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2012年12月14日 (金)

132.泥棒を捕まえるルールを作りながら泥棒を捕まえられるか?

のコマの続きです。この日、会見に出かけていった理由は、もう一つ。規制当局が現在、何を基準に規制しているのかという根源的な問題がクリアでなく、このことは規制当局にとって(つまりその庇護を受けざるをえない国民にとって)致命的な欠陥と結論をもたらしかねないことに記事「 大飯原発を調べる有識者の一人、岡田篤正教授が35年前に現地の論文を書いていた」を書いていて気づいたからだ。

委員長ほかすべての原子力規制委員がその前身である原子力安全委員会のマインドとほとんど変わらず、原子力規制庁(前身・原子力安全・保安院)のシナリオ通りに無自覚で進んでいるのではないかという危惧が激しくわいてきた。

この日、以下のやりとりがあった後、他の記者からも他の角度から同様の質問があったのだが、その回答が良くも悪くも変わっていった。これについては後日、時間があれば記録する。もしくは今後、紙媒体での発信に反映させていきたい。

2012年12月5日原子力規制委員長会見録 http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20121205sokkiroku.pdf

○記者 すみません、全く別のことで伺いたいのですが、先日、28日にこちらで記者会見されていました時に、大間(原子力発電所) 、あるいは大飯(発電所)について質疑があり
ました。大間に関しては、田中委員長は、事業者が納得するだけの調査をすることが第一義的だと思うということをお答えになった部分と、それから、規制委員会として納得
できない時は許可しませんと
いうお返事をされた時と、矛盾した回答がありました。これは何を基準にして、誰が納得するまで調査をする必要があるとお考えになっているのかということをお願いします。

というのは、今、基準は、古い基準しかないわけですね。そうすると、今、大飯にしても、敦賀にしても、破砕帯の調査をしているのは、いわば保安院の残務の形でやっているのではないかと思うのですが、その時に何を基準にやっているのか。つまり、来年7月までにつくるという基準があるのだとすれば、今、何故新しい規制委員会が古い基準に基づいて審査をしているのかという疑問があります。もし7月までに新しいものをつくるとしたら、無意味な審査になるわけなのですけれども、今、一体何を基準に、誰が納得するまで調査をしているのかというのが全く聞いていて分からなかったのですが、お願いします。

○田中委員長  かなり幅広い御質問だと思うのですが、今、島﨑委員を中心にして、耐震基準等の見直しをやっていますので、それが最終的に結論が出てくるとは思うのですが、活断層とか、地盤の問題というのは、いわゆるシビアアクシデントマネージメントのような、ああいうものとは少し切り離して検討していく必要がある。要するに、未知の部分が非常に多いわけですね。ですから、まず、そういう点で、我々も現地を見ながら学んでいくというところがあるかと思います。
それから、大間に関しては、大間に限らないのですけれども、まず、事業者が自分たちでやるべきことをやって、その申請が出てきた時に、私どもの判断で審査をして、それで納得がいかなければ、場合によっては稼働を認めないという意味です。最初から大間という土地があって、そこの地盤調査をやって、ここならつくってもいいですよというやり方は、今、私たちはとれないし、とるつもりも、今のところはない。だから、今回もそうですけれども、大飯にしても、他のあれもそうですけれども、全てがそうだと思うのですが、自分たちがこういうふうにやります、安全確保はこういうふうにやりますという、そういう申請が出てきた時に、私たちがきちっとそれを見ていくということだと思うのです。

○記者  すみません、最後です。その申請という時に、許可の基準があって初めて申請だと思うのですけれども、 大飯にしても、 大間にしても、 全てにしてそうなのですが、 今、何を申請しているのか。実際の申請、許可という関係でやっているのか、それとも、この前のお話ですと。

○司会  すみません、質問を簡潔にお願いできますか。

○記者  この前のやりとりですと、法的枠組みではなくて、今の段階では行政指導の枠組みでやっているということだったと思うのですけれども、具体的に、簡潔に、どういう許可基準に基づいて、誰が何の審査をしている、そのための具体的な申請書というのが出ているのか、その辺、お願いします。

○田中委員長  具体的な申請書は既に出ていて、実際に炉ができているわけですね。だから、御指摘のように、今ある基準に照らしてみて大丈夫かということですけれども、実際にいろいろ調査する過程においては、これまでの基準自体で安全が担保できるかというところまで戻って、今、検討はしているということです。杓子定規に言えば、法的には、今、現存している法的枠組みで許可されているものですから、そこに則ってということになります。

○司会  もういいですか。

○記者  もう一回だけ、すみません。福島の事件を受けて、基準を新しくするということは決定していると思うのですね。 そうすると、 その基準ができる前に、 古い基準なのか、それとも裁量なのか、よく分からない基準で審査をしているという状態はやはりおかしいので、今の段階では全て稼働を止めるということを前提にして、新しい基準をまず作って、新しくできた基準に基づいて申請をする、許可をするという審査があるべきではないのでしょうか。ごめんなさい、最後です。

○田中委員長  基本的には、 そういうことを前にも申し上げていると思います。 もう一回、耐震指針とか、津波とか、外的な評価の仕方が変われば、そこに基づいて、個々のプラントについて見直すということなのです。

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