115.北海道の大地から声明が届く日
国土交通省が進めるサンルダムの検証に対し、2012年10月29日に
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議が検証するにあたって、
北海道民から
1.北海道開発局住民アンケートではダム希望は7%にすぎない
2.地域振興のためにダム建設をすすめるのは許されるか?
3.サンルダム建設ではなく、名寄川の河道掘削案がベスト。
などについて、しっかりと議論をして欲しいと要請があったことは
「代替案のあるサンルダムよりサクラマスの遡上する川を!」で書いた。
結論を言う。一切、議論は行われなかった。
国交省が明らかにした議事要旨でも明らかだ。
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai26kai/dai26kai_gijiyousi.pdf
これに対し、「北海道脱ダムを目指す会」からは以下の声明が出されている。
声明
国交省・北海道開発局・北海道知事の無責任で傲慢な
「回答しない政治」から
「説明責任を果たす政治」への転換を!
声明はサンルダムと共に、平取ダムについても向けられている。↑↓写真は2007年秋に撮影。
内容は
1. 高橋はるみ北海道知事、北海道開発局旭川開発建設部・室蘭開発建設部および国交省・今後の治水対策のあり方に関する有識者会議はいずれも、私たちの「サンルダムと平取ダムについての意見・疑問」に無回答のまま、その上で具体的な根拠も示さず「早期完成」を述べており、極めて無責任である。
2. 今、行政には透明性と説明責任が求められている。説明責任とは、権限をもつ行政が、主権在民の憲法に基づき、行政自身の行動について事前・事後に説明する責任のことである。裏を返せば、「説明できないことはしないこと」だ。
とするもの。「121031_how_about_some_accoutability.doc」をダウンロード
北海道脱ダムをめざす会構成団体
・(一般社団)北海道自然保護協会 会長 佐藤謙
・十勝自然保護協会 共同代表 安藤御史・佐藤与志松・松田まゆみ
・北海道自然保護連合 代表 寺島一男
・富川北一丁目沙流川被害者の会 代表 中村正晴
・平取ダム建設問題協議会 代表 松井和男
・苫小牧の自然を守る会 代表 舘崎やよい
・ユウパリコザクラの会 代表 藤井純一
・イテキ・ウエンダム・シサムの会 代表 佐々木義治
・胆振日高高校退職教職員の会 代表 高橋 守
・自然林再生ネットワーク 代表 前田菜穂子
・下川自然を考える会 会長 千葉永二
・サンルダム建設を考える集い 代表 渋谷静男
・環境ネットワーク旭川地球村 代表 山城えり子
・大雪と石狩の自然を守る会 代表 寺島一男
・旭川・森と川ネット21 代表 平田一三
・当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会 代表幹事 安藤加代子
この声明にただの一人でも異論を唱えることができる人がいるだろうか?
上記写真、平取ダムの予定地も、アイヌの聖地を沈めて裁判に負けた二風谷ダムと同様、アイヌの聖地です。
この有識者会議の実態について報告を頼まれたので、
土曜日、東京で、代替案とともに、冒頭9時から15分弱で報告します。
水源開発問題全国連絡会「総会」
日時:11月17日(土) 9時~12時
場所:全水道会館 5階中会議室 (JR水道橋から徒歩3分)
(拡大でクリック)
この会議が「非公開」で開催されてきたことはこちらで何度も伝えてきました。
その「非公開」ぶりはエスカレートし、
バリケードと施錠と共に開催するようになりました。
私はジャーナリストとして傍聴ができます。
しかし、この事業によって大自然が奪われる道民や未来世代の代弁者は
なぜ、議論なき、結論ありきの河川ムラの実態を見ることすらできないのでしょうか。
この総会では、現地、そして同様の問題を抱える各地からも現場における事実と建設的な意見が寄せられるはずです。
詳しくは水源開発問題全国連絡会のウェブで→ http://suigenren.jp/
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