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2012年10月28日 (日)

98.解けそうにない「誤解」があるので(ボヤキ)

ちょっと横道へそれるが
解いておいた方がよい誤解を持たれたままなので書いておきます。

お目にかかったことのない人によるブログが、
ご本人にとっては非意図的にかもしれないが、
不気味なネガティブキャンペーンになっている。

長野県が村井仁県政にあった当時、
「浅川ダムの穴あきダム計画では、洪水の軽減効果は、
 私の取材によれば5ミリ程度です。」
と私がどこかで書いたのを捉えて、「誤解がある」「無責任だ」と批判し、
持論を展開されている。

そこで、すぐに県職員の言葉が情報源であることを書いた記事を示した。
(『浅川ダムは5ミリの「減災」にしかならない」』週刊金曜日2007年3月30日号)
ところが、「誤解」だというブログは、今も訂正もされずに放置されている。

結論から言えば、このときの職員の言葉(私の記事)は、
データを伴って本当だったことが改めて証明された。3年後のことだ。
先に証拠を示しておきます(クリックで拡大)。
Photo_6

出典は長野県庁(PDFのP.35)
http://www.pref.nagano.lg.jp/doboku/kanri/shomu/hokoku.htm

これはどうやって出てきたかと言えば、
長野県・吉村午良県政で始まった治水・利水の県営ダムから、
田中康夫県政の「脱ダム」、
村井仁県政で水を貯めない穴あきダム(治水専用のダム)と紆余曲折し、
2010年9月に「県民の皆様へ説明責任を果たしたい」との公約で当選した
現・安陪守一知事が、前政権の本体着工を前提に論点整理を行って
「継続」を決めたときに出た。

このナンセンスな決定については

長野県の負の遺産、浅川ダム
──治水へのマイナス効果をどう見るのか──

「世界」2012年2月号 で書いたので、そちらで見ていただきたいが、

上記の長野県資料で二つの事実が明らかになった。

1.基準となる地点での最高水位が
  ダムができても約1センチしか下がらない。

2.ダムがない方が早く水位が下がり始め、
    氾濫時間はダムがあった方が1.5時間も長い

こんな公共事業が成り立つなんて、許し難く、信じられないが、
信じられない人は報告書なり知事なりにあたって確認をして欲しい。

体制に対峙しながら発信することは容易ではないし、
何かと誤解をかけられるのは仕方がない。
しかし、それらしい言い方で 、
他人の信用性を落とそうとする人が存在することは
なんとも切ない。

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