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2013年3月 9日 (土)

187.旧計画の呪縛を解く(16)論説委員たちの意見②

前のコマでマスコミ委員のうち一人紹介していない委員がいた。
東京新聞だ。この新聞社だけ論説や編集局長ではなく
特別報道部を送り込んでくるところがおもしろい。

利根川・江戸川有識者会議の一委員、
東京新聞特別報道部次長の野呂法夫委員が
第8回(2013年2月14日) (まだ議事録が出ていない)に出席をして
ある資料の公表を求め()、それが
第9回(2013年2月21日)で7.資料3 として公開された。↓
治水調査会利根川小委員会議事録、治水調査会利根川委員会議事録

東京新聞の記事 にも分かりやすく書かれているように、当時、
「第四回まで建設省や委員が示した
 「一万五千立方メートル」で議論が進んでいたものの、
 第六回で突然、同省土木研究所が一万七千立方メートル」を提示した」
ことが議事録を読むと分かる。

歴史は繰り返されると言うが、
1947年に起きたことが、再び、
2013年に起きたことに気づかされる

2008年5月23日に開催された
第4回有識者会議(5ブロック合同開催) では
6.資料-3 整備計画の基本的な考え方 などで、

【目標設定の考え方】で「利根川本川・江戸川は、
概ね50年に1回の確率で生起すると予想される洪水を
安全に流下させるように河道の整備と洪水調節施設の整備を
バランスよく行うことを考えています」としていた。

この「50年に1回」とは、
利根川流域市民委員会の嶋津暉之さんの情報公開請求により、
国土交通省内で「一万五千立方メートル」と
されていたことが明らかになっている。

そして4年を経て突然
2012年9月25日に開催された第5回会議では
 4年前は「50年に1回」で説明し続けたことが
 まるでなかったかのように、
7.資料3-1で「利根川・江戸川において
 今後20~30年間で目指す安全の水準についての考え方


として、P.1~2で
70年に1回から80年に1回で「一万七千立方メートル」とした。
(ただし、矛盾に気づかれるのを避けるためなのか
 P.1では「
1/70~1/80」と表現を変え、
 P.2では「30年間に少なくとも一回」と、
   あえて混乱を呼ぶ例示をしている。)

【単なる逆算か!】
ここまで来て俯瞰してみると、
この不合理な変更は簡単に説明がつく。

この利根川の計画策定で最大の焦点となっている八ッ場ダム計画は
構想(昭和22年1947年)からすでに66年が経った。

50年に1回の洪水で1万5千立方メートル」の大洪水は
来なかった(過大想定だった)ことを歴史が証明してしまった。

完成時期は、早くとも2020年になると、
国交省がダム検証で明らかにした。

すると、つじつまをアワセルには
2020年-1947年=「70年~80年
とでもしなければ、1947年に構想した治水計画が
現時点で破綻してしまう。

2008年に計画策定が突如中断したのは、
破綻した論理「50年に1回」を取り繕うために
70年~80年」「1万7千立方メートル」と
過大想定の上塗りをする必要が
でてきたからだったのではないか?

ではいよいよ、第10回(2013年3月8日)会議であぶり出された
矛盾について書く。

 今日3月9日(土)は
 「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」 だが
 
 心は福島へ、頭はこのブログに集中させる。

 主催者および参加者に敬意と感謝の気持ちを表します。

 余談:昨日出た週刊金曜日で3.11に
 福島県で決壊した藤沼ダムの教訓を
 どう生かすのかを問う続報を書きました。
 

 (その前の号で2012年度補正予算批判を書きましたが時すでに遅し・・・。)

伝説の内務官僚現る164. と169. で、
今年1月6日(日)の東京新聞1面 (リンク切れの場合はこちら)にも取り上げられ、
旧内務省で「伝説の技術士」と呼ばれた鷲尾蟄龍(わしお・ちつりゅう)氏が
亡くなる前に「これは大切に保存しなさい」と
後輩である岡本芳美・元新潟大教授に託した資料の話を書いた。

 1947年(昭和22年)のカスリーン台風のわずか2ヶ月後に、
 内務省が11月25日から国土局会議室内で開催した開催した
 「治水調査会利根川小委員会」の、あの議事録だ。

 

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