれもそうですけれども、全てがそうだと思うのですが、自分たちがこういうふうにやります、安全確保はこういうふうにやりますという、そういう申請が出てきた時に、私たちがきちっとそれを見ていくということだと思うのです。

○記者  すみません、最後です。その申請という時に、許可の基準があって初めて申請だと思うのですけれども、 大飯にしても、 大間にしても、 全てにしてそうなのですが、 今、何を申請しているのか。実際の申請、許可という関係でやっているのか、それとも、この前のお話ですと。

○司会  すみません、質問を簡潔にお願いできますか。

○記者  この前のやりとりですと、法的枠組みではなくて、今の段階では行政指導の枠組みでやっているということだったと思うのですけれども、具体的に、簡潔に、どういう許可基準に基づいて、誰が何の審査をしている、そのための具体的な申請書というのが出ているのか、その辺、お願いします。

○田中委員長  具体的な申請書は既に出ていて、実際に炉ができているわけですね。だから、御指摘のように、今ある基準に照らしてみて大丈夫かということですけれども、実際にいろいろ調査する過程においては、これまでの基準自体で安全が担保できるかというところまで戻って、今、検討はしているということです。杓子定規に言えば、法的には、今、現存している法的枠組みで許可されているものですから、そこに則ってということになります。

○司会  もういいですか。

○記者  もう一回だけ、すみません。福島の事件を受けて、基準を新しくするということは決定していると思うのですね。 そうすると、 その基準ができる前に、 古い基準なのか、それとも裁量なのか、よく分からない基準で審査をしているという状態はやはりおかしいので、今の段階では全て稼働を止めるということを前提にして、新しい基準をまず作って、新しくできた基準に基づいて申請をする、許可をするという審査があるべきではないのでしょうか。ごめんなさい、最後です。

○田中委員長  基本的には、 そういうことを前にも申し上げていると思います。 もう一回、耐震指針とか、津波とか、外的な評価の仕方が変われば、そこに基づいて、個々のプラントについて見直すということなのです。

131.情報を出し惜しみする東電と規制当局の自覚

東電が事故直後の動画を再び公開し始めている。少しづつ少しづつ、小出しにである。
■テレビ会議録画映像の開示(第2回)2012年11月30日
http://photo.tepco.co.jp/date/2012/201211-j/121130-01j.html

2012年12月5日、こうして情報公開に後ろ向きな体質が未だに変わらない東電に代わり、
規制当局である原子力規制委員会の田中俊一委員長に見解を尋ねに行った。

その結果、規制当局としての自覚があるとは思えない回答が返ってきた。
公表されているものはきちっと手にしていきたいと思っています」というものだ。
つまり上記の画像である。その異常なまでの無自覚さ加減はなんなのか?

自分が手にした権力と責任をもう少し自覚してもらえまいか。
現在、再考を促しているが、
「促されている」という自覚を田中委員長が持っているか、はなはだ自信がない。

会見でのやりとりを抜き書きしておく。なお、以下出てくる「ピーター・ブラッドフォード」氏は委員長ではなく委員の間違え、また田中委員長が述べたレッスンズランはレッスンズ・ラーンド(lessons learned)のことだと思います。

http://www.nsr.go.jp/kaiken/
http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20121205sokkiroku.pdf

○記者  フリーランスのマサノと申します。よろしくお願いします。
現在、東電が福島第一原発の事故後のテレビ会議の模様と、それから、その文字起こしをマスコミに対して公開をしています。原子力規制委員会として、こうした資料を、記録を入手される検討はされたことがあるかどうかということをお願いします。

というのは、委員長もお会いになりました米国のスリーマイルアイランドの事故の時に委員長をされていたピーター・ブラッドフォードさんに伺ったところ、米国では、スリーマイルアイランドの事故に対しては、全ての情報を入手したということをおっしゃっていました。日本としてはいかがでしょうか。

○田中委員長  まだ具体的に、そこのところは、情報を入手して分析しようというところにはなっていないのですけれども、スリーマイルの時は、有名なケメニー委員会ができて、かなり分厚い報告書が出ています。日本の場合は、今、国会と、政府と、民間と、それから、東電自身のものが出てきたところですけれども、前々から申し上げているとおり、何をレッスンズランとして我々は捉えるべきかというところについては、いろいろな視点から、 そういったことも含めて、 今後、 時間がかかるかもしれませんけれども、分析をしていきたいと思っています。

○記者  そうすると、原子力規制委員会として、東電の資料、記録を入手される可能性はあるということでよろしいでしょうか。そうすべきだと思うという視点からの質問ですが。

○田中委員長  ああいう緊急時のところで、私は部分的にしか見ていませんから分かりませんけれども、相当緊迫した状況の中で何が起こっていたかということを明らかにするのは、これから大事だと思いますので、規制委員会としても、公表されているものはきちっと手にしていきたいと思っています。

○記者  全てのものが公表されていない、第三者によって東電の資料が入手されていなということが問題視されています。米国の場合は、第三者がスリーマイルアイランドで何が起きたかということを全て入手されているという、そういう観点からの検討をお願いしたいと思います。今の回答は結構ですので、御検討いただければと思います

なお、ピーター・ブラッドフォード氏が登場したフォーラムについては以下で報じました。ここには原子力委員会の鈴木木達治郎委員長代理も登場しています。

Actio 2012年11月号 特集「日本をメルトダウンさせないために」
http://actio.gr.jp/2012/10/16204539.html 
◎世界知る権利デー10周年フォーラム
日米の原発事故対応当事者が残す教訓と提案

2012年11月21日 (水)

122.脱原発つうしんぼの紹介

脱原発の国会議員をひとりでも多く当選させることを目的に
衆議院選挙の候補予定者を対象に「脱原発つうしんぼ」なる
アンケートが始まったらしい。↓ 
http://datsugenpatsusenkyo.wordpress.com/2012/11/02/master/
呼びかけたのはサステナ(http://www.sustena.org/
協力する市民「(脱原発)つうしんぼマスター」を大募集!している。

と思ったら、さっそく「神奈川第14区を担当している氏家です」と
つうしんぼマスター体験が送られてきた。なんだか楽しそうである。
転載をさせていただく許可をもらったのでご紹介させていただきます。

===つうしんぼマスター・氏家さんから送られてきたレポート===

11月19日 事務所回りをしたので、報告します。

神奈川第14区の立候補予定者
相模原市 緑(東部)・中央・南区(東部)
-----------------------
  本村賢太郎 42  党国民運動副委長    民主党 前
  赤間  二郎 44  (元)党青年局次長    自民党 元
  猪股  ゆり 28  市民団体役員      共産党 新
  松本  雅威 41  会社員         みんなの党 新
  今井  達也 25  党支部役員       社民党 新
  中本  太衛 47  (元)外務委員      太陽の党 元
-----------------------

朝、まずは一番脱原発の考えで近いと思える候補から事務所訪問開始。

今井達也さん(社民党 新)

電話して、訪問の快諾をいただき、淵野辺の事務所まで
バイクでひとっ走り。今年一番の寒さに驚く。

今朝10時に候補者ご本人と面談し、15分ほどお話しました。
若いけれど、しっかりした青年で、落ち着があり、安定感がある。

一番魅力的と感じたのは、目の力。

僕の目をまっすぐに見て、選挙に立候補した想いや、
脱原発に対する決意を語ってくれました。
共通の知人も多く、話が弾み、本当だったらもっと多くの市民が気軽に
立候補できる制度が必要だよね、と意気投合。
供託金600万円とか、既成の大政党有利な選挙制度の中、
政治家を志す貴重な人物です。こんな真剣なまなざしで、国会の中で
脱原発の審議をやって欲しいなあ、と思いました。

ポスターには、ど真ん中に大きく脱原発が書いてあり、
やっぱり社民党は福島原発事故前からずっと一貫して
脱原発を訴え続けてきた政党だなあ、と納得。

つうしんぼで「最高点取ってください」とお願いしました。

-----------------------
今井事務所からの帰り際に、日本共産党相模原事務所を訪問するも無人。
実は事務所は2階で、1階は会議作業スペースだったことがあとで判明。
-----------------------

11時。一番緊張する事務所へ電話し、アポを取る

赤間二郎さん(自民党 元国会議員)

以前、うちの2軒隣のビルに競輪場外車券売り場計画が持ち上がった時に
経済産業省担当課長との面談をセットしてもらったことがあり、面識があるが
自民党であり、原発立地の地域経済から一概に反対できないという意見を
お持ちなので、考え方が違い、緊張、気を使う。  

11時過ぎに事務所の多賀氏と面談し、10分ほど立ち話でお願いしてきました。

回答が出ない可能性が高いので、
「脱原発国民投票のアンケート」に昨年赤間候補が回答していたのを
NETで見つけて、プリントアウトして持参し、
「脱原発つうしんぼ」 にも回答してください。脱原発に対する考え方が
違うかもしれないが、筋の通った政策・主張を是非聞かせて欲しいとお願いしました。

-----------------------
午後、共産党事務所の1回も電気がついていたので、訪問。

猪股ゆりさん (共産党 新)

候補者ご本人は外に出て選挙活動中のため、
日本共産党神奈川県北部地区委員会委員長 藤原正明さんにご対応いただき、
30分以上話しこみました。
さすが共産党で、事務所の雰囲気がテキパキ、バリバリ、政党だなあと思いました。

自民党赤間氏の事務所は、男性は自治会のおじさん風、女性は事務職員風で、
政策論議などできない感じでした。
(その代わり地を回る選挙運動は忙しく準備進行していました。)

一方、共産党事務所では、すぐに政策論議が始まりました。
藤原さんとはかなり突っ込んだ話となり、TPPで農協との協力関係を志井委員長
が新潟で結んだことなどを教えてもらい、また、リニア新幹線が相模原市を通る問題
など、脱原発の枠を超えて情報交換。結局、アメリカの支配下にある日本で
さまざまな形の問題が起きていると、語り合いました。

猪俣候補本人に記入してもらえるよう、藤原さんから話してくれるそうです。

-----------------------
松本雅威さん (みんなの党 新)

電話し、ご本人とお話しました。
まだ事務所が無いため、横浜市旭区西川島町のご自宅へメール便でつうしんぼを
送付することになり、切手を貼った返信用の封筒も同封。 

うーん。公示2週間前なのに、立候補する相模原市内に事務所が無いのは、
出遅れているんじゃないだろうか。
野田首相のスタンドプレー突然解散・第3極には準備させない作戦の効果でしょうか。

-----------------------
中本太衛さん (太陽の党 元 すでに維新の会かも)

電話し、事務所の方ととお話しました。候補者ご本人ではなく事務所の人。
かなりそっけない対応だったので、名前聞くな忘れちゃった。
相模大野の事務所にはほとんど人が居ないため、ポストに入れておいて欲しい、
とのこと。電話も転送となっており、相模原市外にいる様子

「おいおい、選挙戦始まっているのに、地元事務所空っぽでいいの?」と、
突っ込みを入れたくなるが、電話じゃわからないよね。事務所訪問してみたい。

こちらも、切手を貼った返信用の封筒同封でメール便で送付しました。

-----------------------
松本氏、中本氏には、土曜日あたりに電話をかけて、回答の投函をお願いします。

これで、今井、赤間、猪俣、松本、中本各氏への配布は終了です。

残っているのは 現職衆議院議員の本村けんたろうさん(民主)
20日に矢野さんが「脱原発つうしんぼ」を持って行ってくれる予定。

事務所訪問は、知らない世界が覗けるので、わくわくワンダーランド。
本村事務所にもアンケートもって、行ってみたい。
矢野さんに電話して、同行しようかしら。

-----------------------
「脱原発つうしんぼ」の配布のめどは立ちました。
あとは土曜日ごろに確認の電話を入れて、
26日月曜日に記入済みアンケートの受け取りに、もう一回りできるはず。

そのころには選挙準備も進んでいて、
また違う事務所の雰囲気が味わえると楽しみです。

昔のゆるーい公職選挙法だったら、お寿司なんか出てきたりしたんだろうなあ。
(かみさんが、お寿司目当てに選挙事務所訪問していたアホなおじさんの話を
昨日してくれたので、こんな結びになっちゃった。)

以上です。

===↑つうしんぼマスター・氏家さんのレポート↑====

つうしんぼマスターを誘い実践するいろいろなウェブサイトができていて、
たとえば脱原発選挙かながわ http://611kanagawa.org/ なんてページもある。

2012年11月16日 (金)

116.金曜夜官邸前写真

2012年11月16日、衆議院解散の日、
金曜日夕方恒例、首都圏反原発連合の呼びかけにより
こんなプラカードを持った人たちが、集まっていた。

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先日、出馬意思を表明した宇都宮けんじさんが登場し大盛り上がり。
「東京なのに」「宇都宮」、「弁護士なのに」「け・ん・じ」

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