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2013年2月17日 (日)

173.密室で決めた旧計画の呪縛を解く方法(2)

苛立っていた。
明らかに苛立っていた。
そのつっけんどんな答え方で、
質問はお気に召さなかったのだと分かる。
 
利根川・江戸川有識者会議後の宮村忠座長へのぶら下がり会見だ。
 
質問:平成10年のパラメータに合わせて
   昭和22年を再現するというのは、
   宮村先生はどうお考えですか?
宮村:答えられない。
 
質問:どうしてですか?
宮村:どうしてでもいいじゃない。
   僕が答えられないっていってんだから。
 
平成10年のパラメータに合わせて昭和22年を再現する」とは
利根川・江戸川有識者会議で問題とされてきた
2つの焦点を解消できるカギの一つだ。2つの焦点とは、
 
1.昭和22年に、2万m3/sを超える大水が
  基準点の八斗島(やったじま)を流れたのか流れなかったのか。
2.それは計算(モデル)で再現可能かどうか。
 
パラメータ(係数)は「チューニング」(調整)しながら
人為で作られていく。
 
小池俊雄東京大学教授は、、
(p.95~p.98)というが、
 
大熊孝新潟大学名誉教授は
平成10年の洪水を計算すると、そのパラメータでは合わないので、
平成10年(1998年)の洪水に合うようにパラメータを定めて
昭和22年(1947年)のカスリーン台風洪水を再現したら
どうなるのかを見せて欲しい、とリクエストし続けてきた。
 
昭和22年、33年、34年、平成10年におきた洪水は
利根川で代表される大きな洪水だ。
パラメータが正しければ、
同じパラメータでそれぞれの洪水が再現できるはずである。
 
しかし、もしも山の状態が経年変化していれば
同じパラメータでは役に立たない。
 
それは素人にも分かりやすい科学的な思考である。
その仮説を証明するには、
 古い洪水にチューニングしたパラメータでは
 平成10年がうまく再現できていないので
 逆に平成10年にパラメータを合わせ、
 それで昭和22年の洪水が再現できるかどうか
 相互にチェックしてはどうかというのが、
 大熊教授が考えた仮説の証明方法らしい。
 会議中になるほど!と頷けた明快な提案だった。
ところが、小池教授はいつまでもこの名案に乗ってこない。
 
そこで、双方のやり取りをきいている宮村忠座長はどう思うのか
その答えを期待したが、
「僕が答えられないっていってんだから」
という苛立ちがその答えである。
 
小池教授自身は答えを用意してくるだろうか。
 
そして、
 水余り、優先すべき6割をしめる脆弱な堤防、
 3.11後の放射能汚染問題、工場から排出される
 化学物質問題、ウナギの生息域の回復、
 人口と税収の減少、老朽化、維持管理問題、
 と一つも解決しないうちに複雑化している現状を
 統合的に解くべきが「利根川水系整備計画」であるという話に
 いつになったら、この会議は行き着くのだろうか。
 
次回の利根川・江戸川有識者会議は
 2013年2月21日午後6時~8時
 だと連絡が入った。
 
猛スピードで物事が動いている。
 
この旧計画の呪縛を解く方法は・・・。
 
 

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