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2012年11月 4日 (日)

106.利根川・江戸川有識者会議(25)明かされ始めブラックボックスⅢ

「いえ、解明されていないと思います」
とぴしゃりと関良基委員に指摘されて、
小池俊雄委員はようやく東大話法を諦めて、ようやく、ここで一気に、
二つの疑問に真っ正面からの回答および反論を始めます。
一つは中規模の洪水をもとにしたモデルでカスリーン台風のような大規模な洪水が再現できるのか、(出典:関良基委員提出資料(p.7))
もう一つが森林の保水力の問題です。

3. 小池委員の反論

ここでは再び、
小池委員が関委員に聞かれたことと答えを「紫」
関係しているように聞こえるが関係ない答えを「赤」として、
問いに対する回答を探しながら言葉を追っていきます。

小池俊雄東大教授による回答(前のコマからの続き)

「もう一つの観点ですが、1万トンを切るような洪水で
万トンの洪水が本当に算定でできるのか
これは非常に大きな水文学、大きな科学的チャレンジでございます。
間違いないことでございます。

ただし、こういう問題で、私たち科学的な二つの観点を持ちます。
できる限り物理的なモデでこれを表してみる。
もちろん、人間がおよぶ知というのは限りがありますので、
それから計算できる内容にも限りがありますので
パーフェクトではありませんが、過去さまざまな流域に適用して、
当てはめてきた物理的なモデルというものを適用する、その
結果を見る
それが一点目です。

2点目は、異なる方法で推定し、
その結果が類似であるということを、
ま、確認する
ということが2点目でございます。

その二つのプロセスを経て、
私共は国土交通省が推定をした2万1千トンを
妥当だと判断した
次第でございます。

それから森林の問題が、ご議論の中でございました。
あのですね、大熊委員からもご指摘がございましたが、
その森林のプロセスが、私どもの、連続時間の分布型モデル、
あるいは京都大学のモデルで、あるいは、さきほどいったような方法で
昭和33年34年の観測データがあるところで、

これが明確に系統的にずれているという傾向がございましたら、
それが森林土壌
の変化の一つであろうというふうに当然、判断いたします。

ところがさきほど言いましたように、京都大学のモデル、私どものモデル、
それから、このぉ、新モデルといわれるもので3つ見ましたが、
その系統的な差はみられませんでした。

系統的な差が見られる見られないということの一つの判断は
Nashの係数というものを考えています。
ただし、この報告書を読んでいただければわかると思いますが、
私どもは森林の土壌の機能というものに踏み込んで、記述しております。
これは河川水文学、森林水文学、が、がっぷり四つに組んで議論し、
最終的に合意した内容でございます。

で、その内容は何かと言いますと、
ま、あとでご覧いただければありがたいですが、
降雨すべてが洪水になるような、大きい出水であっても
流出波形をゆるやかにする機能は、森林土壌であるがゆえに維持され、
保水力として評価できる
、というような記述をこの中にいれました。

で、まぁこういうことがあるのであれば、森林土壌が変質をすると、
結果として、洪水ピークに聞くということを、私どもでは、合意したわけですが

記述していますように、長期にわたる樹木の利用と、落葉の採取によって、
森林土壌が失われたような地域、これ、
火山岩のマサ土地帯は別でございますけれども
これが、あのぉ、洪水に、ピークに影響を与えるほどまでに
それが見れるか見れないかということと、え~、
この戦後直後の森林のデータを見ると、
確実に確かに貧弱な林層であった現在、その林層は大変回復している。

と同時にですね、そういう林層のところを見ると、都市化もある。
河道も変化している。そういうような変化では、
洪水を逆に大きくするような効果がありますので、
森林の土壌の変化というものが、その他の変化と相殺
されて、結果として、
さきほど言いましたように検出できなかった
ということが私どもの結論でございます。
そういうことを学術会議の中で、森林水門学という分野、
河川水門学が相互に議論しながら合意できた内容でございます。」

というわけでやっと真正面からの答えです。まとめると

○森林の保水力は上がったと当然認める。
○しかし、その分、都市化や河道の変化で相殺された。
○従って、森林の保水力の変化が検出できなかった。

日本学術会議が国交省の2.1万トンを擁護したブラックボックスは
この3行に凝縮されていることが分かりました。

これに対し、敢然と関委員が再びマイクを握りました。(続く)

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