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2012年8月

2012年8月31日 (金)

58.東電側から「国立公文書館」の言葉が出た

東電による定例会見(2012年8月28日(火)18:00から21分目あたり)で
http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/movie-01j.html

東電の松本純一原子力・立地本部長代理からはじめて「国立公文書館」
という言葉が発されるのを聞いた。それなりに感慨深い。質疑は以下の通り。

====================

NHK記者:公開されているTV会議動画資料は、事故を振り返る上で非常に貴重。公の機関での保存することについて以前にも他の社(者)から質問があったと思うが、その後、検討についてはいかがか。

松本氏:この会見でもご質問がありましたし、経産大臣からもそういった話があったというふうにうかがっている。私どもとしましても、いわゆる国立公文書館での保管等については検討させていただいているところです。

====================

ジャーナリスト寺澤有さんが8月25日にニュースサイト「インシデンツ」で伝えた
「福島第1原発事故に関する東電資料は政府が管理するべきと申し入れ」
も読んでいただきたい。

フリーランス連絡会は昨年、東電会見からの一部フリーランスの
締め出しきっかけに始まった会だが、
今回は東電に対して個々の記者から要望されていたことに加えて、8月24日に、
以下の3点を政府に対しても求めていた。

1.東電・政府合同会見の最低月1回の開催
2.福島第一原発関係資料の公文書管理法に基づく政府(国立公文書館)管理
3.東電を含む、税を投入した私企業等の情報公開法の制定

2011年4月に細野大臣と保安院に公文書管理法に基づく情報管理を求めて(*1)以来、東電には度々、最近は相澤善吾東電副社長にも(*2)、枝野大臣にも(*3)尋ね、皆、勉強すると言ってきた。新しい法律なので勉強する必要があるのは当然だが、法律を読んでもらえば、福島第一原発資料を国立公文書館で保存しないでいい理由はどこにもないことが分かる。一刻も早く勉強を終えて、実行に移してもらいたい。

関連(*)
1.「福島原発事故の公文書管理と情報公開」
Actio2011年6月号 特集「原発のない社会は可能」 
http://actio.gr.jp/2011/05/17114001.html
2.原発事故後のテレビ会議録画――東電「名ばかり公開」(週刊金曜日(アンテナ)の8月3日号)
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=2361
3.7月31日(火)枝野経済産業大臣記者会見での質疑
http://www.meti.go.jp/speeches/data_ed/ed120731j.html
4.背中が凍り付く漫才-東電TV会議
http://seisaku-essay.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/tv-693c.html 

■テレビ会議動画を含む東電情報に関する申し入れ文書(以下の通り)
~~~~~~~~~~
テレビ会議動画を含む東電情報に関する申し入れ

 細野豪志 環境大臣 殿
 枝野幸男 経済産業大臣 殿
 園田康博 内閣府大臣政務官 殿

2012年8月24日

 東京電力株式会社(以下、東電)は、9月7日までの予定で、福島第一原発事故後に録画された2011年3月11日から15日までの50時間分の音声有りテレビ会議画像と文字起こし、100時間分の音声無し画像の公開を行っています。録音・録画などをしない条件で、平日10時から16時までの間、常時監視つきでイヤホンで視聴をさせるというもので、この公開手法に関しては各メディアから以下のような要望が東電に対し出されています。

 ・文字起こしの提供または複写の許可
 ・視聴時間の延長
 ・3月15日以降の全テレビ会議画像の公開
 ・9月8日以降も引き続いての東電施設における報道関係者以外も含めた公開

 同様に、枝野大臣も7月28日に、①求める者による全画像の閲覧と公開期間の確保、②公開対象や手法に関する報道関係者の意見を踏まえた対応、③裁判で求められる証拠保全を鑑み、画像を処分しないこと、などの指示を行いましたが、東電は、①と②については応じる姿勢を見せていません。

 東電情報は今回に限らず、株主総会の公開を含めてことあるごとに各方面から公開が求められ、個々の要望や交渉を越えた、政府横断的な対応を要する段階が来ています。

 そこで、フリーランス連絡会としては、以下の3点を求めます。

 1.東電・政府合同会見の最低月1回の開催
 2.福島第一原発関係資料の公文書管理法に基づく政府(国立公文書館)管理
 3.東電を含む、税を投入した私企業等の情報公開法の制定

 ご回答を8月31日18時までにお願い致します。

 フリーランス連絡会
 事務取り扱い 佐藤裕一 寺澤有(担当、連絡先) 畠山理仁

2012年8月28日 (火)

57.関東一円の上下水道II

8月24日の国土交通大臣会見で川について聞いた。

月刊「世界」8月号の「首都圏の水瓶が危ない!─霞ヶ浦に溜まり始めたセシウムをどうするか」で書いた状況(こちらで少し補足→関東一円の上下水道と湖沼)を
国土交通大臣がどの程度、認識しているかを確認しておきたかった。
取材して雑誌に書いても、最終的に政策決定者を動かせなければ意味がない。

2012年8月24日(金)9:59 ~ 10:08
国土交通省会見室 羽田 雄一郎 大臣
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin120824.html

(問)福島第1原発から放出された放射性物質が川などを汚染した結果、水道の浄化の過程と、あるいは下水道、国土交通省所管で言うと下水道になると思いますが、放射性物質が蓄積されていく、この問題は関東と東北一円の問題になってきていると思いますが、この問題を閣僚の間でどれ位情報共有をされて、深刻さが受け止められているのか教えていただけますでしょうか。

(答)これは復興庁もそうですけれど、関係省庁と連絡をしながらしっかりと取り組んでいかなければならない重要な課題だと考えておりまして、そういう意味では、しっかりと対応できるように今も進めているというのが現状であります。なかなか放射性物質の除去というものは、また、その除去した物をどうするのかということについては、大変難しい問題もありますけれども、環境省や、関係省庁と連絡を取りながら行っているということです。

(問)処理費について、各自治体から東京電力に補償費を要求しているのですが、その全容の把握、補償額がどの位になるのかや、今どの位まで進んでいるのかというような具体的な数値や具体的な川、あるいは浄水場、下水処理場、そういったものの実態把握をして公表されるような予定はないでしょうか。

(答)今そのことについては、詳細を私も持っておりませんので、また私も事務方に今御指摘頂いた事についてはしっかりと聞いておきたいと思いますし、もしお知りになりたいのであれば、事務方に聞いて頂きたいと思います。

このことは2往復で終わり。

「各自治体から東京電力に補償費を要求している」件を聞いたのは、
「飲んで出す」(浄水と下水)という基本的な生命維持活動を維持するために、
原発事故後、どれほど自治体の仕事が増え、財政を圧迫しているか、
そして、各自治体が放射性物質対策に費やした税金を
東電から回収しようと要求する際に、いかに

1.期限を区切りながら待たされているか
2.請求できるものとできないものがあるか
3.各自治体が横並びで遠慮させられているか

これらをどれぐらい関係閣僚が理解しているのかをうかがい知るため(リトマス紙)だ。

大臣の答えからは、記事を書いた効果が何もでていないことが分かった。
「環境省や、関係省庁と連絡を取りながら行って」いるとの回答だが、
連絡を取り合っていたとしても、国の機関は縦割りで
調査をしたとしてもしっぱなしで対策については無策なのだ。

(無策であることを認め、
今後の一切の原発事故リスクを絶つと決断するなら分かるが
目下のところそれもない)

個々の国民はさまざまな方法で声を上げ、できることをやっているのに
(例)http://www.kasumigaura.net/asaza/03activity/01lake/save/index.html
国は何をするのかと原稿で訴えたつもりだったが、
本当に重要なことは一回や二回、記事を書いたくらいで変わるわけがないのである。

羽田大臣は「指摘頂いた事についてはしっかりと聞いておきたいと思います」
と答え、知ったかぶりをしないという点では、好感を持てはした。
しかし、問題は、官僚がどんな情報をどれだけ大臣に吹き込んでしまうかである・・・。

以下は上記記事で取り上げた
浄水場発生土の最新の数値(2012年8月28日参照)である。

千葉県
http://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/jousui/h23touhoku/odei-h24/odei120827.html
茨城県
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/east_earthquake_information/soil_water_purification/index.html
東京都
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/press/h23/pdf/press_100526_1.pdf
群馬県水道
http://www.pref.gunma.jp/06/q2300007.html
群馬県工業用水
http://www.pref.gunma.jp/06/q2310018.html
栃木県宇都宮上下水道
http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/josuido/news/019931.html
栃木県那須塩原市
http://www.city.nasushiobara.lg.jp/2083/3501/003666.html

「感情論」という屁理屈で「脱原発論」を潰そうとする原発推進派に対しては、
たとえば「飲む(浄水)と出す(下水)」の生命維持装置の現場から上がってくる
具体的な数値を突きつけて、彼らの好きな「数値」を見せて自分の頭で考えてもらうしかない。

56.宮城県のクロダイで3300ベクレル

8月24日の水産庁の発表資料によれば
宮城県のクロダイで3300ベクレル/kgが検出されている。 
各都道府県等における水産物放射性物質調査結果(2012年8月24日) (PDF)

東電の8月21日の発表↓では、アイナメで25,800ベクレル/kgが検出されており、
魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(PDF)

食品基準値は100ベクレル/kg。上記は基準の33倍、258倍である。
http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/leaflet_120329_d.pdf

海にホットスポットができているのではないかと思わざるをえない。
たった一発の原発事故でいったいどれだけの生命が脅かされるのか。

近視眼的に経済界の顔色をうかがっている政治家の言動や
もう事故は起きないとタカをくくり、事故が起きても経済社会に犠牲はつきもの、
犠牲は他人が払うものと考えている経済界を見ていると心配になる。

「脱原発」に経済界反発、大阪新エネ会議中止へ(読売新聞2012年8月28日)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120828-OYT1T00792.htm

経済界に反発された大阪府は単独でも開催すればいいのではないか?

2012年8月24日 (金)

55.背中が凍り付く漫才-東電TV会議

週刊金曜日(アンテナ)の8月3日号で、
原発事故後のテレビ会議録画――東電「名ばかり公開」を書いた。
(↑この中にある8月6~10日という馬鹿げた公開期間は9月7日までになっている)
8月19日まで身体があかず21日にようやく見に行った。
本来はバカバカしい限定要件が撤廃されるまで見ないと言いたいところだが・・・。

視聴室に入り、50時間の音あり録画を頭からじっと見ていると、
漫才みたいなやりとりが出てきた。

「明日ガソリンを調達に行くが現金がありません。
現金を持っている人はいませんか?」

というような呼びかけをする福島第一原発側。

これに対して、東電本店側が、

明日はヘリコプターが出るから「現金!」と叫んでいる。

オイ、そこは、「現金」じゃなくて、「ガソリン!」だろ?
フクイチに現金持っていってどうする?

と見ていて突っ込みたくなる。

どれだけ現場が慌て、
どれだけ本店が冷静な判断ができていなかったかということを示す
背中も凍り付く恐ろしい話
なのだが、笑ってしまった。

シ~ンと皆がイヤホンで聴いている中、
一人で笑っているもの、バカみたいなので、
後ろに座り合わせていた某氏を巻き込んで誤魔化すことにした。
隣に座っていた某氏も、これは一人でみていたくないよね、
国民全員が見るべきだよね、福島の人たちが見るべきだよねと述べる。

本当にそうだ。メディア関係者に限定する意味はまったくない。

上記の記事の続きがある。
取材メモがわりにここに載せておく。

7月31日(火)枝野経済産業大臣記者会見での質疑
http://www.meti.go.jp/speeches/data_ed/ed120731j.html

東電情報
Q: 昨日の東電会見で相澤副社長に公文書管理法に基づいて歴史文書として国立公文書館の方に提供してはどうですかと。そうすると、モザイクも国立公文書館の方で個人情報であれば隠すなどということもできて、国民に利用をしていただけるということでありますけれどもということを聞きましたけれども、詳細に勉強して検討したいとおっしゃられていました。ですので、枝野大臣の方からも今回の報道機関に対する情報提供とはまた別途、公文書管理法に基づいた歴史文書としての提供を求めるというようなことのお考えはあるのではないかと思いますが、御見解をお願いします。

A: 御承知のとおり公文書管理法については、私も十分承知をしているつもりでありますが、今の点については、法律自体いろいろ確認をして、そういったことが可能なのか等含めて、私も勉強してみたいというふうに思います。

事故調情報
Q: 国会の事故調が膨大な情報を収集したわけなんですけれども、これについて国会事故調の方では、その情報をどうするかというような扱いを委員長、委員で話し合った後、国会の方と相談をして、それで決めたいということをおっしゃっているんですよね。これもやはり国立公文書館の方に管理をしてもらうために提供してはどうかというふうに聞いているんですが、これについて、個々の議員の方々に聞いたところ、公明党、民主党、共産党のそれぞれの議員さんたちも、やはり国立公文書館の方に管理してもらった方がいいんではないかというような意見もおっしゃっています。
 原発の所管大臣として、この事故調が入手したあらゆる情報について、この管理についてどうあるべきであるという御見解がおありかと思います。お願いします。

A: 政府事故調のものは、これは公文書になりますから、これは当然公文書管理法に基づいて対応されるということです。
 国会事故調のことについては、先ほど違うテーマでお答えしたとおり、今の議院内閣制の慣習のもとでは、国会の御判断するべきテーマについて内閣の一員が何か意見を申し上げますとおしかりを受ける、こういう慣習・慣行になっておりますので、発言は控えさせていただきたいと。国会において、主体的に御判断されるべきことだと思います。

2012年8月23日 (木)

54.裁判所は裁判所だけでは機能しない

弁護士の人たちは、裁判は弱者救済のためにある、とよく言う。
たった一人の訴えでも、巨大な権力と闘うことができるからだ。
そこに存在すべきは真実のみ。
何が真実であり、その事件の被告にどんな責任があるのか、ないのか。
裁判は、不当、不公平な理由で現出した現実に光を照らして
事実を浮かび上がらせ、物事を客観視するためにある。

ところが、司法に行政チェック機能はあるかで書いた件の、
よくない結論が東京高裁から出た。
何が起きたかを噛み砕いてみる。

これは

裁判官忌避の申請
税金のムダ遣いは止めて欲しいと都に訴えている原告(都民)が、
「公正な判断を下すためには9人の話を聞いてください」と裁判官に頼んだのに、
裁判官は9人のうち2人の話しか聴かないと判断をしたので、
「ではこの裁判官ではない人に判断を下して欲しい」と
原告が裁判官の交代を東京高裁に訴えたもの。

裁判官忌避の申請の却下
ところが、2012年8月16日、東京高裁は申請を却下した。

こちらに理由が掲載されたので読んでみると

================================
(裁判官の忌避)
第二十四条  裁判官について裁判の公正を妨げるべき事情があるときは、
当事者は、その裁判官を忌避することができる。
================================
とあるが、この「事情」の意味は、以下の場合だと法令解釈を行っている。
・裁判官が当事者と特別な関係にある
・すでに事件につき一定の判断を形成している
・公平で客観性のある審判を期待することができない

却下の理由
そして、東京高裁は今回の場合はこれらには当たらないと判断した。
その判断根拠はこうだ。

「手続内における審理の方法、態度などは、それだけでは直ちに忌避の理由とはならない(最高裁判所昭和48年10月8日第一小法廷決定・昭和48年(し)第66号・刑集27巻9号1415頁参照)」

判例だ。目を凝らすとやっとその下に二つの理由が分かりにくく書いてある。

1. 原告が忌避する理由は、裁判所の証拠決定や訴訟指揮上の措置に対する不服である
2.1件記録を精査した
そして、この二つは「裁判の公正を妨げるべき事情」にはあたらないというのだが、
この判断こそが分からない。

「1」は不服であるとの訴えを「不服である」とオウム返しにしているだけ。
「2」は不服の中身を判断するために1件記録を精査したという意味なのだろうか?

しかし、その「記録」がどれのことなのか分からない。
精査して何が分かったのか分からない。
それがなぜ裁判の公正を妨げるべき事情ではないと
判断したのかが分からない。分からない尽くしで、これでは
忌避の却下の理由が分からないですよ・・・)-。-(。

裁判官って取材を受けてくれるのかなぁ。

●特別抗告
第三者が読んでも、ヘンだと思うこの判断、
訴えた側は8月21日、最高裁判所へ特別抗告を行っている。
ボールは再び裁判所へ行った。

●振り返って思うこと(個人的なメモ)
一度だけ私も行政裁判の原告となったことがある。
その時、この人(裁判官)は私が主張していることを
まったく読んでいないなぁとビックリした瞬間があった。
あの直感は正しかったと今さらながら思う。

裁判官とは、原告(弱者)の言うことをスルーして判断するものかもしれない。
そこをデフォルトとしてスタートしなければ公正な裁判などありえない。
この裁判を見ていてそう思う。

2012年8月16日 (木)

53.陳情型審議会

もう先週の話だが、8月9日、17時から社会資本整備審議会河川分科会の
安全を持続的に確保するための今後の河川管理のあり方検討小委員会」の審議を聞きに行った。
目的は、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」との違いを見定めること。
事前のプレスリリースにあった諮問内容を見てもさっぱり分からない。

ただし、その直前に継続取材中の利根川水系ホルムアルデヒド騒動
その後の検討会(環境省)の取材をしたので、あくまでそのついでである。

取材をする必要があるかないかを見極めるためだ。
開始後30秒、局長挨拶を聞いてその必要はなさそうだと確信する。
日頃の河川官僚たちの仕事ぶりが見える会議ではある。

局長挨拶、諮問、説明資料から判断して、
この審議会の目的は、網羅的な予算の獲得にしか思えない。

官僚の資料説明が終わり、やっと審議。
前半は「一人一回は発言をしてもらう」との司会役、
福岡捷二・中央大学研究開発機構教授の指名により、学者の発言が続いた。
当然ながら、はっきりしない会議のミッションを確認する質問がなされる。

聞いていて椅子から転げ落ちそうになったのは、
あちこちの審議会を掛け持ちして慣れ切った学者の発言だ。

「この会はアレですか?大胆なことをやろうとしているのか、
 そうでないのか?歩留まりが分からない」

後半はこれも指名により、
今度は国と自治体の元&現役の建設官僚の発言が続いた。
肩書きを一見するだけではわからないが、
13名の委員のうち4名が元河川官僚や建設官僚なのである。

1人目は岐阜県の建設官僚。彼は『このままにしておけば、
お金がないから危険ですと踏み込んで書けないか』と発言。
私は心の中で「やっぱりね」と発言。

2人目が元建設官僚の根本崇・千葉県野田市長。
ホルムアルデヒド問題、セシウム入りの下水汚泥の処理問題、
そして、草刈予算(年3回が2回に)削られて仕方がないが困るという話。
国からの予算取りはもちろん首長の仕事である。

(これらに対しては先述の「歩留まり」発言学者が
 「所管を広げるつもりなのか」という意味の質問をしたが、
 国交省からストレートな答えが返ってくるはずもない。
 彼女は審議会慣れはしていても、
 予算獲得のためにお喋りをするだけの審議会が存在する、
 自分がそんなことに利用されているなどとは思ってもいないのかもしれない。)

3人目が愛媛大教授の肩書きで出ているが、
国交省近畿地方整備局長であった木下誠也氏である。
『維持管理予算で予算を減らされ問題。仕分けを仕分けしなければ』と
ストレートに予算確保の話である。

4人目は東京都の河川部長。都ならではの話の展開で終わり。

この間、審議会慣れしていない若手学者からはあ~なのか?こ~なのか?と
審議会のミッションと諮問者の意図を探る質問や発言が続いたが、
事務局からストレートな答えが返ってくるわけもない。

最後は司会役が自分の左隣に座らっている学者を指名して
その学者が総花的な感想を言って終わり。

国土交通省事務局が
議事録は発言者名を除いてウェブにのせると語って閉会。
こんな予算獲得のための会議に税金を使って増税なのである。

2012年8月12日 (日)

52.ゼロ支持派からのコメント

ゼロシナリオを支持している方からのコメントが届いた。

政府の選択肢は3択なので、
まず、ゼロシナリオを支持することを冒頭に書いてから
その後で、今すぐ原発をゼロにする意見を書いて欲しいという。

彼は、国家戦略室が恣意的に集計しようと思えば
今すぐゼロだけを書くと、「その他」の意見として集計され、
2030年時の原発比率0%の支持率が下がるのではないかと恐れている。

7月19日から国家戦略室に集計方法の公開やパブコメの公開を求めてきたが、
いまだに決まっていない、と答えるだけなのだと言う。

なんとも罪作りな政府である。

最初から情報処理の仕方を明らかにしておかなければ
恣意的に情報を処理したと疑われて、不信感はますます高まるのに。

ついでに追加しておく。
国民的議論ではなく世論誘導 からここにリンクを張った際、
結果と共にしか公表しないと言っていたものを含め、その後以下にように追加された情報がある。

~~~~~~~~~~~

■エネルギー・環境の選択肢に関する討論型世論調査 使用資料
討論資料
電話世論調査質問紙
討論前アンケート用紙

【討論フォーラム】
●8月4日(土)
荻本和彦:東京大学生産技術研究所 特任教授
高橋洋: 富士通総研経済研究所 主任研究員
山口彰: 大阪大学大学院工学研究科 教授
吉岡斉: 九州大学副学長同大学比較文化研究院 教授

●8月5日(日)
枝廣淳子:幸せ社会経済研究所 所長
崎田裕子:ジャーナリスト・環境カウンセラー
田中知: 東京大学大学院工学系研究科 教授
西岡秀三:地球環境戦略研究機関 研究顧問

~~~~~~~~~~~

なお、「討論資料及び質問紙に関して、議題についての専門的見地から、
意見や助言を提供します」と名前が挙げられていたが以下の方々は討論には出ていない。

植田和弘 京都大学大学院経済学研究科教授
大島堅一 立命館大学国際関係学部教授
松村敏弘 東京大学社会科学研究所教授

代わりに、公表資料になかったのに出席回答したのが以下の方々だった。
高橋洋: 富士通総研経済研究所 主任研究員
山口彰: 大阪大学大学院工学研究科 教授
吉岡斉: 九州大学副学長同大学比較文化研究院 教授

あらかじめ意見や助言を与えた専門家と回答した専門家が違うという気持ち悪さが解消できる説明はその後も追加されていない。

51.要注意 即時原発ゼロの選択肢がないパブコメ

2030年のエネルギーを選択するパブリックコメントは今日が締めきりだ。
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf
みんなドシドシ出しましょう。史上最多5万件を超えているらしい。

いろいろな解説が出ているけれど
これは、「2030年」というところがミソである。
2030年からのことは聞いているが、
極めて重要な2012年~2029年のことはあえて触れていない。
単純に「ゼロ%」と書いて送っても、それは2030年の話であり、
2012~2029年のことは政府<再稼働容認>にお任せということになりかねない。

参考までに私が今こちらから書き送った自分自身の意見を公表します。

意見の概要
政府が示したのは2030年のエネルギー選択肢ですが、
原発依存度について言えば、2012年で即時ゼロを求めます。

意見及びその理由
政府が示した選択肢以外の「原発依存度の即時ゼロ」を選択する理由を以下に示します。

理由1 ウラン採掘時から被曝が始まるからです。
理由2 原発や部品、燃料棒の製造などで被曝や捏造が繰り返し起きているからです。以下は氷山の一角です。
 例:グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンで被曝事故
 http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=674
 例:株式会社首藤バルブ製作所による材料試験成績書のねつ造
 http://www.nisa.meti.go.jp/oshirase/2012/03/240302-1.html
理由3 東京電力の福島第一原発事故時に重要な情報が政府・東電から開示されず、無用な被曝をさせられたにもかかわらず、誰も責任を取らず、いまだに原発推進策の責任体制が明らかでないからです。
理由4 現在も16万人が避難生活を強いられ、土壌、公共用水、生態系への影響を回復させる手立てがないからです。
理由5 原発ゴミの捨て場がないからです。
理由6 原発依存度の高い関西電力圏内でさえ、大飯原発を再稼働しなくても供給量が足りたというデータが明らかになったからです。
理由7 大飯原発の再稼働により、原発稼働ありきでなりふり構わず「ウソ」をつく、または電力需給の適正な見積ができない、いい加減な業界であることが明らかになったからです。
理由8 原発依存の選択肢と共に上記に示すようなデメリット情報が提供されていないからです。
理由9 デメリット情報を示さないために、一部の経済的繁栄のために少数の犠牲者を生むことになしに成り立たないエネルギー選択であることが国民の間で十分に共有されず、倫理問題としての国民的議論を惹起させる選択肢となっていないからです。

字数の関係で主だった理由だけを挙げましたが、
少なくとも以上の9つの理由で、原発は賢明な選択肢であると思えないからです。
以上
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【解説】
なぜこんなことになっているかと言えば、
2010年6月に決定したエネルギー基本計画では、
2010年に26%だった原発比率を2030年で45%にするとなっている。
これが福島第一原発事故を受けてあまりにも非現実的となり見直すことになったというわけだ。
しかし、今回のパブコメがややこしいのは二つの理由がある。

一つは、現状維持に近い20~25%、15%、0%のどれがいいですか?と
国民に聞いて、国民的議論にしたことにしようというのだが、
実際に聞いているのは2030年の話。
2012年~2029年の話も重要であるが、それについは聞いていない。

これに気づかず「今すぐ0%」のつもりで意見を出すと2030年までは原発ありになる。
政府はそれに気づいているのかわざとか、実に不誠実なパブコメだ。

もう一つは、こうした政策<エネルギー基本計画>は
従来、総合資源エネルギー調査会で決めてきた。
しかし今回のパブコメは「エネルギー・環境会議」(議長:古川元久国家戦略担当大臣)が行っている。船頭が2人いる状態になっていることである。
矛盾した結論にはなり得ないにしてもややこしい話である。

政府が提示した選択肢は
ここhttp://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120629/20120629_1.pdf 
概要はここhttp://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120713/gaiyo.pdf

意見はこのページから↓
ネット上でhttps://form.cao.go.jp/aec/opinion-0027.html
FAXでhttp://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702_1.pdf 

ぜひ、賢明な意見を出そう!

2012年8月 9日 (木)

50.司法に行政のチェック機能はあるか?

適性(誤)→敵性(正)の誤変換を直しました。失礼しました。(8月11日)青字部分をお詫びして訂正(8月14日)。

8月7日、東京都を相手取った八ツ場ダム住民訴訟の控訴審第2回口頭弁論を傍聴した。
原告がこれまでに求めた9人の「証人」のうち、
2人だけが大竹たかし裁判官らに認められて証言台に立った。

【利水に関する論証】
一人は水問題の専門家で嶋津暉之氏、
東京都の水需要予測と実績の乖離を具体的に示した。
第一に、2003年に行われた需要予測は大幅に(2割)外れたことが分かっている。
第二に、2006年、2007年、2008年に1億円以上をかけて密かに委託調査で
予測を行っていたことが明らかになったが、
それらの需要予想は横ばいから減少傾向を示し現実により近い。ところが、
第三に、2012年3月に新しく需要予測を発表したが、
2006~2008年に行った委託調査による予測結果をまったく反映せずに
なぜか2003年のオオハズレした予測をなぞるものとなっていると論証した。

【治水に関する論証】
一人は関良基・拓殖大学准教授(森林政策学)。
第一に、虚偽データがもととなって過大な流量想定
(ダムの必要性を根拠づける想定)が行われていることを追究された途端に、
国交省内でその根拠データが消えた事実が前提にある。
第二に、その「根拠」の検証を日本学術会議が大臣に河川局長(当時)経由で命じられたが、
日本学術会議が行った検証では、想定流量が過大になっているカラクリを論破できていないことを
関準教授は論証した。
第三に、国交省はまったく新しい方法で計算をして、
同じ結論(過大な流量想定=ダムの必要性を根拠づける想定)を出してきたが
それにも疑問が多いことを関準教授は論証した。

原告側はこれら二つに関して「敵性証人」つまり被告の主張を裏付ける証言と、二人の原告側の主張を裏付ける証人の追加を求めていた。

1点目<利水>は、水需要が大幅に2割も増加する根拠を持っているはずの
被告側の立場に立つ責任者に裁判所への出廷を願っていた。
反論があるなら反論して欲しいわけである。

2点目<治水>は、日本学術会議で論破できていないと原告側が論証したカラクリについて
反論があるなら、反論をして欲しいということである。

原告が求めた「敵性証人」は以下の通り5人。

関東地方整備局河川部長 山田邦博
関東地方整備局 河川部河川計画課長  荒川泰二
東京都建設局河川部長  飯塚政憲
東京都水道局長 増子敦
東京大学教授 小池俊雄
(敬称略)

今回証言した2人の他、原告側の主張をさらに裏付ける証人2人を入れ、
合計7人のさらなる証言を原告側は求めた。
公正な裁判が行われるために必要な手続であるという主張である。

ところが、大竹裁判官ら3人はこれらの「証言」が必要ないと判断した。

しかしちょっと待て。
司法にはそれなりに「裁判は公正である」と第三者が思える制度があったのだ。
そんな証言は必要ないと判断した裁判官をクビにして欲しいと
願い出るシステムがあるのである。「忌避」という。

原告は7日、この申立を行い、高裁が判断するという手続に入っている。

八ツ場ダムは利息を入れれば、地方税国税合わせて1兆円の支出となる。
その支出を必要性や根拠の危うさが疑われたまま認めることが
地方財政法に合致しているのかどうか。

たった7人の証人による証言を高裁が認めるかどうかは、
司法による行政のチェック機能の有無をはかる試金石でもある。

2012年8月 7日 (火)

49.東電の『撒き餌』と『踏み絵』

身体は一つなので脳みそを細切れにする日々。
週刊金曜日2012年8月3日906号はリニア中央新幹線特集です。
同じ旧国鉄でありながらJR東日本があんな状態の時に、
こんな急発進の仕方をしたのか・・・と3.11後の動きをひたすら掘り起こした。

この号の金曜アンテナには
150時間のテレビ会議録画を30時間で見せますと発表した
引き算ができない東電の「名ばかり公開」問題を書いた。

報道陣に激しく文句を言われて30時間の限定を
1ヶ月に延ばしはしたものの、その他の限定条件はそのまま。

今テレビ等に流れているのは東電が、別途、わざわざ「編集」して
配布した『撒き餌』のような画像。その『撒き餌』に飛びつかせて
一方で、撮影録音禁止に同意したらという『踏み絵』つきの密室で
東電のパソコンとイヤホンで見せるというイヤラシイ公開方法を昨日から東電は始めている。

先週、東電と経済産業省の会見に行って
東電の相澤善吾副社長と、枝野経済産業大臣に相次いで
公文書管理法に基づいて国立公文書館に歴史文書として
すべてを提供してはどうか、させてはどうかと聞いたが
双方とも「詳細に勉強する」と言っていた。

この件は昨年4月に細野豪志(当時)首相補佐官、園田補佐官、
保安院にも質問したことであり、政府としてやる気がないことは
分かっている。かつまた国会事故調にもクローズドなブリーフィング
(国会事故調の報告書が出た日はなぜか2時間程度のクローズドな
ブリーフィングがあった)においても質問し、回答自体は公開の会見の場で得ている。

幸い、会見で東電からは「処分しない」(捨てない)との言質を取っており、
その言葉自体が信用できないと言えば信用できないが、
対応したかしなかったかは、すべて紙に歴史に残していく。
(もちろん、歴史に残っても現状が変わらなければ意味はないので
要所要所で会見に参加して問うべきを問い、過去に問うたことをリマインドするわけだが)

ちなみに私は断続的にこの問題を取材し、書いているので、
150時間分を1ヶ月をかけて見ることができる「特権」を得ている。

でも、この「特権」は多くのフリーランス記者のうるさい取材
延長線上にあるのであり、かつまた、たまたま
「国民の知る権利」に奉仕するメディアの一角にいるものとして得たものでしかない。
国民が得るべき知る権利を得られるよう代弁していくことは、
自分がその画像を見る自由を得ることと同等かそれ以上に重要だ。

本来マスコミは「こんな限定公開は許さない」と団結すべきところである。
しかし、競争関係にあるマスコミにとっては限定公開でも飛びつかざるをえない。
踏み絵を踏む者と踏ませる者はどちらがより卑劣かといえば踏ませる東電である。
しかし、その卑劣な東電に踏み絵を踏まされるマスコミが
国民の知る権利に奉仕する存在意義を満たすことができないからといって
国民の知る権利が侵害されてよいわけがない。
東電が、マスコミへの情報提供と国民の知る権利を
混同してもらっては困るので、今後も言い続けるしかない。

2012年8月 5日 (日)

48.国民的議論ではなく世論誘導

現政府(政権)はメチャクチャだ。
● 「社会保障と税制の一体改革」と言いながら結局、
   増税分を公共事業に注ぎ込むシナリオが自民党によって用意され
   拒めないところに陥りかけている。
● 政権維持のために政策をバーターにかけているつもりで、
    実は、官僚(省益維持)のための政策実現とバーターとなり、
   そのために着実に自滅していることに気づいてもいない
   気づいても止められない。
● 選挙が恐くて実現できなかった増税を民主党政権にやらせた上で
  民主党政権を潰そうとしていることが明らかな自民党に協力を
  得なければ政権が運営できないと考えている。

そんな満身創痍の政府(政権)が「エネルギー選択に向け国民的議論をしましょう」という。

「エネルギー・環境に関する選択肢」を
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120629/20120629_1.pdf
「エネルギー・環境会議」
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/archive01.html
で決定したのが今年6月29日。
エネルギー選択として3つのシナリオ(原発0%、15%、20~25%)を掲げて
以下の4つの方法でそれを国民的な議論にするというもの。

①エネルギー・環境の選択肢に関する情報提供データベースの整備
http://www.sentakushi.go.jp/database/
②エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会
http://kokumingiron.jp/
③エネルギー・環境戦略に関するパブリックコメント(8月12日まで)
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf
④エネルギー・環境戦略の選択肢に関する討論型世論調査
https://www.kokumingiron.jp/dp/

②は電力会社社員の相次ぐ発言で「お里」が知れてしまった。
③は現状を変えなければと焦る国民の側が一生懸命盛り上げている。
そして④「討論型世論調査」(https://www.kokumingiron.jp/dp/)が
昨日(8月4日)、今日(8月5日)で行われる。

昨日行われたものを見てビックリ。
http://www.ustream.tv/recorded/24459833
これでは国民的議論ではなく世論誘導だ。

1.ここ(https://www.kokumingiron.jp/dp/)に目立つ名前は、植田和弘、枝廣淳子、大島堅一。しかし、8月4日回答者は、山口彰、吉岡斎、高橋洋、荻本和彦の4人。司会者が繰り返し指名した回答者は利益相反で批判された山口彰(http://2011shinsai.info/node/1501)。(敬称略)何故なのか?

2.質問者から「資料に再生可能エネルギーが失敗した国があると書かれている」と発言あり。回答者が「それはドイツのFITのことだと思う」と回答。だが、ドイツは試行錯誤&改善を繰り返し、日本のFITはそれを踏まえての試行錯誤が始まる。

3.国民的議論を実験段階の手法「討論型世論調査」(DP)でというのにその討議の前提となる資料がどこにも公開されていない。少なくともどのようなデータを前提として討議が行われたのか、第三者が検証できなければ意味はない。世論誘導だろうと疑念を持たれても反論ができないだろう。取材したところ、この資料は8月中旬にDPの結果と共に公開するのだという。遅すぎる。国民的議論と言いながらこれでは国民をバカにしているとしか言いようがない。

フクイチの爆発(放射線物質の拡散)によって
福島を中心として起きている問題(拡大・悪化中)を共有しないままに行う討論では、
意味がないばかりか、エネルギー選択をミスリードする。

視野狭窄にエネルギー問題だけ見てエネルギー政策が牛耳られていたから
フクイチが爆発したにもかかわらず、
また同じ政策決定手段を取るのでは余りにも愚か過ぎる。

2012年8月 1日 (水)

47.人選

原子力規制委員会人事に異議あり
緊急政府交渉および緊急署名提出
私たちの「ノー」の声をぶつけていきましょう!
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-8c2f.html

という案内が流れている。

怠慢な国会議員は、

田中俊一氏(日本原子力研究開発機構 副理事長、原子力委員長代理、原子力学会会長などを歴任)
をはじめとする人選が、原子力規制委員として適正か不適正かどうかの
確固たる判断材料を持ち合わせないことを理由に、確固たる反対をしないだろう。

しかしちょっと探せば判断材料はある。
なければ国会に参考人で呼んで人物を見定めればよいが
ちまたに流れている情報を少し探しただけで、
この人選は不適切だと思える材料がすぐにある。

この人選(候補)が失敗である二面から情報を補足する。

合議制審議で審議後にメモを読み上げる思考
● 原子力損害賠償紛争審査会18回(自主的避難者への賠償額を決める)で、それが合議体であるにもかかわらず、審議が終わった後に、一人メモを読み上げた人物がいる。原子力規制委員長候補である田中俊一氏である。 アワープラネットさんの放映画像(http://bit.ly/NxBti6 の1:10:13~)

●合議体として合意形成を試みる中、審議後に最後に事前に用意したメモを読み上げる行為が不適切であると感じない人物が、合議体をまとめるポストに就任することが道理に適っているか?

●このときの「議題」は被害を受けた人々への賠償の話であるにもかかわらず、読み上げたメモは、「今後」の環境への汚染を最小限に押さえていく議論へのすりかえだった。(こういうすり替え議論は、とりつく島がない相手に弱者が議論を挑むときにだけ許されることではないか?)

閣議決定違反の人選
● こうした合議体の成否は人選がすべてだ。

「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(99年閣議決定)では、「一方の利害を代表する委員の定数が総委員の定数の半ばを超えないものとする」とされた。原子力規制委員会の過半が原子力ムラ住民というのはその理念にもはずれている。

●この閣議は政権が交代しようとも有効である。現政権はもちろんのこと、1999年にこの閣議を決定した自民党の元閣僚達は、率先してこの偏った人事に異論を唱える責務がある。

●民主党政権は河川行政の見直しでも同じ過ちを犯した。今までダム事業を進めていた人を「有識者」として選んで「見直し」をさせ、ほとんどのダム事業の継続(当初の諮問はダム事業の是非ではなく治水のあり方だった。ところが、河川ムラの学者が過半だったため、ダム事業の是非を判断する稚拙な旧態依然の河川行政(=単にダムありかなしかという議論へのすり替え)へ出戻った。しかし、諮問者はその失敗を直視していない。

●河川行政での愚行を 原子力政策で繰り返さすことなく、脱原発依存政策をまっとうしたいなら、今回の人事は再考すべきだ。

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