352.「川上ダムは必要ありません。」
「川上ダムは必要ありません。」
2014年6月8日、「木津川流域のダムを考えるネットワーク」が、国土交通省近畿地方整備局が明らかにした『川上ダム建設事業の検証に係る検討報告書(素案)』に対して訴えた。
1.上野遊水地を適切に修正すれば川上ダムは必要なくなります
2.川上ダムを造っても水害防止にはほとんど役立ちません
3.水は足りないどころか余っています
4.他のダムの長寿命化のために川上ダムを造る必要はありません
詳しくはこちらへ。
https://www.facebook.com/kdamnet?ref=stream&hc_location=timeline
木津川は三重、奈良、京都の3県の水を集めて本流へと流れる淀川の支流だ。
出典:木津川上流河川事務所
ネットワークを立ち上げたのは、青山高原の自然を守る会、伊賀子どもの可能性の芽を育む会、伊賀市民グループ「志(こころざし)」、伊賀・水と緑の会、いのちを守る森の防潮堤応援団みえ、笑顔でつながろう!伊賀の会、オオサンショウウオの川上くん、風と光の森づくり、関西のダムと水道を考える会、トランジション伊賀、なないろの空、名張の未来を考える会、ひまわりの森、緑のネットワーク・青山、リング オブ ライフ Ring of lifeなど。関西地域の住民団体だ。
このダム予定地は絶滅危惧種かつ天然記念物であるオオサンショウウオの生息地だ。関係自治体が次々と水余りにより撤退したため、伊賀市のわずかな利水目的と、他の複数の老朽化ダムの長寿命化という前代未聞の許されるはずのない目的と、代替可能な治水目的で、(独)水資源機構が進めている。予備調査が開始されたのは高度経済成長期まっただ中の昭和42年だ。
川上ダムは、淀川水系流域委員会が2003年にすでに原則建設しないと結論を出したダムの一つ。そもそもこの答申に従っていれば、この検証は必要がない。
ところが、これが意に沿わなかった国交省近畿地整は、その結論をたなざらしにして、時と場所を変えて、結論を覆す工作を延々と繰り返してきた。
民主党政権時代には、「ダムによらない治水」の号令に対し、河川官僚は、それをこれまで進めてきたダム事業の「残事業費との比較」でダムありきの結論が出るようにお膳立てをした。自民党政権に戻ってその仕上げをしている段階だ。
その間、11年(ため息)。11年という時が失われた。人にとっての10年は一つのことを成しえるほどの長期間であるが、国にとっての10年はなんでもない。ダム計画は真綿で首を絞めるように民主主義の首を絞める。河川ムラのこだわりが、これまでにどれだけ、国の力を削いできたことか・・・。
それに前向きにあらがう試みが尽きないことに救われる。以下は、川上ダム・パブコメ実践講座の案内。昨日は参加できかった流域住民の方々が22日(土)には参加できますように。
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川上ダム・パブコメ実践講座
~僕らの小さな声が社会を変える~
むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに(井上ひさし)
国に伝わる効果的なパブリックコメントの書き方を学びましょう。
日時:2014年6月14日(土)& 22日(日)14時~16時
場所:青山公民館 2階中ホール
三重県伊賀市阿保1411 近鉄・青山町駅から徒歩5分
http://www.city.iga.lg.jp/kbn/34770/34770.html
参加費:無料。事前申し込みは必要ありません。
主催:木津川流域のダムを考えるネットワーク
詳しくはこちらへ。
https://www.facebook.com/kdamnet?ref=stream&hc_location=timeline
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