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2012年10月16日 (火)

87.利根川・江戸川有識者会議(9)東大モデルの誤差

土曜日中に書きたかったことの消化に本日までかかった。

● 第6回利根川・江戸川有識者会議(2012年10月4日)で
1)東大モデルが証明した緑のダム機能を東大教授が自ら「誤差」と読び
  しかも、その「誤差」は八ツ場ダムの効果よりも大きいこと。
2)昨年、指摘されたインチキな資料を関東地方整備局が
  再び平然と出してきたのに、それを引っ込めさせないこと

3)傍聴者の意見を認めるてはどうかという有識者会議委員の提案について
  国交省(事務局)が規約に反して運営を牛耳ったこと

10月12日、八ツ場ダム等の地元住民の生活再建を考える議員連盟総会
 (会長・川内博史衆議院議員、事務局長・初鹿明博衆議院議員)が開催され、
 河川整備計画の策定内容と官房長裁定の解釈のとらえ方が議論となったこと

あと三つは指定廃棄物のことiPS細胞東電の新体制のこと

残りが
1)東大モデルが証明した緑のダム機能を東大教授が自ら「誤差」と呼び
  しかも、その「誤差」は八ツ場ダムの効果よりも大きいこと。 だ。

簡単に言うと、1) と2)には大きな関係がある。利根川の場合、
2) はこちらで書いたように「氾濫戻し流量」が当てずっぽうである。
しかも、国交省はそれが計算上も、100年の整備方針と一致していることにしてきた。

その、計算方法が正しいことを確かめるために
1)のようにシミュレーションモデル(さまざまな係数を使った計算式)を作って、
他の洪水の「再現計算」を行って、その「当てずっぽう」が正しいかどうかを確かめる。

そして、これを正しい計算方法として、洪水の予測をする・・・つまり、

本当は、雨が上流でたくさん降ったら、水位がたくさん上がる
しかし、その雨がいつどこに降るかはわからない
だから本当は、常に自然に耳を傾けようというのが鉄則だが、

いつどこにふるとも分からない雨を計算式を作って予測して「適合性がある」と言うのが、
日本の河川工学の役割で、そんな視野狭窄した河川工学を隠れみのにして
ダム事業を進めるというのが日本の河川行政だった。さて、

こちらここで書いたように、 
そんな視野狭窄した河川工学で使った数値が操作されて過大な予測になっていたことが
バレて(これは政権交代の成果)、日本学術会議で検証することになった。

ところが日本学術会議は、このとき操作あったかどうかは横へ置いてしまって、
新しいモデルを作って検証してみるという腰が引けた検証を行った。

検証メンバーを人選したのが、操作をしたコンサルに「部屋」を持っている人物だったということと無関係だったとは思えない。さて、「人選」され、

日本学術会議で、その分科会の委員長を務めたのが、東大の小池俊雄教授だ。
→ http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-21-k133.html

小池教授はオリジナルな東大モデルを作り、
5ヶ月間かけて計算したところ(P.177
低水から高水まで長期にわたって適合性がよく、
Nashの係数は0.8以上の高い数値となっている。
ピーク値でも観測地との誤差は十数パーセント以内となっている。」

と結論し、いわば、「当てずっぽう」は正しかったという回答へとつながっている。

大臣の諮問→河川局長の諮問→回答がズレて終わっていることは特筆すべきだが・・・。

しかし、その誤差と呼ぶものは、上流で森林が経年変化(成長)した量ではないかと指摘されている。指摘したのは関良基さん達だ。裁判でも証言した。

http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/tokyo_k/tokyo_k_g_iken_seki_1201.pdf

ところが、その疑問が解消されないままに、国交省は
日本学術会議の回答をオーソライズして八ツ場ダム着工のゴーサインにつなげた。

しかし、決着はついていないという議員らがいて
せめてその数値が取り扱われる利根川水系河川整備計画の策定するときには、
この件を批判的に見ることができる有識者を入れよという推薦が行われ、
そして、新しい委員が選ばれた。ところが、蓋をあけると、検証される側である
日本学術会議の小池俊雄・東大教授が、国交省によって投入されていた。

だから、日本学術会議および、それを隠れみのにして
国交省が説明責任を果たしてこなかったことが今回の利根川水系河川整備計画の策定における「有識者」の意見でも論議になっている。

そういう構図なのだ。これが次に書くことの前提であるが時間が無くなった。

ただし関良基さんが10月4日の利根川・江戸川有識者会議で述べたことは
ここで書かれたことに通じている。是非、読んで欲しい。
http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/tokyo_k/tokyo_k_g_iken_seki_1201.pdf

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