« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »

2014年2月

2014年2月13日 (木)

310.住んでいるのにライフラインを絶つ江戸川区

自死を無駄にしないための作業を行うために起きた。
まずメールをチェック。すると、信じられない知らせが入っていた。

東京都江戸川区のスーパー堤防の予定地に
「納得がいかない」と暮らしている住民の一人からの知らせだ。

=============================
2月12日にまちづくりニュースNo131が配布されました。
「整地工事のお知らせ」との内容で、2/17~3/28の工期にて
建物基礎の撤去、ガス、上下水道の撤去を行うとのこと。
事前の説明は無く、ニュースがポストに放り込まれていました。
「納得してない方々と粘り強く話し合う」ということと
まったく相いれないやりかたであると思います。
中国を追い越して、北朝鮮の粛清モードに思えます。

============================

これだ。↓クリックして拡大してください。

Photo


まだ人が住んでいるのに、文字通り、ライフラインを絶つというのだ。

問題は、この非人道的なやり方そのものだが、
さらなる問題は、今がどういうタイミングなのかだ。

今日現在、民主主義国家として最も大事な行政手続の真っ最中なのだ。

土地区画整理法第55条 に基づく事業計画の変更の最中なのだ。
こちらだ。↓

江戸川区による北小岩一丁目東部土地区画整理事業 事業計画変更案の縦覧今(平成26年1月24日(金曜日)~2月21日(金曜日))、まさに意見を受け付けている。

意見書を送る先は都知事である。知事選のさなかに始まった手続だ。

この事業計画変更案の内容は、一言で言えば、
江戸川区単独の「土地区画整理事業」をスーパー堤防事業と一体化しますが、
皆さん、どうでしょうか?
という手続である。

この事業は江戸川区が主体で(*)で進める土地区画整理事業で、
現在、行政の頭の中では、すでにスーパー堤防と一体の事業なのだが、
法律上は、まだ江戸川区単独の「土地区画整理事業である。

これは複雑な経緯を辿っている。

(1)「国交省のスーパー堤防」+「江戸川区の土地区画整理事業」として始まり
(2)民主党政権下でスーパー堤防はムダな事業として廃止とされ、
  江戸川区の単独事業、となった。
(3)安倍政権下で、再び、息を吹き返し、「国交省のスーパー堤防」+「江戸川区の土地区画整理事業」となることになった。

今、(1)⇒(2)⇒(3)の(3)の手続のまさにまっさなかにある。
まだ、どうですか?という手続の最中なのだ。
しかし、ライフラインを絶つ、というのだ。

日本は一体どうなっているのか?

(*)「行政施行方式」と言われる手法の土地区画整理事業で、
   地権者が主体で行う組合方式とは違い、独裁的な行政が主導で行えば、
   反対住民がいても、強引に進められてしまう。
   そうならないためめの歯止めとして
   土地区画整理法には形式的とはいえ、
   民主的な「手続」が定められている。その一つが上記55条だ。
   その形式的な手続でさえ無視して、その手続の最中
   まだ住んでいる世帯が8世帯ほど(先日の取材の段階)あるにもかかわらず
   この寒いさなかに、「ガス」「上水道」「下水道」を止めるというのが
   今回の知らせだ。

2014年2月12日 (水)

309.自死

訃報が届いたときに、もしかしたらと思いました。

ダム反対の漁協組合長が自殺 山形・最上
2014年2月12日05時41分
http://www.asahi.com/articles/ASG2C4RLDG2CUZHB003.html

山形県は昨年、漁業権剥奪をほのめかし、今年はダム賛成派多数の非公開の協議の場を設置し、組合長は反対派一人で、アンフェアな闘いを強いられていました。

ダムに頼らない治水論者をその協議会に入れるよう、早くから要請は行われていた。

ところが、県はその提案をのまなかった。

公開で協議を行うよう、早くから要請は行われていた。

県はその提案をのまなかった。

権力を持つ者はその権力を振るうときに、振るわれる者のことを考えない。

非公開の協議の場で、何が行われていたのか、県は全世界に対して明らかにする必要がある。

2014年2月11日 (火)

308.山形県小国川漁協組合長の急死

山形県で最上小国川ダムに反対していた小国川漁協の組合長が昨日、急死された。
 
心配だった漁業権が向こう10年、許可されたあと、最後に電話でコメントをいただいたときに、お疲れの様子ではあったが、「これからです」と県との協議について前向きに語られていた。
 
今まで、県は「ダムありき」で、漁協の側から「ダムに頼らない治水」について提案をしても、まったく話にならなかったが、協議をする機会ができたのだから、「これからです」と・・・。
 
それなのに、昨日、東電会見に臨んでいるとき、その沼澤さん(小国川漁協の組合長)の訃報が届いた。会見を済ませ、頭を空にした。
 
自分に残された時間とも改めて向き合うことになった。昨年末から1月までに、自分にしかできない「仕事」は3つあると整理した。水資源機構の廃止、アセス制度の国際標準化。もう一つはここでは伏せる。3つは死ぬまでにやり遂げなければならないことと同義だ。
 
それら仕事を成し遂げる必要であると思わされるに至った根幹となる「事案」は無数にあり、沼澤さんが守ろうとしていた最上小国川の環境を脅かすダム事業はその一つだった。
 
「仕事」に徹すれば「事案」の発信が疎かになり、「事案」の発信に時間をかければ「仕事」が進まない。どちらにも気を取られれば身動きが取れず、空回りする。「完璧を目指さない」やり方でやれば、やれないことはないが、人の心には響かない。悩んでいる間はないが、どれも選ぶことができずに悩み、空回りを繰り返してきた。
 
何かを切り捨てなければ何も成し遂げられない。どれも切り捨てたくはない。ようやく、3つをやり遂げるまでは、その3つからは最も遠くにある一つの夢を手放すことにした。林業再生。黒子に徹して情報発信のお手伝いをしてきたが、これは私でなくても大丈夫。今年の夏からは、その分、身体をあけることができるように調整することができた。
 
そんなときに夢を見た。
 
人工的なコンクリートの川縁を誰か数人と歩いている。すると川と直角に掘られた深い溝があって、川縁を歩き続けるには、そこを飛び越えるしかない。飛び越えようとすると、オオサンショウウオが飛び出して、コンクリートの縁に立ちはだかる。その頭を越して飛び越えようとすると、オオサンショウウオが、飛びかかってきて、私の右腕にかみつく。私は振りほどこうとするが、離れない。そこで私は、残酷にも左足でオオサンショウウオを抑えつけて振りほどこうとするが、なお離れてくれない。痛い。「うううう~~~~ん!」とうなって目が覚めた。
 
オオサンショウウオは、私にとって「川上ダム問題」の象徴だ。絶滅危惧種で天然記念物なのに、種の保存法でも文化財保護法でも守れない生物だ。その生息域が必要性を失った水資源機構の事業でつぶされることから守らなければならないのに取材も発信もできていない。踏みつけにしている今日この頃なのだ。  
 
川縁のコンクリートは、たぶん、江戸川区のスーパー堤防であり、そこに掘られた越えられない深い溝は、行政のやり方と反対住民の置かれた現状を象徴する。どうやったらこれを越えられるのか・・・。
 
たいへんなことになっている問題が、現在進行計で無数にある。問題の本質を制度に遡って掘り下げて勉強して考えて取材して発信するには「永遠」の時間がかかる。やっと一つ、不十分ながら発信にこぎ着けることができたのが沼澤さんが守ろうとしていた最上小国川の問題だった(*)。もう一つ、記事を準備している。
 
そんな矢先、昨日、東電会見に臨んでいるとき、訃報が携帯メールで届いた。
 
一生懸命生きることでしか、亡くなった方の思いに添うことはできない。空回りしても、中途半端でもぶざまでも恥ずかしくても構わない。そう決心する片端から空回りの音が聞こえて自己嫌悪するが、私は生きている。
 
(*)月刊世界1月号の「ガラパゴス化する日本の河川環境行政──最上小国川「穴あきダム」計画への疑問」で書きましたが、検索をしてみると、見ず知らずの方がこんなふうにご紹介してくださっていました。⇒また冷え込んで、最上小国川穴あきダム その2  深く受け止めてくださり、心から感謝します。 
 

2014年2月 4日 (火)

307.都知事選と公共事業2

ここからの続きです。
 
「あり得ない、奇っ怪な行政手続」とは東京都で江戸川区が国と一体で進めるスーパー堤防の話である。いや、正確に言えば、江戸川区が進める「土地区画整理事業」の話だ。
 
河川管理者(国)が進める高規格堤防整備事業(=スーパー堤防)の上に、江戸川区が主体で新しくまちづくりをする「土地区画整理事業」というものだが、民主党政権時代に一度は「廃止」となった。実はその影で2011年2月から12月の10カ月にわたる非公開の会議いつもの学者(宮村忠、辻本哲朗、清水義彦(敬称略))を人選してコソコソと骨抜きをして、官僚は巻き返しを図っていた)
 
安倍政権になり2013年5月9日、北小岩一丁目地区のスーパー堤防の事業再評価を行った国土交通省の出先機関である関東地方整備局は、本省の水管理・国土保全局長(旧河川局長)に対し「事業継続」を答申、5月16日に水管理・国土保全局長が関東地方整備局長に「貴職の対応方針(案)のとおり決定した」として、北小岩一丁目地区のスーパー堤防は正式に復活した。
 
さて、驚くのはここからだ。
(続く)
 

306.国家安全保障会議の大ちょんぼ

あり得ない、奇っ怪な行政手続に遭遇した。

安倍首相が法改正によって拡充したばかりの「国家安全保障会議」。9大臣が参集して話し合うべき南スーダンでの弾薬提供の事案を、4大臣以外は「持ち回り」でやってしまった。「ちょんぼ」の語源は、麻雀で揃えるべき「あがりの牌を間違えること」らしいが、まさに、大ちょんぼだ。

この会議は「4大臣会合」というのが新たにできる!というのが売り物で、冒頭でそのことに触れようと考えて「念のために」、出席大臣を聞いたら(原稿にもそのように仮置きをして「確認中」と書いた原稿を編集部に送っていたら)、待てど暮らせど(と言っても丸一日だが)国家安全保障局から答えが返って来ず、おかしいなと思ったら4大臣しか出ていなかった。文民統制が聞いて呆れるという話で、冒頭2行で済む話が、急遽10数行になり表紙にまで乗っかるスクープとなった。

詳しくは週刊金曜日2014年1月31日号 「南スーダンPKOでの韓国軍への弾薬譲渡 官僚主導で名ばかりの国家安全保障会議」で読んで欲しい。南スーダンの韓国PKOの指揮官が日本のPKO隊長に電話をかけてから、弾薬要請が官邸に届き、閣議決定するまでの道筋を可能な限り再現した。

しかし、今朝これから書くのは、もう一つの、あり得ない、奇っ怪な、「ここは一体、何時代のどこの国なのか」と首をかしげる、東京都で江戸川区が進めるスーパー堤防の話である。

そんなわけで、都知事選挙投票日まであと数日しかないが、ここからの続きを朝ご飯の後、次のコマで書きます。

« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »

2015年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ