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2013年2月 8日 (金)

164. 伝説の内務官僚 現る

岡本芳美・元新潟大教授(河川学)からお電話をいただいた。

今年1月6日(日)の東京新聞1面の題材を提供した方で、
(リンク切れの場合はこちら
元利根川上流工事事務所の河川調査課長などを務めていた頃には
前田武志・元国交大臣の上司だったこともある河川官僚だった方です。

岡本氏は、50年前、
旧内務省で「伝説の技術士」と呼ばれた鷲尾蟄龍(わしお・ちつりゅう)氏が
当時85歳だったとき、亡くなる直前、
これは大切に保存しなさい」と言って託してくれた資料を
大切に保管してきた。その一つは、

1947年(昭和22年)のカスリーン台風のわずか2ヶ月後、11月25日に
内務省が国土局会議室内で開催した「治水調査会利根川第1回小委員会」の
議事録を含む資料「利根川河川改修計画資料Ⅴ(治水調査会編)建設省」だった。

 現在、国交省は、昭和22年のカスリーン台風時の最大流量は
 毎秒2万1千立米を超えたと主張し、
 裁判所にもそれを裏付ける再現計算の計算根拠を提出。

 一方で、それと矛盾する資料を大臣命令で明らかにさせられると、
 2011年、日本学術会議を招集し、東大と京大のモデルを作らせて、

 新しい再現計算によって「再現できている」から
 毎秒2万1千立米超は正しいと称してきた。

 それが、八ッ場ダムの最新の建設根拠となっている。

 ところが2012年、利根川・江戸川有識者会議で良識ある学者が守旧派学者と
 対等に議論して、「現実」と「計算」の矛盾を説明できなくなると
 会議は途端にストップした。

 国交省から明らかにされている数字を使ってきちんと計算をすれば
 せいぜい毎秒1万五千立米程度にしかならず、
 それならば八ッ場ダムは必要がないという矛盾だ。

 計算だけではない。カスリーン台風時に毎秒2万1千立米を超える流量が
 あったはずがないことは、氾濫の「事実」と氾濫したという「図」が食い違っていること
 からも説明がつき、これに対し、国交省の言い分は
 「それは(たとえば氾濫図)は計算に使っていない。
  再現計算は合っている」
のでいいのだというものだった。

 「事実」ではなく「机上の計算」でなければ「過去の計算」と合わない、
 八ッ場ダムの必要性が裏付けられないことを暗に認めているようなものだった。

そこに伝説の技術士から託された資料を掘り出してきたのが
岡本芳美・元新潟大教授だ。

「国土交通省の暴走を止めたい」と言う。

今聞いたこのお話をブログで書いてもいいですか?と聞くと、
「もうバンバン書いてください」とおっしゃる。

(続きは数コマあとで。)

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