130.栃木県が美味しい地下水を放棄してたまり(ダム)水を飲ませるパブコメ
週刊金曜日で『国の認可ナシでも思川開発は国からの補助金を受給
「水余り」を生む詐術としてのダム』を書いたが、
この件がダム検証で明らかになり、かつまた
住民訴訟(*)で補助金の不正取得問題として訴えられ始めた「今」になって、
栃木県は慌て始めている。
(私が取材した時点ではその後だったのにまだ暢気なコメントをしており、
そのコメントは記事に刻んだ)
地下水の利用を減らして、
その分の水を水道から取ることにして、水道計画(案)を作成し、
選挙戦のさなか、「今」、パブコメを実施している。
この件が悪質なのは、
現在、飲み水の100%を地下水でまかなえている栃木市など2市2町に対して、
「地盤沈下や地下水汚染が危惧されており」という理由で、
表流水(つまり将来できる南摩ダムからの取水)に水源を求めさせ
地下水依存度を40%に引き下げるということです。
そして、これらのパブコメ案をみても、
・南摩ダムの話は一言も書いておらず(情報隠し)、
・放射性物質による表流水の汚染の話は収束したことになっており(情報隠し)、
・おいしい地下水を放棄して、まずいダムの水に切り替える案であるとは書いて
おらず(情報隠し)、
・やがてダム事業費が受益者負担として水道料金に上乗せされて値上げに直結す
ることも書いておらず(情報隠し)、
・これまでの不正補助金についてはまったく触れていない(責任隠し)
栃木県人口はすでに減っているので、新たな水道施設を作ること自体がナンセン
スですが、維持管理費までを未来につけ回すことになるという深刻な問題です。
一人でも多くの栃木県民がこのパブコメに気づき、選挙と同様に
真正面から向き合って欲しいと願っています。
(*)関係資料
控訴審第6回 栃木県2012年10月22日 宇都宮市2010年8月5日
控訴人準備書面6(思川開発の利水)(PDF 60kB)http://www.yamba.jpn.org/shiryo/tochigi_k/tochigi_k_g_junbi_6.pdf
控訴人準備書面7(思川開発の利水)(PDF 81kB)http://www.yamba.jpn.org/shiryo/tochigi_k/tochigi_k_g_junbi_7.pdf
控訴人証拠説明書(思川開発の利水)(PDF 89kb)http://www.yamba.jpn.org/shiryo/tochigi_k/tochigi_k_g_shoko_5.pdf
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