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2013年8月

2013年8月31日 (土)

226.福島第一原発から70兆ベクレルの海洋流出

情報が小出しされるのでとても分かりにくかったが、
2013年8月21日に東電会見に復帰して11日目/5回目、
汚水貯蔵タンク漏れの背景にある全体像がようやく見えてきた。

3.11に破壊された原発に地下水が流れ込み、
くみ出した放射能汚染水が次々と増え続けているが、
タンクへ貯蔵してきた以外の水は、海に漏れていた。

東電はようやく具体的な数字と共に提示し始めている。
それがこの夏に起きていた。

問題は二つある。
1.2年前に対処することを先延ばししたために問題は拡大した。
2.その汚染水の濃度と量は、天文学的な数字になりつつある。

ここでは2番目の問題について、
汚染原因者である東電が発表した数値を紹介しておく。

読み方が分からなかったので昨日の会見で聞くと
1日100トンと考えた場合の汚染が以下のようなものだと言う。

東電福島第一原発1~4号機から流出している放射能汚染(東電による暫定評価)だ。
■トリチウムは1日で50億ベクレル、2年間で40兆ベクレル
■ストロンチウムは1日で10億ベクレル 2年間で10兆ベクレル
■セシウム137は1日で20億ベクレル 2年間で20兆ベクレル

各種の放射性核種があるなかで、この3つの単純な合計だけで、
すでに70兆ベクレルが流出した

ジワジワと1カ月をかけて発表したことになる。

これは東電が最大でこれぐらいであるとしている数値であり、
この数字が本当に正しいのかは、現在の私には知るすべがない。

以下に発表資料を抜粋しておきます。
詳しく知りたい方は出典先に遡って確認をしてください。

トリチウムは1日で50億ベクレル、2年間で40兆ベクレル
PhotoPhoto_2
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出典:2013年8月2日 第1回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/20130802.html
資料2http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/data/0001_02.pdf
この資料ではトリチウムは水溶性で流出しやすいと書かれている。
上記で私が抜き書いたのは山側の数値だ。

■ストロンチウムは1日で10億ベクレル 2年間で10兆ベクレル
■セシウム137は1日で20億ベクレル 2年間で20兆ベクレル

  11_2
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出典:2013年8月30日 東電会見資料 (汚染水対策検討WG第5回資料)
タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130830_09-j.pdf

その結果、と言ってよいと思うが、
福島第一原子力発電所港湾内20キロ圏内で獲れる魚介類の
核種分析結果はそれぞれ次のようなものだ(各10頁の1頁だけを抜粋する)。

Photo_3

出典:2013年8月16日東電発表 
魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所港湾内>

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2013/images/fish01_130816-j.pdf
Photo_4
出典:2013年8月16日東電発表 
魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/index-j.html

・・・余談ではあるが、奇妙なことに気づく。
原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討会
汚染水対策検討ワーキンググループ(WG)
でも、
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/ 
たとえば、ストロンチウムとセシウムについては資料は出てくるのだが、
動画を見てもその資料についての説明が行われた形跡がない。
私の見落としだろうか。議事録がまだ未公開でもある。

■第3回8月21日
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/data/0003_02.pdf
■第4回8月27日に資料としては出てくるが説明はない
タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策[東京電力]
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/20130827.html
■第5回8月30日にも資料としては出てくるが、説明が行われたかどうか、
2013年8月31日10:00現在、動画が週末中には見られない工夫がしてある

http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/20130830.html
動画http://www.youtube.com/watch?v=Qi8p135za3Y

2013年8月30日 (金)

225.東電の地盤沈下

2013年8月25日、
「H1エリアで当該タンクが設置された基礎で、地盤沈下が起こったため、
H2エリアに設置する計画でしたが、実際には、H4エリアⅠグループNo.5タンクと
H4エリアⅠグループNo.10タンク、H4エリアⅡグループNo.3タンクとして
設置されていることが判明しました。」と報道者向けに東電からの連絡があった。

2013年8月26日、「汚染水・タンク対策本部」は単なるポーズだった。
社長が自らが本部長で取り組むと会見した。

Photo クリックで拡大
出典:「汚染水・タンク対策本部」の設置について(東電2013年8月26日)

しかし、時間切れで社長には聞けなかったために、
社長が退席したあとのさらなる会見で、いつもの会見担当者に
「このチームで、タンク漏れの原因究明はどこがやるのか」と聞いたら、
「・・・そうですね・・・」と数秒の沈黙後に、
「『タンク対策・運用』の4チームがそれぞれに対応をして
機動力強化チームがそれをまとめる」との回答があった。

原因不明なままで、責任を分断・分散させる体制にしか思えない。

2013年8月28日、
地盤沈下についてメールで報道向けメールが行われた後で初めて、
こんな要因分析表なるものが出てきた。ここには地盤沈下のことが書かれていない。

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これは原子力規制委員会に設けられた、
特定原子力施設監視・評価検討会
汚染水対策検討ワーキンググループ(WG)で出した表だ。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/

地盤沈下については別の場所に、以下のように目立たないようにそっと書いてある。

Photo_2クリックで拡大

出典:H4タンクエリアにおける汚染水の漏えいについて(東電2013年8月27日)
 

地盤沈下との関係は「不明」とWGで説明しながら、
そのことは上の要因分析表から外している。

しかし、地盤沈下は以下に明らかにされたように尋常ではない。
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出典:H4タンクエリアにおける汚染水の漏えいについて(東電2013年8月27日)

たとえばここで、水圧など重みによって
グニャリとわずかにでも底板に歪みがでたのであるとすれば、
(ちなみにH1で地盤沈下があったのが水を入れる前か後かの情報もない)
他に移設をしてもその歪みが矯正できた保証はない。

2013年8月28日のやり取りの中で、地盤沈下を起こしたH1では、
地盤調査すら行わずにタンクを敷設した
ことが口頭で明らかにされた。

地盤沈下を起こしたので、H2からは地盤調査をやったという。
 でも、H2からはどのような地盤調査をやったのか?
 H2に持っていく予定がなぜH4になったのか?
 H1で地盤沈下を起こしたときに水漏れはなかったのか?

肝心なことは何も説明がない。

また、別の資料で地盤沈下を起こしたH1エリアの写真として
こんな写真も出てくる。原子力規制委員会が現地調査したときの写真だ。

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出典: 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の特定原子力施設の現地調査について(原子力規制委員会・東京電力福島第一原子力発電所事故対策室2013年8月27日

これらは本当に同じH1エリアなのか?
だとするとこの青タンクの下も地盤調査をしていないことになる。

  
ちなみに青い100トンタンクについては、更田委員が、
 塩水を除去しただけの高濃度汚水が貯水されているタンクだが、
 コンクリートがない土の上に直に置いてあること
 100トンのタンクが6つ連結されていること
 漏れた場合のリスクが高く重視すべきだと指摘しただけで、
 どうすべきであるという明確な指示は何も行っていない。
原子力規制委 動画 http://www.youtube.com/watch?v=F33afYxRYXY 
(0:13:00~)

虫食い状態の情報提供の穴を埋めて、あちこちの資料を突き合わせながら、
彼らが隠していることをどれだけ出させるかという、まるで消耗戦だ。

結局、8月28日水曜日までの会見での質疑の繰り返しで分かったのは、
漏れたNo.5タンク他26基のタンクが設置されているH4エリア
(単純計算で2万6千トンの水がたまる場所)
タンク設置前に10メートルの深さのボーリングを3本やったということ

では、その3本のデータを出してと木野龍逸さんが要請し、
私も念を押した。出てくるだろうか。

また福島第一原発を建設する際に
この敷地のどこかに川が流れていたという情報が来たので、
合わせて、川がどこを流れていたのかの情報も出すようリクエストした。

もう一つの不信かつ不審な点がある。

上から2番目に載せた要因分析表で、たとえば、
「施工業者にて,施工後確認で施工不良がないことの外観確認を実施
とある。しかし、施行後、時間が経過してから水平かどうかを測ったのかという
何度目かの単純な質問に、単純な回答がまだ返ってこない(8月28日(水))。

何度も問いただすことで、結局、漏れてからはH4エリアの基盤が現在、
水平かどうかという確認すら行っていないことが分かった

【何故、見つけられなかったか】
物理的にどう漏れたかということとは別に、
何故、毎日2回もパトロールしていたのに、
なぜ漏水が見つけられなかったかという原因は
本来は「怠慢」の一言で片付けて、
ではなぜその「怠慢」は起きたのかが重要
なのに、
あれこれと原因を何日もかけて、数頁にわたって書いた挙げ句に、
例 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130827_04-j.pdf

政治介入も行われて、パトロール9名から60名に増やして
午前午後二回だったのを四回にするという
最もコストパフォーマンスの低いと思われる方向へ向かった。

無闇にパトロールを増やしても作業員が精神的、肉体的に疲労するだけだと
なぜ分からないのか。

放射能を除去する技術が開発されない限りは
何十年か何百年かそこにあり続けるタンク。
もう2年半も経ったのに
パトロールを強化するという人海戦術ではダメだと何故気づかないのか。

原子力規制委員会のWGも経産大臣も、
悪い方向へ東電を追いやるばかりで是正の方向に向かっていない。

今回の汚水漏れが、たとえ
広島原爆がまき散らしたセシウムやストロンチウムと同じ量を
今回の汚染水漏れで放出した
」と小出京大助教が言う大惨事だとしても
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-753.html (勝手にリンクさせていただきますよ)

実は、東電が今抱えている問題の大きさからすると
これも序の口に過ぎない。

より大きな問題「地下水流入問題」が起きており、
その対処の仕方でさらに大きな問題「凍土壁建設問題」が
引き起こされようとしている。

ヒタヒタと焦りだけがつのる。

 

 

2013年8月26日 (月)

224.当たり前の初動まで1週間経過

2013年8月26日、
今朝、東電から「汚染水・タンク対策本部」の設置の知らせが入ってきた。
今までなかったのがおかしい。
 
汚水貯蔵タンクに関する根本的なおさらいをしておきたい。
 
汚染水はどこから来るか
1.2011年3月、福島第一原発は地震と津波で制御不能な状態となり、
2.メルトダウンした炉心(燃料)を冷却するために今でも水をかけ続けている。
3.しかし、冷却したあとの水は高濃度の多核種の放射線物質に汚染されている。
 (この他、タービン建屋には絶えず山側から地下水が流入する問題があり、
  東電には任しておけないと、経済産業省と原子力規制委員会の双方で
  右往左往、馬鹿げた対策案も含めて迷走しているが、今回は触れない)
4.その高濃度に汚染された冷却水をどこにも捨てることができないので
  とにかく貯め続けるという中で起きたのが今回の汚水漏れだ。
 
どんな対策とトラブルがあったか
この汚水を巡っては、2011年4月にはすでに問題とされ、
6月にはその処理を巡り慌て始めた。
 
2011年6月28日には、接続部が外れる事故が起きた。
アイデアが出ただけで実現しなかったメガフロートなどという構想もあった。
 
放射線核種のうちセシウムを吸着する装置が導入された。
 
一方でその他の多核種を吸着する多核種除去設備(ALPS)という装置(東芝製)は
現在のところ構想倒れで終わっている(停止していると言うべきか)。
 
この2年半、トラブルがなかった週などほとんどない。
 
東電がこんなトラブルと一方では格闘しながら、
とにかく貯め続けなければならない、そのために
急ごしらえ続けた寄せ集め貯水タンクの一つが
今回問題となった鋼鉄製のタンクだ。
 
今回漏れたタンクの製造メーカー名は、記者発表資料にはなかったが、
原子力規制委員会に提出された資料にはあった。
 
そこで先週木曜日(22日)にタンクの製造会社に電話取材をさせてもらうと、
たちどころに漏水の原因となりえることが何かがわかった
 
その原因候補について、情報提供しながら質問した内容と
東電の回答を並べていく。
 
【水漏れ原因候補1】
一つはタンクを設置する地面。
コンクリートの基盤があっても、問題はその下の土だ。
コンクリートの下の土に傾きがあったり、硬軟あると、
それだけで高さ11メートルのタンクは自重で傾き、
その重みでタンクに歪みが出て漏れの原因になる
 ■質問「基盤は水平かどうか調べましたか」
 ■東電回答「確認します」
23 クリックで拡大。出典はここ
 
水漏れ原因候補
また、こうしたことを知らない業者が杜撰に基盤工事を行って
組み立てれば、そこにも漏れのリスクが生じてくる。
 ■質問「施工業者と施工管理業者はどこですか」
 ■東電回答  うやむや 
  (他の記者から「明らかにすべきだ」と追撃あり。感謝)
 
水漏れ原因候補
もう一つは純正でないボルトとパッキン。
今回漏れた鋼鉄製タンクを作っているメーカーは
タンクと共に、それにピタリと合うボルトとパッキンも製造、販売をしている。
 
つまりタンク製造業者は純正のボルトとパッキンを製造販売している。
 
ところが、今回、東電福島第一原発への納品に
純正のボルトとパッキンは含まれていなかった。
 
この鋼鉄製タンクを組み立てる仕事を受けたのは大成建設
その大成建設が、ボルトとパッキンは独自に調達することになり、
タンク製造業者によれば、純正より純正でないものが劣るとは必ずしも言えないが
その選択によっては、漏れの原因となりえる部品である。
 
■質問(パッキンの材質については他の記者が
 数日にわたって「材質はなんですか」と質問をしているのに
 東電側からは「確認します」というばかりで回答がないので、
 回答すべきである根拠として、上記についてこちらから述べたのみ。)
 
水漏れ原因候補
もう一つ重要な点は、少なくともタンク製造業者によれば
これまでに水漏れの苦情はないこと
 
その背景には、今回、東電が汚染水(サラサラな水)を
入れるような使い方がされていないということも把握しておく必要がある。
 
タンク製造業者によれば、このタンクを購入する業者は通常、
ゆるめのセメントのようなもの(ソイルセメントなど)を入れるのに
使用しているのだという。水ではないのだ。
 
いままでには水漏れの実績はなく、今回あるということは
いつもと何が違うか、ということを一つひとつ詰めていくことは
原因究明に役立つのではないか。
  基盤作りがズサンだったのか、部品が合わないのか
  施行が悪いのか、それは今回、仕事をうけた大成建設に任せていてはダメだろう。
 
なお、大成建設が直接施工したのか下請なのかはまだ明らかにされていない。
当初、大成建設の名前すら広報担当が言わなかったために、
隣にいた相澤副社長に「そんなことでいいのですか」と聞いたら、
相澤副社長が大成建設のJVであったと答えたが、その先は確認中だ。
 
上に述べたように、このタンクからの漏れは5回目だ
(その後の点検でもう一か所増えた。この資料P.5と6 をご参考ください)
 
会見の最後に念のために
汚水タンクについての最高責任者は誰ですか」と聞いたら
発電所長です」という。その下に特に誰もいないのだと言う。
 
驚いた。このタンクの件だけではなく、福島第一原発は
あっちもこっちもトラブルだらけで、
どれも一つひとつ、片手間に済むようなことではない。
 
一つの頭でトータルにすべてを理解したうえで
マネジメントしなければとてもではないが無理だ。
 
「汚水タンクについては俺に任せておけとか、私に任せておけという
なんでも分かる人を置くべきではないんですか」と
取材を通り越して、口うるさいオバサン状態になって質問すると
「その予定はないっ」的な回答が返ってきた。
 
しかし、昨夜になり、
地盤沈下を起こしたタンクがあったことが明らかにされた。
 
そして、今朝になって、「汚染水・タンク対策本部」を作ったことを
東電社長が福島で26日(月)夕方4時半から
会見することになったと、報道向けにメールが入ってきた。
 
高濃度汚染水貯水タンク漏れ5回目が発覚した19日からまる一週間。
 
あまりにも初動が遅すぎる。
 
 
 

2013年8月25日 (日)

223.東電が学ぼうとしていないFail Safeの考え方

2013年8月23日金曜日東電会見、
東電側が記者に聞かれながら答えたことも含めて
新しく分かったことを整理すると
 
●350基ある溶接をせずボトルで締めただけの汚水貯蔵タンクを点検した結果
19日に見つかったH4エリアだけでなく、
H3エリアでも漏れが見つかったこと。
これで延べ6回目の高濃度放射線物質を含む汚水漏れとなる。
 
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●19日に見つかったH4の漏れについて東電が認めたのは、
 状況的に長期間にわたって漏れていた可能性が高いこと、
 流れ出た側溝には常時水が流れており、
 この側溝はストレートに海につながっているので、
 漏れた高濃度汚染水はそのまま海へと流れていったことになること。
 
●350基のタンクは2時間をかけて2人一組で、
 それぞれ別々に回っていたはずであること。
 この「2時間」というのは記者に聞かれたことに対して
 「メモ」で入ってきたが、メモを受け取った会見担当者が
 そのメモを読みかけて、読むのを止め、
 記者に促されて「2時間と書いてありますが」と
 その2時間は疑わしいと会見担当本人ですら思ったようで
 これもまた確認ということになった。
 
長い資料説明が終わって
 
■「排水弁の直径は?」「確認していません
 
 水位計を確認するという当然やるべきことが書かれていないが
 確認することになりましたか?「確認していません
 
■土堰堤を補強する前の写真の有無について。「確認していません
 これはなんのことかと言えば、
 
 21日(水)では、19日の漏水発見後に、
 もともと土嚢を積み上げていた上に
 「雨が降ることを予測して海へとつながる側溝に流れ込まないよう、
 8月20日に土嚢の上に、隙間を埋めるようにして土を盛った」
 との説明があった。
 
 また、経路的にはその先である箇所について
 「汚水が流れていった跡が流されないように
 ビニールシートで保全をした」との説明があった。
 
 しかし、その先にある側溝で高濃度汚染が検出されており、
 先述したように、そこから一気に海へと流れていったわけで、
 汚水の経路としては、彼らは断片的にしか説明しないが
 つなげると、以下のようになっている。
 
タンク堰・集水枡・排水弁
土嚢(20日から土堰堤)
ビニールシートをかぶせたところ
側溝
 
ところが21日の東電の説明はとても不自然だった。
 
下の写真が21日の説明写真だ。
21←クリックで拡大
出典はこちら
 
写真①と②と④については
汚水が側溝へ流れていかないように
土嚢の上に土をかぶせて土堰堤にしたと説明した。
 
実際にはもうすでに漏れたあとであり、
土嚢を乗り越えてしか③へは行かないのだが、
なぜか、そういう説明をしない。
 
そして③のブルーシートについては、
その下には汚水が流れていったのであろうから
「雨でそれが流れていかないように保全のために被せた」と説明した。
 
そこで次のように質問をした。
 「すると、これは、まるで土堰堤を乗り越えていったところに盛り土をして
  証拠隠滅をしたように見えてしまうので、
  盛り土をする前にどういう状態だったか撮った写真がありますか」
 
21日(水)に聞いたその回答が「確認していない」だった。
「確認していない」ことには呆れはしたが想定内。
 
この日に驚いたのは、取材者でもものの10分で調べられたことを
東電は調べていないか、調べる気がないか、
調べたくない理由があるのか、調べる知恵が無いのか、
とにかく当然調べるべきことを調べていない。
 
それがさらに分かったことだった。
 

2013年8月22日 (木)

222.東電がまだ学んでいないFail Safeの考え方

Fail Safe――失敗しても安全、
失敗してもその失敗による被害や障害が拡大しないという考え方だ。
 
汚染水貯留タンクから300トンが漏れた事故で
東電にはFail Safeの考え方がまだ身についていないことがわかった。
不信な点が多いので、少し長くなるが書いておきたい。
 
2013年8月19日、120リットルが漏れたというニュースから始まる。
その発表の席では、縮尺がいい加減な図と写真が示された。それは、
26基のタンクを設置しているH4エリアから2箇所の水たまりが見つかったというものだった。
(以下、出典は東電資料のこちら
 
Fail Safeの発想
 
提示された図ではタンクの回りに立派な「」が設けられていて
「堰」から漏れても「集水桝」があって
ドレン弁(と東電は言うが「排水弁」)があり
その外に「土堰堤」までが設けられている図が示された。 
 
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しかも、東電の会見担当者は、排水弁を常時開けておいたことについて
排水弁を閉じておいて堰にたまるよりも
 排水弁から流れてきた方が遠くから漏洩を見つけやすい
と述べていた。
 
では漏れた先はどうなっているのかと見れば以下の写真がそれだった。
 
19_2
 
上の図では地面から浮かせてあるように見えるが、
写真を見ると、土にめり込むような設計で、単なる排水弁だ。
 
これでは近寄って目をこらさなければ分からない。
土に染みこませる設計になっている。
 
集水桝」と呼んでいるだけで、小さくて、どうみても「排水口」だ。
排水口」に「排水弁」だ。
 
「排水弁」からダダ漏れの設計であり、Fail Safeの発想はない。
 
辻褄が合わない説明
 
21日に東電は、「堰」の高さが30センチだという図と新たな写真を出してきた。
排水弁の直径は何センチかという重要な情報は書き入れられていないので
質問をしたら、「わからないが1,2センチではないか」と言いつつ、
確認するという。
 
パトロールは、1日2回、午前と午後に行われたことになっていた。
 
話を整理すると、
 18日のパトロールで気づかなかった漏水に19日に気づき、
 しかも最初は120リットルと誤解するような水たまりが、
 20日になって300トンの漏水だと分かった、という話である。
 
 しかも漏れたのは、26基のタンクを取り囲む高さ「30㎝の堰」(東電曰く)に
 取り付けられた23箇所の排水弁(図の黒いリボンマーク)のうちのたった二つだ。
 
 タンク5(下図の赤丸)から漏れて
 タンク11とタンク12(下図ピンクの区画左側二つ)の排水弁一個づつだと言う。
 
21_2
 
この説明が全部本当だとすると、ここから先は推理だが、
300トンはゆっくりと漏れた。しかも、タンク11と12の方向だけに漏れたなら、
コンクリート基礎部が傾いていることになる。
   
真っ平らならば、タンク9や10の弁から漏れても不思議はないが
そういう説明はないからだ。
 
また、300トン一気に漏れたのであれば
直径1~2センチの排水弁からは吹き出すように溢れて土が削れてしまうだろうし、
30センチの堰からも溢れるだろう・・・が、そういう説明もない。
 
その逆に、長期に渡って漏れた可能性を示唆する回答もあったが、
昨日は発見から3日目にして、記者たちが4時間にわたって質問や推論をしても
それらを肯定も否定もできないほどの情報しか、
東電本社の会見担当者自身が持ちあわせていなかった。
 
ここでもう一つの推測をするしかなくなる。
 
東電は本気で原因調査をする気がないか、披露困憊で思考停止しているか、
何かを隠そうとしているかのどれかだと。
そう考えざるを得ない情報提供量だった。
原子力規制委員会でさえINES評価でレベル3(重大な異常事象)相当としたのに
東電はその深刻さを表面的にしか受け止めていないとしか思えない回答が目立った。
 
その場しのぎの回答
昨日の東電会見の冒頭に現れた相澤善吾副社長(原子力・立地本部長)は、
一度は、記者の質問に「タンク一つひとつ這いつくばるように見回らねば」と述べた。
一方で「(タンクは)10年20年もたない」と言った。
 
タンクの中身は、放射能を除去する技術が開発されない限りは
何十年か何百年かそこにあり続けなければならない、
しかも現在、350基あってこれからも増え続ける
タンクからの漏洩は今回で5回目だ。
 
それなのに、こういう考え方は経営者としておかしくないだろうか。
「設計から見直すべきところではないか」と聞いた。
 
すると、相澤氏は「おっしゃるとおりだ。タンクの改修やリプレース、
タンクが漏れてもいい設置の考え方を検討しているところだったんです。
リプレース計画、メインテナンス計画の中で大至急まとめて実施していきたい」という。
 
「タンク一つひとつ這いつくばるように見回らねば」という発想と、
「タンクが漏れてもいい設置の考え方を検討しているところだった」という発想は
矛盾している。
 
どちらが本心か?
 
どちらも単に報道者向けのその場しのぎの回答だということは
残念なほどにすぐにわかった。
 
まず、「タンク一つひとつ這いつくばるように見回らねば」と言いながら、
今後の対策である「ボルト締めタンクパトロールについて」を見ると、
水位計を確認するという単純なことが書かれていない。
 
そういえば書かれていませんね、確認します」が会見担当者の回答だ。
経営陣が「這いつくばるようみ見回らねば」と言うのには、あまりにちぐはぐだ。  
現場と乖離した報道向けリリースにしか見えない。
 
 ちなみに水位計は数基に一個をつけて、複数タンクを接続し、
 接続弁を開けたままタンクに汚染水を入れて
 一杯になったら個々の接続弁を締めるという使い方をしているのだと言う。
 
 数基に一個の水位しか今の使い方ではわからない。
 
 それなら満タンにしたあとも接続弁を開いておけば
 数タンクで一つの水位計で管理ができるではないかと一瞬思うが、
 ダダ漏れタンクであるならば、こういう運用をするとリスクは高まる。
 
このタンクは、溶接をせず、パッキンをはめて
ボルトで留めてあるだけのタンクである。
 
次に「タンクが漏れてもいい設置の考え方を検討しているところ」
と言いながら、
 
これは価格はいくらで誰の設計で、施工業者はどこかと聞いたら、
東電広報担当尾野氏は語らず、
そんなことでいいんですか、と相澤副社長に尋ねると、
値段は数千万円、大成建設でジョイントベンチャーだったと思うが
詳しくは知らないという。これも尾野氏が確認することとなる。
 
初めての漏水事故の3日目ならありえるが今回は5回目の漏水だ。
設置の考え方を真剣に考えて、汚水漏れをわびに来た副社長が、
漏れたタンクの基本情報を知らなかった。
 
メルトダウンしていないと言い続けた2年半年前と
何も変わっていない、と半年以上ぶりに東電会見へいって感じざるを得なかった。
 
機械は壊れたら安全に止まるよう設計するのが基本だが、
原発は壊れたら、その瞬間から暴走する。
 
その意味で原発は人間の手には負えない、
断念すべき技術なのだとあるエンジニアが言うのを聞いたことがある。
 
ところが、東電においては、汚染水貯蔵タンクですら
もう2年半も経つのにFail Safeの発想で設計・施行・管理をしてこなかった。
そして漏れてもまだその発想が変わらない。
 
それは、なぜなのか、さっぱり分からない。
 
 
 
 
 
 

2013年8月17日 (土)

221.東電管内原発ゼロ 3度目の夏

猛暑が続いているが、立秋が過ぎ、ありがたいことに
東京電力の電気は今日も安定的に供給されている。
http://www.tepco.co.jp/forecast/index-j.html

2013年8月17日(土)8月16日、朝6時台で供給力の53%。
昨日17時30分の想定では、本日の予想最大電力は4290万kW。
ピーク時供給力5002万kWの85%だそうだ。

ピーク時に最大供給する場合の内訳がここに
http://www.tepco.co.jp/forecast/html/popup/todayuchiwake-j.html
電源別に以下のように出ている(一部を除いてそのまま転載)。

自社
 原子力 0万kW
 火力 3,432万kW
 水力 145万kW
 揚水 730万kW
 地熱・太陽光 1万kW
他社受電 694万kW
合計 5,002万kW
(※水力は一般水力(自流式・貯水池式)の合計として、揚水式を含みません。
※揚水は、自社分と他社分の合計になります。
*小数点以下第1位を四捨五入しています。)

今年も3.11以降の例年と同様、東電管内原発ゼロのなか、
東電は、ピーク需要が5000kWを上回るとの見通しを立てていた。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu13_j/images/130426j0201.pdf

しかし、実際は3.11以降、5000kWを上回ったことは一度もない。
さすがに3度目の夏となり、「足りない」キャンペーンはなかったように思う。

さて、唐突だが、藤田恵さん(元木頭村村長)が書いている
ブログ「本音のダム・原発・釣り日記http://fujitamegumi.jugem.jp/
その藤田恵さんがよく丸ごと転載している仲井富さんの
ブログ「老人はゆくhttp://haikairou.blog22.fc2.com/ を紹介したい。
二人は右から左まで、短く鋭利にバッサバッサと伐る。

仲井さんが今年2月に書いた「原発を並べて自衛戦争はできない
は一読をお勧めしたい。改行をいじって一部を転載する。

http://haikairou.blog22.fc2.com/blog-entry-560.html

 真っ先に(略)原発新設計画の中止を決断したのは、
 イスラエルのネタニヤフ首相だった。
 わたしは、やはりこの国の首相は戦略家だと思った。
 第二次大戦後数十年間、
 反イスラエル国家に囲まれて戦争を経験しただけのことはある。
 彼は原発をつくればパレスチナのゲリラからのミサイル攻撃によってでも
 原発は破壊されると直感的にわかった。

 

2013年8月12日 (月)

220.原子力規制委員長の妙な反応

長い間、原子力規制委員会を取材できていないので
遡ってYouTubeを見ていたら、
新潟県知事に対する田中委員長の反応が
奇っ怪なものになっていることに気づいた。

自治体行政を預かる知事と国民全体の安全を確保することが任務の
原子力規制委員長、何ら利害は相反しないはずで
誰が正しいとか個性的だとかいう話とは無関係で、
さまざま盲点を潰しながら、多くの視点から総合的な判断が必要なはず
なぜこうも特定の知事の言うことに耳を塞いでいるのだろうか?

気になる見解のうち、新潟県知事に関係するところだけを抜粋します。

時間のある方は田中委員長の定例会見模様をご覧になることを
お勧めしたい。 http://www.nsr.go.jp/kaiken/

平成25 年7 月3 日(水)14:00~

○記者 新潟県の泉田知事が、災害時避難計画とか、そういったことについて、規制委が地元の意見を聞かずに指針とか、そういったものを出すのはおかしいと、そういったものでは信頼できないとおっしゃっておられるという話があります。立地自治体と、そういったものについて、規制庁、規制委員会としてどういうふうに対峙、対応されるのか、どう考えておられるかということを教えてください。

○田中委員長 大体の地方自治体の首長さんは、ほとんど納得しているのですね。だから、泉田さんはかなりお考えをいろいろ私もいっぱい紙をもらっているし、テレビでも随分御発言されているようですけれども、かなり個性的な発言だと思っていますけれども、ただ、それはどちらが正しいのかあなたたちが判断していただいたらいいのではないでしょうか

平成25 年7 月10 日(水)14:00~

○記者 ロイターのハマダです。
新潟県の知事が、柏崎刈羽の東電のフィルターベント設置計画について、建屋と一体化としていないということで、問題視しています。この点に関しての受け止めをお聞かせください。

○田中委員長 特に泉田さんが何を言っているかは、私はノーコメントです。先日もフォーリン・プレスで、ハマダさんからそういう質問があったと思うんですけれどもね。

○記者 知事の懸念というのは、例えばベント中に配管が壊れたら、破断したら、生の放射能がバンバン出る、それは困るということだと思います。つまりフィルターベントの設置要件は、具体的にないです。こんな重要なものをどういうふうに作るのかという設置要件がなかったと思うんですけれども、そういうことに絡んでくる懸念だと思います。

○田中委員長 どういうふうに作ったらいいのか、デザインしたらいいのかは、泉田さんに聞いてください。それはデザイン要求であって、壊れるかどうかとか、耐震設計上どうとるかということは、設置要件として、我々は持っているつもりです。随分親しいようですから、お聞きください。

○記者 親しくありません。この前、初めて見かけました。

平成25 年7 月17 日(水)14:00~

○記者 電気新聞のヤマダと申します。
泉田新潟県知事の件でお伺いしたいのですけれども、先週、知事にお会いしてきたら、田中委員長に面会を要望して、こういうことを言いたいと言っている件が分かりました。泉田知事が申しておったのは、過酷事故が起こった時は、サイト内で全部完結できるわけではなくて、当然、外から物資を運ばなければいけないし、自衛隊の出動もしなければいけない。そこで、民間人が中に入る場合は、公衆の被ばく量上限が決まっているので、労働衛生安全法の改正が必要だとか、あとは、自衛隊法の運用の改正が必要だということをおっしゃっているのですね。知事が言うには、その辺のもろもろの法改正も含めたことを規制委員会が政府に提言をして、そういう取り組みをしてほしいというふうに述べられておるのですけれども、これについて、田中委員長としてはどういうふうに受け止められますか。

○田中委員長 まあ、余り話はしたくないです。泉田さんも昔、経産省の役人で、そういうことを十分知っていて、その難しさとか、いろいろな手続のこととか知っていて、やや確信犯的な質問なので、ヤマダさんが行って、そのことは何も言わないで帰ってきたのですか。

(略)
○田中委員長 事故時の住民の安全を守るというのは私だけの責任ではなくて、私ももちろん全力を尽くしてやっていますけれども、国の役割なのですね。ですから、私たちだけでできないのだけれども、できるだけのことをやって、まだまだ完全なものとは思っていませんので、どういうふうにしていくかということについては、今後、訓練等も含めながらやっていこうということで努力させていただいていますので、泉田さんの考えどおりにやらないと住民の安全を守れないと言われると、それは泉田さんのお考えだからしようがないけれども、私たちは私たちの判断でやっているということです。

平成25 年7 月31 日(水)14:00~
○記者 今後、知事とお会いになるお考えがあるのかどうか、お聞かせください。

○田中委員長 何をおっしゃったか、私は知りませんけれども、新潟県に関しては、規制
委員会で決めたこととか、考えについては、規制庁の皆さんに説明を丁寧にしていただ
いているし、技術委員会にも説明をするということですので、知事と会うか、会わない
かということだけで、そこまでおっしゃるというのはしようがないです。私がコメント
することではないです。

○記者 現状では昨日も面会を求めているわけですけれども、お会いになるお考えはない、予定はないということですか。

○田中委員長 特にお会いしなければいけないとは思っておりません。

(略)

○記者 (略)泉田さんと何かのところでお話をされることは、誰かの利益を失することはないとは思うのですが、お互いに全然違うところで誤解をなさっているような気がして私はしようがなかったのですね。やはりここは年長者である田中委員長が少し何かなさったりすることはないのかなと思いまして聞いてみました。

○田中委員長 今のマツイさんの言葉はそのまま受けとめておきます。今すぐにどうということを申し上げる段階ではないような気がしていますので。

2013年8月 9日 (金)

219.小さく産んで大きく育てる八ッ場ダムなんですけど

マスコミにはミミズの脳みそほども記憶力がないのかと驚くことがある。

8月6日NHKの報道いわく

「群馬県の八ッ場ダムについて、国土交通省は、工事が中止されていた影響で
完成が当初の予定より4年遅れ、平成32年3月にずれ込む見通しだと発表しました。
(略)およそ4年にわたって工事が中止されていました。」

これは垂れ流しによって起きる典型的な誤報ではないか。
実際には、工事は「生活再建事業」の名で続行し、
これまでにないほどの改変が民主党政権下で行われた。

たとえば湖面一号橋の建設。

湖面一号橋というのは、ダム湖ができた場合に、一番下流側にかかる橋で
水没する川原湯地区と川原畑地区の代替地を結ぶアクセス道路だ。

2009年の資料を見てみると、当時、
八ッ場ダムをストップさせる群馬の会ら、1都五県の市民団体が
ダムを本当に中止する気なら、
「現在の川原湯温泉の入口などに巨大な橋脚が立ちますので、
 周辺の景観がが台無しになり、
 水没予定地での生活・営業に大きなダメージを与えることは必至です」と
その入札や着工に反対を唱えている。

群馬県の事業だが、工事費の96%は国が負担する。
協議で入札を止めるべきだという要請だった。

しかし、止めずに続行させて着工した。その橋については
この辺に写真を乗せているので見て欲しい。↓これは橋の下から見たところで
http://seisaku-essay.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-0389.html 

こちらは橋が川原畑地区の代替地(平安時代の三平(さんだいら)遺跡)
に向かってかかりつつある橋を、真っ正面から撮した写真(上から五番目)。
http://seisaku-essay.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-ea8a.html

十字架のようだった2号橋もすっかりつながって供用開始されたのも
2011年4月、どっぷりと民主党政権下だった。
http://www.pref.gunma.jp/06/h5200003.html

マスコミは、一部始終をくり返し報道していたから、
民主党が言葉とは裏腹にどれだけ工事を進めたか、その矛盾を見ていたはずだ。

あれもこれも、皆、忘れて、一体、どの口で
「工事が中止されていた影響で完成が当初の予定より4年遅れ」と
国交省のプロパガンダをそのまま垂れ流すのか・・・。

旧建設省が1986年に八ッ場ダムの基本計画を作ったときには
2000年度に2110億円で完成する予定だった。
会計検査院にもなんども繰り返して問題を指摘されたにもかかわらず、
3回もチマチマと変更をくり返して、
工期は2015年度まで、事業費は4600億円になった。

小さく産んで大きく育てるムダな公共事業の典型だ。

(「水資源開発促進法 立法と公共事業」のP48にも書いたのでご参考まで)

今、報道するのであれば、雨の降り方がすっかり変わり
内水氾濫(水がはけずに、川の氾濫とは関係なく浸水すること)に対しては
ダムは役に立たないことや、人口減少で水需要も足りている中
工期延長してまでダム建設を続行する意味はあるのかとか、

高度成長期に作った既存施設の老朽化対策が待ったなしのなかで、
半世紀前に計画されたダム建設をこのまま続けながら、
一方で増税するということは何を意味するのかと
せめて問いかける報道をマス・コミュニケーションすべきではないのか。

2013年8月 8日 (木)

218.日本の植民地化・・・と思ったら今度はナチス

最近、70代、80代の方とお話をすることが多い。

先日は、選挙が終わった途端、
日本が米国の植民地化しているねという話になった。

アメリカに押しつけられた憲法だから憲法改正だというのであれば
先に、日米地位協定の改定ではないか。

郵政って、アフラックがフリーライドするために“改革”したのか?
日本はTPPに参加する意思決定を、一体誰がどこでしたのか? 

オスプレイに続いて、キャロライン・ケネディ日本大使?
ちょっと有名人を送り込んでおけば、日本人は喜ぶって思っているんだね。
もう誰を送り込んでも、なんでもかんでも簡単に言いなりになるって
思われちゃったんだね。

まさに誰も気づかない間に、日本はいきなり米国の植民地になったのだ。

誰も気づかない間に。その延長線上に過ぎないのか?

「静かに推進する必要がある」。
7月29日の講演記録によると、麻生氏はこう語っている。
「ある日気付いたら、ワイマール憲法がナチス憲法に変わっていた。
 誰も気付かないで変わった。あの手口に学んだらどうか」
(2013年8月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

これが元首相であり、元外務大臣であり、
現副総理であり現財務大臣でもある。

この人を永田町に置いておくこと自体が日本の恥だと
きちんと表明しておかないと・・・、いたたまれない。

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