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2013年3月 7日 (木)

184.旧計画の呪縛を解く(13)東大モデルとは①

(加筆)ひぇ~、2.1万トン/秒と書くべきところ、2.1トン/秒と書いていました。
訂正しました。お詫びします。それと通常2.1万m3/秒ですが、
人々は何故か通常よく、「トン」を使うので
ここでも「トン」を使っています。(加筆終わり)
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
回が重なったので今回からサブタイトルをつける。
また、今回は事が複雑なので箇条書きにお伝えする。
 
1)前提として欲しいのは、本来の河川整備計画づくりは
 住民とともに情報と意見をキャッチボールしながら
 学びのプロセスの中で、洪水から命を守り
 人為的な河川整備から環境を守り再生することに
 重きを置くことが望ましい。
 
 どんな洪水が来ても人命を失わない地域づくりにつながれば素敵だ。
 
 ところが利根川・江戸川有識者会議では
 いきなり「目標流量」だけが差しだされたが、それすら、
 その適正性が問われたまま、決着がつかない。
 
 決着がつかない理由の一つは、
 国交省が出してきた河川整備計画の目標流量の上位計画である
 河川整備基本方針で示された基本高水(2.1トン/秒)の妥当性への疑問と、
 それにお墨付きを与えた「東大モデル」への疑問が消えないからだ。
 
2)「東大モデル」とは、日本学術会議で
 を行う上で、データ操作が疑われた国交省の基本高水の
 検証に使われたモデルの一つだ(*1)。
 
3)利根川・江戸川有識者会議では
 新潟大学名誉教授で河川工学者の大熊孝委員が
 東大モデルによる計算結果を見ると、
 昭和22年の洪水のパターンにはよく合うモデルだが、
 平成10年の洪水では合わない。
 
 だから、逆に平成10年の洪水に合うようにパラメータを合わせて
 昭和22年のカスリーン台風に合うかどうかを見せてくれないかと
 頼んだ。
 
 ところが小池教授はこの依頼にはダイレクトには応えない。
 
4)そんな中、国交省関東地方整備局がまとめた
 を見た方から、「東大モデル」へのある疑問が寄せられた
 そこで私は小池教授ご本人に確かめることにした。(続く)
 
 
==以下は過去の細かい経緯なので忙しい人は読み飛ばしてください。
 
*1)検証の経緯は以下の通り。
①データ操作が疑われた国交省の利根川の流出計算モデルの
  一番簡単な検証方法はそのモデル(旧モデル)で
  もう一度、衆人環視のもと計算をして
  基本高水がもう一度再現されるかどうかを見ることだった。
 
②ところが、
 データ操作が疑われた国交省の利根川の旧モデルは
 「資料が見つからない」*3)から検証ができないとなった。
 そこで旧モデルの検証はしないことになった。
 
そこで、国交省が改めて新しいモデルを作り
 
④その間、旧モデルによる「基本高水流量」を他の方法でも計算できるか
 ということに話が変わり、
 
⑤検証を命ぜられた分科会の委員長・小池俊雄東大教授が
 出してきたモデルが「東大モデル」だった。
 
⑥この「東大モデル」が出した値が
  旧モデルとたいへん合っている」(小池教授)ということで
  旧モデルは確からしいということになった。
 
  また国交省の新モデルは、旧モデルで使っていたのとは違う係数で
  計算が行われたのに2.1トン/秒に近い、
  と結論の数字だけは合っていた
 
  学術会議で証明されたのは、
  新旧モデルと東大モデルの3つの結論(京大モデルもいれれば4つ)が
  昭和22年のカスリーン台風2.1トン/秒という結論にアワセルことができた
  ということだった。
 
*2)2013年2月1日に開催された
提出された参考資料2-4 。
 
*3
文書管理が悪いか、都合が悪いから出さないかのどちらかだが、
この業務を行ったコンサルタント業者の1社は
株式会社建設技術研究所であることは分かっている。
 
常識的に考えて、
この研究所なら資料を保管しているのではないかと思ったが、
日本学術会議第三部会員として、 
この検証を行う人選をした池田駿介・東京工業大学名誉教授は、
この株式会社建設技術研究所に「池田研究室」を持つ室長でありながら、
資料が保管されているかどうかには「関わりたくない」と
私の取材で答えていた。
 
そもそも論として
データ操作が疑われた基本高水の検証をする上で、
データを構築した側のコンサルタント業者に部屋を持つ研究者が
人選をし、自らも委員となった委員会であることは
「李下に冠を正さず」の教えからは賢明ではなかったと思うが。
 

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