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2012年5月

2012年5月29日 (火)

20.消費税・増税法案の審議

消費税・増税法案の審議が始まっている。
「社会保障改革」というオブラートに包んで。

社会保障・税特別委員会で、大量の法律案(★)のが「一体」で審議される。
今日(2011年5月29日)も朝の9時から審議している。
http://www.shugiintv.go.jp/

・ それぞれバラバラで審議したあとに連合審査をすれば
 きめ細かい審議ができるのに一挙に審議している。
・ 玉石混淆で多様な法案が一体審議されると慎重な審議はしにくくなる。
・ 税金を浪費する霞ヶ関の体質を変えずに増税をすれば、
 増えた分だけ仕事も増えて、霞ヶ関の肥大化は止まらない。

今、他の重要な仕事に時間を取られて
脳みそが中身の精査に使えない自分が情けないので
せめてこの流れだけを記録しておく。

2012年5月16日 (水)社会保障・税特別委員会 30分間で趣旨説明
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=41831&media_type=wb
★公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案
★被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案
★子ども・子育て支援法案
★総合こども園法案
★子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案
★社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案
★社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案

↓このように増税法案は導入された。

中野寛成(社会保障・税特別委員長)

小宮山洋子(厚生労働大臣 少子化対策担当大臣)

安住淳(財務大臣)

川端達夫(総務大臣 沖縄及び北方対策担当大臣 地域主権推進担当大臣 地域活性化担当)

2012年5月14日 (月)

19.主体性がない会議

18の誤報の訂正とお詫びをかねて以下を書く。
結論から言えば、社会資本整備審議会(会長・福岡捷二 中央大学研究開発機構教授) の
「河川分科会」単独会議では発言者名非公開で
「計画部会」との合同会議になった途端、
「事務局の連絡事項」として公開することになっている・・・。

そして思考。重要な審議をしていることと、
審議のされ方が適正であるかどうかということは別である。

社会資本整備審議会河川分科会に参加している人(下記)は
「河川行政」の最新動向について日本の中で最も詳しいかもしれない。
しかし、彼らが賢くなっても、本当は意味がない。

河川法はどのように人が川の恵みを使わせてもらい、
時としてその川から人を守り、川の恵みを次世代につたえていくかが
書かれているべき法律だが、だからこそ、本来その決定には、
流域住民によって行われるべきだ。少なくとも深く関与できなければならない。

そうでなければ日頃の保全も利用も、緊急時の自衛もできないからだ。

せめて、未発達な河川法の運用時に、
誰がどのような観点から審議が行われて物事が決まったのか
「当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに
当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、
又は検証することができるよう」(公文書管理法第4条)
後からできた少し発達した法律に基づいて、文書は作成されるべきだが、
それぞれの専門性に期待をされ、就任しているはずの委員が
「何故か」自分たちの名を取りのぞいた議事録を公開させている。

「何故か」とは、つまり「計画部会」と合同のときは発言者名を公開し、
「河川分科会」単独開催のときは議事録名を伏せているからだ。

議事録担当者に聞くと「議事録を読めば書いてありますから」という。
しかし、書いていないので行間を読むしかない。読んでみる。

社会資本整備審議会河川分科会 名簿(2012年3月28日現在)

家田仁 東京大学大学院工学系研究科教授
池淵 周一 京都大学名誉教授
磯部 雅彦 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
今村 文彦 東北大学大学院工学研究科付属災害制御研究センター教授
帯 野久美子 (株)インターアクト・ジャパン代表取締役社長
楓千里 (株)JTBパブリッシング執行役員法人事業部長
岸 由二  慶応義塾大学教授
小池俊雄  東京大学大学院工学系研究科教授
小浦久子 大阪大学大学院工学研究科准教授
小林潔司 京都大学経営管理大学院院長・教授
坂村健 東京大学大学院情報学環教授
櫻井 敬子 学習院大学教授
田中 里沙 (株)宣伝会議取締役編集室長
辻本哲郎 名古屋大学大学院工学研究科教授
津田和明 サントリーホールディングス(株)社友
中井検裕  東京工業大学大学院社会理工学研究科教授
福岡捷二 中央大学研究開発機構教授
藤吉洋一郎  大妻女子大学文学部教授
マリ・クリスティーヌ   異文化コミュニケーター
御厨貴  東京大学先端科学技術研究センター教授
山岸哲 (財)山階鳥類研究所名誉所長

第四十四回河川分科会(2011年9月5日)(発言者名 無)
【分科会長】「本日の議事録につきましては、内容について各委員の確認を得た後、発言者氏名を除いて国土交通省大臣官房広報課及びインターネットにおいて一般に公開することとします」  

第四十五回河川分科会(2011年12月14日)(発言者名 有)合同会議
【福岡部会長】最後に事務局から連絡事項があるようですので、よろしくお願いします。
【大江政策調査専門官】本日の議事概要の公開につきましては、近日中に概要をホームページにて公表、そして詳細な内容につきましては、各委員の皆様に議事録をご確認いただいた上で公開する予定でございます。
 

第四十六回河川分科会(2011年12月27日) (発言者名 有)合同会議 
【福岡部会長】最後に、事務局から連絡事項があるようですので、よろしくお願いします。
【大江政策調査専門官】本日の議事概要の公開につきましては、近日中に概要をホームページにて公表、そして詳細な内容につきましては、各委員の皆様に議事録をご確認いただいた上で公開する予定でございます 

第四十七回河川分科会(2012年3月28日) (発言者名 無)
【分科会長】「本日の議事録につきましては、内容について、各委員の確認を得た後、発言者氏名を除いて、国土交通省大臣官房広報課及びインターネットにおいて一般に公開することとします。」 

「河川分科会」の「分科会長」とは福岡捷二・中央大学研究開発機構教授。
冒頭に書いたように社会資本整備審議会の長でもある。

その「河川分科会」単独では断固として発言者名非公開だが、
合同会議になった途端、「事務局の連絡事項」として公開することになっている。

これらの行間を読むと、北朝鮮風に言えば、その序列は、失礼ながら
大江政策調査専門官>福岡捷二・中央大学研究開発機構教授ということになる?

2012年5月 9日 (水)

18.理に叶っている方向へ進む(は誤報)

思い切り間違えました。まだまだ修行が足りません。
大誤報です。訂正およびお詫びします。

以下はまったく逆で、一旦、発言者名入りで公開するようになったのに
3ヶ月を経て再び、発言者名を引っ込めて議事録を公開している。
申し訳ありません。河川ムラ暗黒時代は逆行しています。

なぜ~~(後退)???と取材電話をかけたら担当者会議中で後退の理由は不明。

2012年5月9日(同日)17:43訂正のお知らせ『以下は誤報です』

訂正作業を行う間、以下の配信記事(週刊金曜日4月20日号)をお読みいただければ幸い。
自ら「八ッ場ダムは不要」裏付け――墓穴を掘る前田国交大臣

====

会議が公開され、議事録が発言者名と共に公開されるようになった。
(こんなことが21世紀にニュースとなる日本ってなんだろうかと思うが)
これは、社会資本整備審議会(社整審と呼ばれる)の河川分科会の話である。

Before
第四十六回河川分科会(2011年12月27日)議事録
http://www.mlit.go.jp/common/000210441.pdf

After
第四十七回河川分科会(2012年3月28日)議事録
http://www.mlit.go.jp/common/000194101.pdf

かつて、この手の会議は、「会議」自体すら公開していなかった。

和歌山県に計画されていた港湾事業に地元住民が絶対反対し、
社整審の前身の一つである港湾審議会の公開を求めて訪れ、
議員連盟有志が「公開」を求める要請書を作成して提出した。
私はスタッフとしてその要請書を携え、当日、会議室にいた座長に手渡した。

この時、会議自体は公開されなかったが、
港湾審議会は、もっとよく地元で話し合おうようにと、この案件を
地方港湾審議会に差し戻した。その結果、地方での話し合いによって、
万葉の時代からの風景を守るため、
必要性の不明確だった愚かな港湾事業は中止された。

その後、港湾審議会は「社整審」に統合され、「公開」されるようになった。

公開されたにもかかわらず、「社整審」の河川分科会は
会議が終わったあとに、議事録を公開する際に発言者名をわざわざ取り除いていた。
そこで、発言者に確認をするために作る発言者名入りの議事録の公開を求め、
「不存在」となったので、裁判を起こし、敗訴した。

負け惜しみではないが、
役所の論理で裁判に負けても、その主張が理に叶っていれば、
最終的には、裁判を起こしたことの目的を
次の世代で達成できることがあることを、他の例で知っていた。

私が起こした裁判は、歴史を支える一粒の砂であり、
それがなかったとしても他の無数のツブツブの砂で支えられ
いずれ公開されることになっただろう。
しかし、確実に砂一粒分の効果はあったのだ。

さて、未だに住民の傍聴を認めず、発言者名入りの議事録も公表しない
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」は、
専門家として治水対策のあり方を議論する前に、
まず歴史の流れの中に自分たちの身を置いて
その「あり方」を考えなおしていただきたい、
と大仰なことを言うつもりはない。

せめて、河川行政における公開に関する整合性をとっていただければ
それで答えはでるはずである。

2012年5月 8日 (火)

17.原発を再稼働しなければ会社破綻?

「需給検証委員会」第一回に提出されたISEPの飯田哲也さんの資料(P.15)によれば
東京電力では、2011年夏の最大電力は2010比で18%減だった。

東京電力は昨年、「計画停電」をするといって人々を騒がせたが、
停電は最初(2011年3月14日)から限定的な地域でしか実施しなかったし、
計画したわりには停電しない「計画無停電」状態となり、
翌月4月8日には「原則不実施」となり、その後の停電は一回もなかった。

それでさえ、関東ではほとんどの人が「これぐらいは当然だ」と思う範囲で
18%減を達成できたと記憶しているのではないか。

7月1日からは再生可能エネルギーの固定価格買取制度の実施も始まる。
原発の再稼働を止め、もう一夏乗り越えて、
新たなエネルギー(ビジネス)を伸ばすチャンスだと考えた方がスッキリする。

関東で「節電」できた実績と、「停電」は脅し(ウソ)だったという実績は重い。
関東でできたなら関西でできないわけがない。

ところが、これとは別に、
原発稼働を望む人々が考えている別の「問題」が見えてきた。
「問題」は、脱原発が可能になった暁の電力会社の「資産減」だという見方だ。

自分たちが潰れるのが嫌なので、脱原発ができない。
しかし、そうは言えないから、
「冬の電力不足」や「夏の電力不足」を演出してきたのだと考えると分かりやすい。

東電事故の原因が分からなくても、大飯原発の安全対策が済んでいなくても、
再稼働をしたいのは何故なのかと、理解できなかった。

しかし、原発を抱える電力会社の本当の理由が
「再稼働しないと早晩、会社が破綻する」という
「問題」だと分かれば、途端に分かりやすい。

原発を再稼働しなければ会社が潰れる、だから
原発を再稼働するという結論が先にあるわけだ。

それならば、問題の解決に必要なステップは次のようなものではないか。

原発ありきの電力会社を現状維持するか、
再稼働をやめる選択で、結果的に電力会社を再構築することになるか。

これは社会として選び取るべき選択肢であり、
決して需給問題に矮小化すべき問題ではない。

しかし、そういう率直な問題提起ができているのかと言えばそうではなく、
電力が足りるかの議論にすり替えられてきた。

電力会社が原発を再稼働しないと会社は破綻する、
というなら、破綻させてはいけない理由と、破綻させても
社会として公益を増す理由や方策にはどのようなものがあるか、
必要なのはそういう議論なのではないか。

16.「計画節電」の算数

大飯原発の再稼働問題。
「問題は何か」が明らかならば、解決策は見つかる場合は多い。

夏のピーク時に不足する電力を関西電力は16.3%、
政府の需給検証委員会は14.9%と試算していると報道されている。本当だろうか?

人の脳みその頼らずに、国家戦略室の需要検証委員会で公開されている
第四回(5月2日)の資料4-3 P.8を見て、少しだけ算数をしてみる。
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120507/shiryo4-3.pdf

この政府資料によれば、
関西電力の夏のピーク需要日における原発(供給能力)依存度は
一昨年(フクシマ以前)で24.6%(838÷3271)
昨年は11.7%(337÷2871)、
今年はこれを0%にできるかどうかという話だ。

同じ資料の別の数字で言い換える。
昨年、関電が原発で供給していた337万kW分11.7%の節電を
今年、関西電力管内の企業や人ができるかどうかだ。

何をそんなに大騒ぎしているのか。
じっと見ると、なるほど、
通常は、「原発が夜間に発電する電力の捨て場」と言われる揚水発電の見積がオカシイ。
一昨年(フクシマ以前)で原子力「838」に対し揚水「447」だったのが、
昨年は原子力「337」と半分に減ったのに、揚水は「465」と増えている。
今年の夏は「原発」が夜間に揚水を汲み上げないので「239」と見積が小さい。

仮に、これが本当だったとしよう。
さらには、関西電力の言う16.3%足りないということが本当だったとしよう。
そして、それを「節電」だけで達成するという厳しい話をしたとしよう。

それでさえも、これはのべつまくなしに昨年より16.3%削る話ではない。
夏の一番暑い日の数時間の間、去年よりも電気を少なく使う生活や企業活動が
できますかという話だ。

関電の「16.3%」とコンマ3まで計算できる優秀さをもってすれば、
不足分について大口需要家の協力のもと、
今から余裕をもって「節電計画」を立てる優秀さも持ち合わせているはずだ。
賢く数時間だけピークをずらす「計画節電」をすれば、
原発再稼働は要らないことになる。

2012年5月 4日 (金)

15.立法事実は何か?(下)

、そして(下)のタイトルにある「立法事実」とは何か?

それは
「立法の必要性や立法目的の合理性を支える事実」とか
「立法目的と目的達成手段との合理的関連性」など
(『図解による法律用語辞典』(自由国民社)1998/6より)
と解説される。つまり、立法をする理由(事実)は何かである。

■有識者に弱者が、知る権利を奪われている、
政府の意思決定、税金の使い道に関与する機会を奪われているという
立法事実を踏まえ、問題を解決するにはどうすればいいか?

私が政策スタッフとして立法府に所属していれば二つの立法による解決を議員に促す。
一つは、会議公開法案。
もう一つは改正河川法案だ。

ここでは後者についてだけ書く。
後者については、ブログ「ダム日記2」で「河川法を改正しようヨ」と
何年も呼びかけてきた関係上、あえて、さらりと書いてしまうが、
次のような制度設計が考えられる。

河川法における公衆参加に関する改正
 現行法では、河川管理者は、河川整備基本方針を定める際に、社会資本審議会の意見を聞いて定めている。この手続に代えて、河川管理者は合議制の、公衆も参加する場を当該の流域において設ける。公衆には、利害関係者、専門家、地域の特性に詳しい住民や、治水、利水、環境に詳しい団体や個人を含む。参加機会の公平性を図るため、河川管理者による任命のみならず、公募枠を設け、傍聴者にも発言機会を提供する。公開については会議、資料、議事録(発言者名入り)の公開とそれらについての公衆によるアクセス権を確保する。

 また、現行法では、河川管理者は河川整備計画の案を作成しようとする場合、「必要があると認めるときは、公聴会の開係住民の意見を催等関反映させるために必要な措置を講じなければならない」。この手続に代えて、河川管理者は合議制の、公衆も参加する場を当該の流域において設ける。公衆には、利害関係者、専門家、地域の特性に詳しい住民や、治水、利水、環境に詳しい団体や個人を含む。参加機会の公平性を図るため公募枠を設け、傍聴者にも発言機会を提供する。公開については会議、資料、議事録(発言者名入り)の公開とそれらについての公衆によるアクセス権を確保する。

 河川整備基本方針と河川整備計画に関係するすべての手続において、こうした公衆の参加権は確保されなければならない。

上記の中には、現行法の賢い運用を、大臣か官僚が実践し、
良識的な有識者さえいれば
すぐにでも実現できることが含まれている。

しかし、賢い運用をする気がない官僚と良識のない有識者が
河川ムラを実行支配している場合でも
こうして立法による強制力を持たせることができれば
問題の解決に向かうことができるはずである。

こうして起きている現象(社会問題)から問題を抽出し、
立法していくことが、立法府のひとつの重要な仕事であり、
そのように思う人を増やすことが、私のような物書きの仕事である。

14.立法事実は何か?(中)

■抽出された問題は何か?

東京電力福島第一原子力発電所事故以来、
政府および政府行為に組み込まれた「ムラ社会」の一角をなす
「専門家」に対する不信は、とりわけ深い。

以前にも増して、
「自分の運命がどのような手に委ねられているか知りたい」と
地権者が考えたとして、この考えは不当か?妥当か?
傍聴すべき人を支援したいとの考えは、不当か?妥当か?

これは、双方の感情論(傍聴したい、公開したくない)は別にして、
河川政策の観点から考えれば、公開するのが妥当である。何故か?

国土交通省水管理・国土保全局河川計画課を事務局とする
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の作った「中間とりまとめ
P.13「検証に当たっての基本的な考え方」にあるように
検証の対象となる「治水対策案は、河川整備計画」である。

河川法16条の2では、河川整備を策定する際、
「関係住民の意見を反映させるために
必要な措置を講じなければならない」とされている。

実際に、たとえば、石木ダム事業者である長崎県が検討の場を
開催した時にも、公開で開催している。
長崎県から国交省への提出資料(2012年4月26日)P.16
1997年以来、河川行政においては、
このレベルは住民の意見を反映させるレベルである。

更に言えば、この上位計画である河川整備基本方針(河川法16条)の
策定レベルでも、審議は公開で行われている。

非公開会議はこうした河川政策とは整合性がない。
非公開にするとしたら、突然変異的、時代錯誤的な対応である。

ところが、こうした政策マインドを待たない、もしくは、
忌憚のない意見を非公開会議でしか言えない専門家集団を
罰する法律を作るのは現実的ではない。

しかし、これは問題である。

課題は、こうした傲慢で勘違いした有識者から
弱者を守るにはどうすればいいか?である。

13.立法事実は何か?(上)

1112で、河川行政問題の氷山の一角について述べた。

■示された事実は何か?

「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」は、
自らが作った「中間とりまとめ」に沿って意見する場を
リアルタイムで傍聴したい、傍聴できることが重要だ、
と考える地権者や流域住民が求めてきた傍聴の機会を、拒んできた。

中島政希衆議院議員が今年3月に提出した質問主意書とその政府答弁  
によれば、政府は、傍聴を求める要請書を2009年に2回、2010年に3回、
2011年に2回、2012年に4回と、計11回にわたり受け取っている。

傍聴を望む側からすれば、文書で要請しても開かなかったから足を運んでみた、
というのは極めて当然の帰結ではないだろうか。

傍聴希望者が国土交通省を訪れたのは、
11回の要請の可視化であるとも言える。

12回目(2月22日)、13回目(4月26日)の形を変えた要請である。
(2月22日の画像はこちら、写真はこちら
4月26日の画像はこちら、写真はこちら。)
政府から見れば、傍聴の要請を
文書で受け取ったか、人間の動きで感じ取ったかの違いである。

これに対し、政府側の反応はどうだったか。

要請書に対しては、政府答弁書は
非公開の理由を「忌憚のない意見交換を行うため」と答えている。
(「二の4及び三の3について」を参照のこと)

一方、可視化された要請に対する政府の反作用は、過剰反応とも言える
国土交通省の「水管理・国土保全局から」(←取材による)動員された
100~150人体制の人間バリケードや
取材者への誤解に基づく座長の手紙(PDF)などである。

これらの政府側の反応をどう受け止めるか?

妥当か?不当か?
あなたはどう思いますか?

2012年5月 2日 (水)

12.座長への返事

2012年4月26日は、私にとって、とても忙しい日だった。

午前は、ある識者に取材に出かけた。
ところが関係資料を読み込めないまま、取材の朝を迎えてしまった。
予定を変えてもらうことも考えたが、一か八か行って、失敗した。

電車の中で、シャカリキで準備が間に合うこともあるのだが、
ことの経緯が深すぎて、ダメだった。約束通りに行き、取材を始めたが、
すぐに「申し訳ありません。一旦、中断させてください」と外へ出て
20分あがいて観念し、詫び、また機会をくださいと頭を下げて
不様に退散した。恥ずかしかった。こんなことは初めてだった。

5分でも10分でも、実のある取材ができることが稀にある。でも、
こちらの準備が十分になければ、どれだけ時間をもらってもダメだ。

午後、仕事の打ち合わせが2件。また宿題ができた。
6時の会議に行くのでと、時間を気にしながら、慌てて出た。

ギリギリについたのが、2回目の
第22回今後の治水対策のあり方に関する有識者会議だった。
11でその中身は書いた。
傍聴を希望したのに入れなかった方々のために
その末尾で不十分ながら取材メモも公開した。

その中に(聞こえない)というメモが何度も出てくる。
「聞こえません!」と記者席から叫ぶことができなかったからだ。
叫ぶことができなかったのは、つまみ出されることを恐れたからだ。

なぜならば、第一回目の22回会議で「不規則発言」でもないのに
ある発言を「不規則発言」とみなし、
「同様の行為があった場合には直ちに、退室していただきます」
と書かれた座長からの手紙を、会議の受付で受け取ってしまったからだ。

会議終了後、国土交通職員から
「先に政務三役と委員が退席される間、少々お待ち下さい」と
アナウンスがあり、委員たちの通り道に人間バリケードができた。
ぶら下がり取材を防ぎたいらしかった。

そこで、「会議が終了したので座長にお尋ねします」、と大声で、
手紙が座長によって書かれたものであることを裏トリし、
お返事を申し上げる旨を、これも大声で伝えた。

5,6名いた記者全員が、そのまま会議室内に留め置かれた。
誰も何も言わず、数分が経過し、「まだですか?」との私の問いに対し、
「申し訳ありません」との声があって「軟禁」が解かれた。

河川行政の今後を考えた場合、
河川管理者たちのメンツをつぶすことは得策ではない。
誰も得する者がいない。しかし、私の取材者としての姿勢が問われている。

そして、私が泣き寝入りしたところで、
このままでは総体として河川行政も悪い方向にしか行くまいと判断し、
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議の
中川博次座長からの手紙と、私からの返信をここに張り付けておきます。

中川座長からの手紙 「120426_from_prof.Nakagawa.pdf」をダウンロード
私からの返事「120502_response_form_me.pdf」をダウンロード  

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