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2012年11月25日 (日)

125.公共事業という争点(2)大阪の場合

橋下徹・前大阪府知事が官僚の抵抗で止め損ねた府営・安威川(あいがわ)ダム計画。
11月23日、その現場が雨雲で煙る中、行って来た。

「第三極」としてマスコミが連日報道し続けている橋下徹大阪市長が、期待されながら
知事時代に何故この計画を止められなかったのは何故かを見ておきたかった。

Photo安威川ダム計画予定地(2012.11.23撮影)

古賀茂明・大阪府市統合本部特別顧問は2012年10月13日(土)に
官々愕々 防災のための公共事業は新たな災いだ」で
民主党の「コンクリートから人へ」の頓挫と
嘉田由紀子・滋賀県知事による3つのダム建設凍結を比べて
民主党は「しがらみだらけの政党になってしまった」
「一度始まった工事を止めるにはどうしたらよいか」を
考えておくことは大事だと評論した。しかし、自分の雇用主が
足下にある45年も前の安威川ダム計画を止められなかったことへの論評はなかった。

答えは簡単だった。大飯原発の再稼働問題で、
電力が足りなくなるという脅しで再稼働を認めた前・知事は、
やはり同様に、安威川ダムに代わる有効な代替案はないという官僚の説明で、
ダムなしの過去45年間の事実を見過ごしたのだ。

二度あることは三度ある。

今度は、「太陽の党」と手を組んで「維新の会」が「脱・原発」「改革」の旗を
降ろしたことを昨夜知った。http://www.youtube.com/user/videonewscom/videos

イザとなると理念は吹き飛び、事実に基づく冷静な判断力を見失ってしまう弱さを
安威川ダム計画においても露呈させていただけだった。

「ダムが全部ダメとは思わない。ただ、ここは、
色々勉強したら、失うものの方が大きいと思った」と、
12年前から、安威川ダム建設に反対しているという
「安威川ダム反対市民の会」代表の江菅洋一さんに
現地をご案内をいただいた。

Photo_6

江菅さんに堤防の上に立ち、下流を指してもらった。
左から安威川、コンクリート補強をした堤防、芝生が植えられた堤防の余裕高、江菅さん。

コンクリート護岸を超えると破堤する(芝生のところはないも同然だ)からダムが必要、それに代わる代替案はないというのがダム建設の推進理由だが、コンクリート護岸を1㎝でも越えると破堤するなんてありえるのか、なんのための余裕高かと、江菅さんたちの疑問はまったく消えていない。

彼らは、後を継いだ松井一郎大阪府知事に対して
「大阪府営安威川ダム本体工事着工中止を求める申し入れ」を行う予定で、
府内外から協力して欲しいと呼びかけている。(28日まで)
詳しくはこちら→http://suigenren.jp/news/2012/11/09/3083/

Photo_5 (クリックして拡大可)

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