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2013年7月 1日 (月)

214.憲法と予防原則の名において

湧水シンポジウムに来られた方から、あるMLで
 
良い話だったけど、
>  しかし、1点だけ私とは見方が違うなあと思った点がありました。
>  資料
> の3.政治判断を促す市民運動 の中で2011年5月に菅直人首相(当時)が
> 中部電力に対し浜岡原発に中止を要請し、中部電力がこれに応じる判断をしたことを
> 賞賛し、美談に仕立て上げたことです。
 
と来たので、これ幸いと、以下のようにお返事をした。
 
もしも、昨日のブログの最後につけた私のレジメを見てくださった方がいると、
同じ反応を持つ人がいるだろうと考えていたからだ。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ツッコミをありがとうございます。
 
「美談」にするつもりはサラサラなくて
 
法律に根拠がなく、要請したこと、
法律に根拠がなく、応じたこと、
法律に根拠がない、との批判があったこと
 
この3つの視点をどう考えるべきかという視点を提示しただけです。
 
このような政治判断はともすれば「独裁」にもつながるので、
それを「やってよい理由」は、会場でも強調しましたが、
政治判断でなんでもやってよいということではなく
 
国民の命が危ないという場合だけ
 
(社会変化に立法が追いつず、これでは住民の生命が守れない、との環境汚染が想定される場合、日本国憲法と国連環境開発会議で 1992 年に採択したリオ宣言の予防原則(原則 15)が生かされるべきで)
 
許されるのではないかということです。
 
この先も、法律ではなく、
憲法と予防原則を根拠に対処しなければならない新しい危機が
たくさん起きるはずです。
 
現状では、「法律がないからできない」という言い訳で
政治判断をすべきときに政治判断をしない閣僚(や首長)がほとんどです。
 
法律に根拠がなくても、「憲法とリオ宣言の予防原則」を理由に
決断してよいのだという例を示したという意味では、特筆すべき例だと思います。
 
その意味で、この視点は、「美談に仕立て上げた」と誤解されることを
恐れず、書いておきたいと思いました。
 
ところが、会場でもこれも強調しましたが↓こういうことでしたし、
 
>  まさのさんが話されたとおり、中部電力が浜岡を止めたことによる損失の穴埋めとして
> 復興予算が約20億円使われています。
> http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013062890120530.html
>
>  美談の半分は崩れたと思います。
 
これも、会場ではお話したように
「行政裁量や政治決断はけして、企業を助けるために使われるべきではない。
 (基本的に)国民の命が危ないというときだけ使われるべきではないか
 
と、強調させてもらったことに尽きます。
(それに活断層と指摘されている上に建ててしまったわけですし、そもそも)
 
これが明るみに出たときにすでに、レジメがコピーされてしまっていたので
その中には入れることはできませんでした。
でも会場で上記のようにお話した通りです。
 
>  「管元首相は「国民の安全と安心を考えてのこと」と説明し、
> 「同時に、浜岡原発で重大な事故が発生した場合には、
> 日本社会全体におよぶ甚大な影響も合わせて考慮した結果である。
> 30 年以内にマグニチュード 8 程度の想定東海地震が発生する可能性は 87%である」
> (2011 年 5 月 6 日記者会見)とした」という説明を真に受けてよいものでしょうか。
 
これは元首相なりの説明でしょうが、
「日本国憲法とリオ宣言の予防原則の名において」
と明言してもらいたかったですね。
 
>  ネット情報では、
> 「4月18日 福島みずほ議員が国会で
> http://yougen.blog.so-net.ne.jp/2011-04-19
>
> 「総理、浜岡原発を停止させてください」と言い
 
まさに市民運動の代弁であり、市民運動そのものであり、
小見出しとしてつけさせてもらった「政治判断を促す市民運動」が
国会でも行われたということですね。矛盾はないと思います。
 
> 菅直人 「色々議論があるが福島原発が大変で落ち着いてからでないとできない、
> 停止など現在は考えていない」と。」答えたといいます。
> http://yougen.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07
>  この答弁があったことが事実だとすると、
>  2週間余りのうちに菅氏の考え方が変わった理由を
>  問題としなければならないと考えます。
 
(興味ある方はこちら↓でご確認を
 
「日本国憲法とリオ宣言の予防原則の名において」
という名言を残してもらいたかったですね。
 
そこまで頭が整理されていない方なのでしょうね。
だから、場面場面でブレるんですね。
 
>  「浜岡原発がもし事故が起きれば、放射線は西風の風下に広がる可能性が高い。
> 浜岡原発の東側約150キロ圏内に、横須賀、座間、横田、厚木各基地が放射能の
> 脅威にさらされる。これらの米軍の重要基地、特に第7艦隊の本拠地は横須賀基地である> ことを考えると、浜岡原発の緊急停止は、米軍の要請があったのかも知れない。」
> http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/e/7d285f922d072804e3ac473e13ad47ee
> と推理するのが穏当ではないでしょうか。証拠はありませんが。
 
もし、これが本当だとすると、
国民が世界のどこにいようとも自国の国民を守ろうとする国もあると
いうことなのでしょうが、
 
ただし、横道に逸れますが、それをはき違えて、
こんなことを起こしてしまう国でもあるということなのでしょう。
 
>  菅氏は、経済産業省からの提案だったと明かします。
> http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65777124.html
 
停止すべきだと言ったきっかけが
市民であろうと、経産省であろうと、米国であろうと
問題は誰に言われたからということではなくて
首相として、それをどう受け止めて判断し
国民に説明するのかが重要だったのでしょうね。
 
それは必ず次の世代に活かされる前例となるという意識が
なかったのでしょうね。
 
「日本国憲法とリオ宣言の予防原則の名において」
と言って規範を示してもらいたかったですね。
 
しかし、重要なのは、繰り返しますが
その政治決断を促す市民運動が確実にそこにあったという事実です。
 
私に与えられた時間とテーマは、30分と
「日本における最近の市民運動と行政訴訟」でした。
 
浜岡原発については、只野靖弁護士が
お話する予定でしたから、これも冒頭で言いましたように、
私は総論というエラそげなものではなく
前座として、皆さんがお話する各論のすべてを
私のお話の中で通過しておきたいと思いました。
 
そうは言ってもこの数行では誤解されるだろうなと思ったので
このお答えもブログで公開させていただこうと思います。
ありがとうございました~。
 
まさの

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