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2012年9月 2日 (日)

59.国会記者事務所の使用について(文書掲載)

情報を媒介するメディアとして申し分のない活動をしている
NPO法人OurPlanet-TV(代表理事白石草)=アワプラが、
官邸前の金曜デモを俯瞰する映像を取るために、
官邸前にドンと建っている「国会記者会館」の屋上を使わせて欲しいと頼んだ「事件」をご存じだろうか。

本来なら「ハイ、どうぞ」で済むはずのことが、
済まなかったために、記者クラブ裁判に発展している。

そのことはこちらの記事で書いたのでお読みいただきたい。
「金曜デモ」撮影求めて仮処分申請
国会記者会が屋上使用拒否(週刊金曜日2012年7月27日号)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120807-00000301-kinyobi-soci

記事を書きながら、なぜ「常識」で考えればアワプラに屋上を使わせるという
なんの差し障りもないはずのことにNOと言えてしまうのか

その根拠は何かと、衆議院に開示請求をしてみた。

(国会を対象とした情報公開法は未だないが、
衆議院事務局の保有する議院行政文書の開示等に関する事務取扱規程ならある。)

請求をしたのは「国会記者会と衆議院とで取り交わした
国会記者会館の使用に関する規約または合意内容等に類するもの」。
出てきたのはこの文書→国会記者事務所の使用について(6頁)PDF

国民の知る権利に直結するのでそのまま掲載しておきます。

↑これをもとに先週の週刊金曜日(下記)で記事を書いたが、誌面が足りなかったので、考えるべき多重の意味を書き連ねておく。

1.マスメディアは金曜デモを当初ほとんど報道しようとなかった。

2.国会記者会は報道し続けてきたインターネットメディアの屋上使用を拒んだ。

3.国民の知る権利を拡大することが存在意義である1メディアが
   裁判所に公正な判断を訴えたのにもかかわらず、
   東京地裁は確固たる根拠を求めもせずに
   国会記者会や衆議院の言い分を鵜呑みに
して、取材する権利を却下した。
   それは、存在意義を却下し、メディアに死ねと言っているようなものだと気づいていない。

4.この件に疑問を持った1ジャーナリストが行った一枚の情報公開請求ですら、
  マスメディア(国会記者会)による屋上使用拒否には根拠がないことが分かるのに、
  東京高裁はその根拠文書の提出すら求めずして、アワプラの抗告を即日却下した。

5.アワプラはその後、衆議院に対してもう一度真っ正面から、
  たった5メートル四方の屋上使用を申請した(涙ぐましい)のにも関わらず、
  衆議院はそれをまた拒んだ。
  上記に掲載したように、拒む根拠はないことは百も承知なので屁理屈で。
  国権の最高機関がこんなザマなのだ。どうする国民?

6.この後、別のフリーランスジャーナリスト三人も、国会記者会に対し
  たった10分の屋上使用(代表取材)を求めてみたにもかかわらず、
  これも拒否されている。記者会は10分たりとも既得権を譲りたくないのである。

何を意味するか?
1.マスメディアは自らが機能不全に陥っていることを深刻視していない。

2.裁判所は常識でものが考えられないバケモノになった。

3.既得権者は、既得権を脅かす者(新たなメディアやフリーランス記者)から既得権益を守るために、持ちつ持たれつでかばい合う状態にある。

4.新しいメディアやフリーランス記者は、常に既得権者と闘わなければ、おちおち伝えたいことも伝えたいように伝えることができない。

これはすべて、「国民の知る権利」の阻害につながっている。

関係記事

■国会記者会館屋上の使用拒否に根拠なし 
衆議院の苦しい言い訳(週刊金曜日8月31日号のアンテナ・目次では現れません)
http://www.kinyobi.co.jp/news/wp-content/uploads/2012/08/120831-003trim.pdf

■NPO法人OurPlanet-TVのこの件に関するウェブサイト
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1410

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