360.あべしんぞう君に持ちかえてもらいたい大切なオモチャ
集団的自衛権は、国際法で認められていようとも日本国憲法で禁じている。
この単純な理解ができない人が首相になり、
「憲法」をまるで自分の「オモチャ」のようにいじろうとする。
まるで水鉄砲を「オモチャ」箱に加えるのように武器商人になろうとする。
「かくぎけってい」という使い方がわかっていない「オモチャ」で
「こくみん」に押しつけようとしている。
この厄介な子どもに他の「オモチャ」をもたせて、
先に握りしめている「オモチャ」を忘れてもらうことはできないだろうかと
グルグルと考える。一つある。
2003年、米国がブッシュ大統領(当時)の指揮のもと
大量破壊兵器を理由にイラクへの攻撃を開始した。
2007年7月12日、このイラク攻撃の中で最も衝撃的な事件の一つが起きた。
米軍ヘリによる「民間人殺害」事件だ。
取材中だった英国ロイターの記者二人を含む現地民間人が
米軍ヘリから狙撃されて11名が死亡した。
これ<戦争の姿>を私たちが知りえるのは、2009年に
米兵ブラッドリー・マニング氏が、WikiLeaks に提供したからだ。
(これはショッキングな映像なので↑もしあなたが18歳以下なら
保護者の方に見てもらってから、一緒に見てください)
2011年にオバマ大統領は米軍を完全撤退させたが、
2013年夏、その政権下でこのマニング氏に、禁錮35年の有罪判決が出された。
マニング氏は、公益通報者として全世界から絶讃されるべき存在だが、
一方で、武器を持たない民間人を狙撃した米兵が訴追されたというニュースは
少なくとも日本に届いていない(・・・ご存じの方はお教えください)。
だから、あべしんぞう君は、こっちの「オモチャ」で遊んだ方が面白いのではないか?
マニング氏の告発したヘリからの民間人狙撃など
大国の軍隊が犯した過ちについて、
国際社会としてつまびらかにして断罪する大切な仕組みだ。
「戦争犠牲者の保護のためのジュネーブ諸条約」が採択されたのは1949年、
「戦争犯罪人を処罰する常設の裁判所を設置する条約
(国際刑事裁判所設置に関するローマ規程)」が結ばれたのは1998年。
暴走した軍隊や兵士が確実に国際社会で断罪されるための仕組みはまだ新しい。
うん、こっちの方が新しい「オモチャ」なんだよ。しんぞう君。
日本が他国よりも国際社会により貢献できる分野は「平和」であり、
歪んだ戦争で生じる「戦争犠牲者の保護」に貢献することであって欲しい。
集団的自衛権は、国際法で認められていようとも憲法で禁じている。
だから要らない。持てない。使えない。
だからこれで遊ぶのはやめて、新しい「オモチャ」の方がいいんじゃないかなぁ。
しんぞう君。
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コメント
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どちらも遊んではいけない、軽んじてはいけないオモチャなんです。他人の命がかかっているのに、それを「ワタクチ」の独断で決められると勘違いしている狂気ぶりには、「ワタクチ」の空想ではなく現実を見てもらうしかないかなと思いました。どちらも「オモチャ」じゃないからこそ、「オモチャ」と表現してみました。
投稿: まさの | 2014年6月24日 (火) 10時05分
言いたいことはわかりますが、おもちゃの比喩はいまいちピンとこない。憲法とか国際刑事裁判所とか、そういうものを「おもちゃ」と表現するのが不適当とかいう話じゃなくて、後者をおもちゃと形容するたとえがあまりピンとこない。
投稿: Kenji KAJIWARA | 2014年6月23日 (月) 23時01分